桜庭一樹のレビュー一覧

  • 私の男

    私は大好きです

    なんとも言えない寂しさが物語全体を通して伝わってきて、むしろ心地よいです。タブーと知りつつも、流されてしまう人間の哀しさですかね?因みに私は3回読み返しました。

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    2014年05月31日
  • GOSICK II ──ゴシック・その罪は名もなき──

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    名もない村で起きた殺人事件の無実を晴らすためにヴィクトリカと一弥はその村へ向かう。
    同行者の他3人の若者とシスターのミルドレッドとともに。
    そこで起こった殺人事件と過去の殺人事件をヴィクトリカが解決していった。
    つくづく思うけど、ヴィクトリカの一弥に対してのツンデレぶりがおもしろい。
    けど、一弥も家族に対して負い目を感じているところがなぜか共感。

    2014.5.22(1回目)

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    2021年09月11日
  • 製鉄天使

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    赤緑豆小豆は、中学一年生のとき、ひょんな出会いからレディースへの道を進むようになる。
    そのレディースチームは製鉄天使と呼ばれ、やがて中国地方を席巻するようになった。
    たくさんの登場人物が××の軽妙な語り口によって楽しく、そして激しく語られる読んでいて楽しい一作。

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    2014年05月07日
  • GOSICKs IV ──ゴシックエス・冬のサクリファイス──

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     短編集四作目は、冬のリビング・チェスの日に思い返される、様々な昔の経緯である。
     ここに来てまとめに入っている感は否めないが、話に出ていながら詳しくは説明されなかったグレヴィール関連の話や、以前ちょろっと顔を出したレディズメイドが再び顔を出す話など、過去にあった出来事を詳らかにしている。
     その中で書き下ろしの五章は異色だが、これはどう解すればいいのだろうか? 個人的には、やや遊びが過ぎるかな、という気もする。ミステリーは簡潔をもって良しとするものだと思うので、この部分は(たとえばこれからの争いを暗示するものだったとしても)冗長に感じられた。
     結末前の箸休めといったところだろうか。ただ、次

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    2014年04月22日
  • GOSICKs II ──ゴシックエス・夏から遠ざかる列車──

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     短編集二作目。今回は、一弥とヴィクトリカ以外にも焦点が当てられていて、一弥の姉・瑠璃やヴィクトリカの異母兄・グレヴィールの話なども収録されている。
     それぞれキャラを深めるエピソードばかりで、たとえば寮母さんとセシル先生の昔の話など、ちょっとした驚きがある。あえて言えば、セシル先生(笑)と言ったところだ。
     今回も謎解きそのものはシンプルなものであったが、物語が重みを増している本編と対照的に、清涼感をもたらす短編集だった。楽しませてもらったよ。

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    2014年04月22日
  • GOSICKs ──ゴシックエス・春来たる死神──

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     シリーズを補完する短編集の1冊目である。
     このシリーズのシンプルな推理には短編の方が似つかわしく思われる。後書きでも指摘があるように、この短編集は安楽椅子探偵物の体裁を採っているが、そもそもヴィクトリカ自体が安楽椅子探偵的な探偵であるのだから、この形式がすっぽりハマっているのもむべなるかな、である。
     シリーズを見ていく上で、詳らかになっていなかった過去の経緯が明らかになっており、補完する作品としても非常に面白い物だった。次巻への引きもあることだし、次も楽しみにしたい。

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    2014年04月22日
  • GOSICK VIII 上 ──ゴシック・神々の黄昏──

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     この巻での論評は差し控えたい。
     物語が崩壊し、再構成される直前である。激動の展開と、鮮やかな結末が、次の巻へとどうつながっていくかをただただ見守りたい。

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    2014年04月22日
  • GOSICK VI ──ゴシック・仮面舞踏会の夜──

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     先の物語を引き継いで、シリーズ六作目は帰還の列車における事件である。
     今回も謎解きは主題から外れ、シリーズの大きな物語が展開する。ただ、さすがに赤い箱の秘密には拍子抜けしたかな。どのような陰惨な謎が隠されているのかと思わされていただけに。
     主人公二人の思いは、より進んだものに、より自覚的なものに変わりつつある。この思いがシリーズ完結の折りにどういう着地点を得るのか、見守りたいところだ。

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    2014年04月22日
  • GOSICK V ──ゴシック・ベルゼブブの頭蓋──

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     シリーズ五作目は、移送されたヴィクトリカが居る修道院での事件である。
     今回はシリーズ全体に対するネタ撒きが中心で、シリーズがここに至っては大変興味深い巻である。しかし一方で、ミステリーとしてはあまりに簡略化しすぎている感も否めない。
     次の巻に物語は続いていくようだし、これは次の巻とあわせて一つの流れとして楽しむべきなのかもしれない。六巻に期待したいところだ。

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    2014年04月22日
  • GOSICK III ──ゴシック・青い薔薇の下で──

