桜庭一樹のレビュー一覧
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ある日一弥は、「灰色狼」の末裔に夏至祭の参加を呼びかける新聞広告を発見します。ブロワ警部がヴィクトリカのことを「灰色狼」と呼んでいたことが気になった一弥は、その広告をヴィクトリカに見せますが、それ以降、彼女は考え込んでしまい、いつも以上に一弥のことなど気にも留めないようになってしまいます。
ところがその夜、一弥は学園からこっそり抜け出そうとしているヴィクトリカを発見します。彼女を放っておくわけにはいかないと、一弥もヴィクトリカについて行くことにします。やがて彼女がたどりついたのは、灰色狼たちの住む「名もなき村」でした。
じつはヴィクトリカの母コルデリア・ギャロはこの村の出身で、20年前に前村長のシオドアを殺害した疑いで村から追放されていたのでした。その後彼女はブロワ侯爵の妾となり、ヴィクトリカを産んだのです。ヴィクトリカは、母の冤罪を晴らすため、村の探索を始めます。しかし、彼らとともに村を訪れていた美術大学の学生2人が、夏至祭の最中に、村の中で何者かによって殺害されてしまうという事件が起こります。ヴィクトリカは、現在の事件と20年前の事件の解決に挑むことになります。
「名もなき村」と村長たちの最後のシーンが印象的でした。 -
Posted by ブクログ
第二次世界大戦勃発。
その大きな風に吹かれ、離れ離れになる2人とコルデリアの救出劇まで。
先見があるっていうのは、時として苦々しい思いに苛まれるのだな。。
一弥との別れを予見することも、己の身の成り行きも、その頭脳で見通せてしまうことの物悲しさを考えると、
歯痒くて無力。
それを知らされない一弥の側も、さよならも言えない唐突の別れには絶句するしかなく、
どんなに一緒にいたいと願っていても、
国家の前では一人の人間など蟻のようだ。
ブロワ侯爵の頭がイッテしまった感といい(もしかしたら、現代を生きているからそう思うのかもしれないけど)
娘をただの生物兵器にしか見えないところといい、
私はこの男が嫌いだ。。苦笑
コルデリアの救出劇は素晴しいけれど、
その監獄から生還できるのか、コルデリアよ。。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ古書店の二階にひっそりすむ謎の女・白井沙漠。
沙漠と知り合い、体の関係を持つようになった吉野解。
二人はそれぞれ、多重債務で苦しんでいた。
沙漠の正体がわかったとき、今までさりげなく出てきていた部分がすべて伏線なんだと気付いた。
さりげない描写の沙漠はすべて偽者で、
そのにせものの自分をさらにきれいにするために、お金を求めて消えた。
それに対して解は、由乃に拾われ、表面的にお金持ちのコーティングをされ、心は開けず、生活費と奨学金で多重債務に陥っていく。
二人が行く末が交わったとき、
300万円で運命が変わった。
二人ともバラバラで、しっくりこない人生を生きていたのかもしれない。
二人以外の大家と里子の視点で、より重層的に物語が語られていた。
沙漠が怖い。お金で人って変わるんだ。
一気読みしてとまらなかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ想像できなかった何かが起こってコルデリアも一緒にいたほうのブライアンも救出、ハッピーエンド!
になるわけではもちろんなく。
娘の未来に自分の命の全てを懸けたコルデリアの想いが熱かった。
グレヴィールが最後の最後でいい兄貴になった。もう知恵の泉はいないけど、幸せになってほしい。
アヴリルちゃんは最後の最後で辛かったんだけど…。その後の描写がないのでどうなったか気になる。新章で冒険家として再登場したりするのかな?
それぞれ指輪とペンダントを持ちながらお互いを想う久城とヴィクトリカ。
指輪とペンダントは失ってしまうけれど、久城はそのおかげで命を落とさずに済んだし、ヴィクトリカも娼婦として働かされるのを回避出来た。
ラストの再会シーンは彼ららしくてとても良かった。
15個目の謎は無事解けました。
エピローグでは新大陸で探偵社を営んでいるヴィクトリカと久城。
まさかの「私の妻」発言。
新章も気になってきた。