桜庭一樹のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
第二次世界大戦勃発。
その大きな風に吹かれ、離れ離れになる2人とコルデリアの救出劇まで。
先見があるっていうのは、時として苦々しい思いに苛まれるのだな。。
一弥との別れを予見することも、己の身の成り行きも、その頭脳で見通せてしまうことの物悲しさを考えると、
歯痒くて無力。
それを知らされない一弥の側も、さよならも言えない唐突の別れには絶句するしかなく、
どんなに一緒にいたいと願っていても、
国家の前では一人の人間など蟻のようだ。
ブロワ侯爵の頭がイッテしまった感といい(もしかしたら、現代を生きているからそう思うのかもしれないけど)
娘をただの生物兵器にしか見えないところといい、
私はこの -
Posted by ブクログ
ネタバレ古書店の二階にひっそりすむ謎の女・白井沙漠。
沙漠と知り合い、体の関係を持つようになった吉野解。
二人はそれぞれ、多重債務で苦しんでいた。
沙漠の正体がわかったとき、今までさりげなく出てきていた部分がすべて伏線なんだと気付いた。
さりげない描写の沙漠はすべて偽者で、
そのにせものの自分をさらにきれいにするために、お金を求めて消えた。
それに対して解は、由乃に拾われ、表面的にお金持ちのコーティングをされ、心は開けず、生活費と奨学金で多重債務に陥っていく。
二人が行く末が交わったとき、
300万円で運命が変わった。
二人ともバラバラで、しっくりこない人生を生きていたのかもしれない。
二人以外の -
Posted by ブクログ
ネタバレ想像できなかった何かが起こってコルデリアも一緒にいたほうのブライアンも救出、ハッピーエンド!
になるわけではもちろんなく。
娘の未来に自分の命の全てを懸けたコルデリアの想いが熱かった。
グレヴィールが最後の最後でいい兄貴になった。もう知恵の泉はいないけど、幸せになってほしい。
アヴリルちゃんは最後の最後で辛かったんだけど…。その後の描写がないのでどうなったか気になる。新章で冒険家として再登場したりするのかな?
それぞれ指輪とペンダントを持ちながらお互いを想う久城とヴィクトリカ。
指輪とペンダントは失ってしまうけれど、久城はそのおかげで命を落とさずに済んだし、ヴィクトリカも娼婦として働かされるの -
Posted by ブクログ
直木賞を受賞した『私の男』の次の作品に当たるのですね。
第一部は母子の旅、第二部は自立を余儀なくされた娘のその後。圧巻の大部。
これを書き上げるのはどれほど苦しい作業だったろうか、と思わずにいられない。
読者としても、第二部を読み通すのはとても苦しかった。
いっぽう第一部の、日常と異世界の境を軽々飛び越える母子のめくるめく旅は最高だった。本当に最高だった。
とにかく、お疲れさまでした。
以下は余分な話。
個人的にこの著者の"小さな母音"の使いかたが苦手です。
「すこぅし」「だるぅく」「おとうさぁん」
文体からはみ出しているのを見つけるたびにぎょっとして、物語から醒めてし