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     シリーズ三作目である。
     今回は主役(の片割れ)不在による物語展開であり、互いに独立した描写をすることで、より深くそれぞれが描けている点に注目したい。シリーズを楽しむ上で、良い形で三作目を描けている印象である。
     謎の種そのものはシンプルなもので、さすがに中盤で読み解けたが、謎を解明していく展開は大変スムーズで読み応えのあるものだった。
     一冊としてのまとまりもよく、これまたほとんど手が止まらずに読み切った。星四つ半相当の判定である。

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    2014年04月22日
  • ばらばら死体の夜

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    お金の怖さを描いた作品だと思っていたら後半で印象ががらりと変わりました。過去に犯した罪の載った新聞を手元において消費しながら、善人であろうとする古書店店主と、自分が犯した罪の証をゴミ箱に捨てて忘れようとする人物。二人の「贖罪」の物語でもあります。たとえ法的な罪からは逃れられても、その罪と向き合わない限り、殺人者は永遠に孤独の中にあるのだと思います。

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    2014年04月19日
  • GOSICK VI ──ゴシック・仮面舞踏会の夜──

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    わたしはもう一つ、あの男のことで信じていることがある。それは、たとえ自分の命のためであっても、わたしを救うためであっても、罪のない人間を手にかけることはけしてないだろう。おそらく、わたしとともに死ぬことを選ぶ。
    それは戦場においては、大人の男たちから弱さと糾弾されるべきもの、後世の歴史家によって間違った選択として記録されてしまうものであろう。しかし、かれにはそういう正しい弱さとでもいったものがある。わたしはそれを、高潔と呼ぶのだ。

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    2014年04月19日
  • 少女には向かない職業

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    冒頭からいきなり、好奇心を掻き立てられる物騒な文章で始まる。ぐいぐい惹きこまれていく文章技術は、桜庭一樹さんならでは。
    中学2年生のクラスの人気者の明るい女性徒・大西葵が、殺人者となる。
    荒涼たる主人公の心象風景をそのまま置き換えたような、四季折々の情景の描写、それがあまりにもリアルで切なくて孤独感をついつい共有してしまう。

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    2014年04月11日
  • ファミリーポートレイト

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    桜庭さんの作品が好きな人には、お勧めしたいです。読み始めると続きが気になってどんどんのみ込まれていきます、言葉づかいが堪らない。
    女性受けしやすい作風ですが、面白い小説です!

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    2014年03月19日
  • 伏 贋作・里見八犬伝

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    南総里見八犬伝(とそれが実際に執筆された当時)とファンタジーとを、とても巧く融合された作品。
    話の途中で、さらに作中の物語が始まった時は「物語にこんなにスペースとって話まとまるの?!」と驚きましたが、そこも巧くつながっていて…と言うかそこが大きな肝でした。反省。作品の構成が面白いです。

    各所の表現も豊かだし、本当に純粋に面白かった。

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    2014年03月14日
  • GOSICK VI ──ゴシック・仮面舞踏会の夜──

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    今までの中では結構好きな方かも。ヴィクトリカを無事に助けだし、学園に戻る列車の中でのお話。トリックは相変わらずシンプルだけど、ストーリー展開が良かった。

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    2014年03月13日
  • GOSICK VIII 上 ──ゴシック・神々の黄昏──

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    やや引き延ばし気味かとも思うけど、後半に期待を込めて。
    読みやすくて、雰囲気が暗くて、好きなシリーズ♪

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    2014年03月05日
  • 伏 贋作・里見八犬伝

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    1402 映像で見る様に想像し易く読み易かった。登場人物それぞれも個性派揃いで印象的でした。私の男と続きで読んだので作風のギャップを楽しめました。

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    2014年02月26日
  • GOSICK VIII 下 ──ゴシック・神々の黄昏──

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    読み終わったよーーーーー!!!!キャラクターがみんなだいすきになった…ブロワ侯爵でさえも。悲しいなって。シリーズの感想語り出すときりがないんですが、いろんな本をたくさん読んできたひとだからこそ書ける物語だなあと思った。とても深みがある。たとえるなら、おもちゃ箱…宝石箱…って考えてたんだけど、要素がこれでもかと並んでるわけじゃなくて、あちこちに散りばめられて、全体の要素を崩さずに魅力を増してるから、宝石があちこち散りばめられた、うつくしい、ビスクドールかな。

    ヴィクトリカをまるで人形のように描くときの毎回の描写すきなんだけど、まさにそれ。見惚れるほどうつくしくて、可愛らしくて、こわくて、知性と

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    2019年10月19日
  • GOSICK VIII 上 ──ゴシック・神々の黄昏──

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    精神的にも、身体的にも、痛い描写があって、改めてGOSICKだと余り目にしてなかった、桜庭さんのそういう面での上手さを思い出す……。制服のところが、ものすごく、ぐっときました。早く下巻よむ!!

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    2014年02月11日