桜庭一樹のレビュー一覧
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ネタバレ腐野淳悟
ひょろりと痩せて、背ばかり高い。どうしようもない無職の男。花の養父。紋別では海上保安官だった。東京てはバイク便ライダーの仕事をしている。
腐野花
淳悟の養子。小学四年生で震災により家族をなくし、遠縁の淳悟に引き取られた。短大卒業後派遣社員になる。派遣先の社員である美郎と結婚する。時間にはルーズ。
尾崎美郎
花の婚約者。親が重役として働いている子会社で働いている。
大塩小町
ふるくからの知り合い。東京に逃げてくる前の花と淳悟のことを、唯一、よく知っている。北海道拓殖銀行の紋別支店に勤めていた。淳悟の元恋人。花のことを嫌っている。
安田玲子
美郎の上司。課長。美郎の七つ上。
菜 -
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ネタバレ結局、白雪は宇宙人だったのか、はたまた精神病棟の患者だったのかという可能性を残しつつ、答えは曖昧なまま終わる。スライムとか倒してるから、きっと彼女は宇宙人だったんだろうと思う。
大人になりたくないカナは、義父を矢で射ってしまい、宇宙人から逃げ回る冒険。
彼女の正体はなんなのか気になって、結局読む手が止まらなかった。
電脳戦士も宇宙人だったようだ。
でも、ここでいう宇宙人って、もしかしたら誰の心にもいるフレンズ的なものなのかしらね。
理不尽なことも、誰かを失うことも、家族との関係性も、みんなそれぞれ色々あるけどそれを乗り越えて大人になっているんだと、、、
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豪華作家たちのアジアにまつわるアンソロジー
『アジア』とタイトルにある割には台湾と香港しか出てこないけど 笑
人は香りや味や音や言葉や、そして一瞬の風景でふっと過去の記憶の中に連れていかれることがある
どのストーリーもそんな郷愁に誘われる
若い頃、香港にハマっていた奈美子
当時のパーティで妊婦さんのお腹を生まれて初めて撫でた
その時のお腹の中の子、ケリーが日本で勤め始めたと聞く
『友達になってあげて』と古い友人に頼まれたけれど…
奈美子が知っている香港の熱い情熱と勢いと自由
それは25歳も年の離れたケリーが育ってきた香港の環境とはかけ離れていた
ぎこちない2人
でも2人の中にはそれぞれ、愛 -
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近松門左衛門の人気作品『女殺油地獄』の現代語訳。訳者は稀代の書き手、桜庭一樹先生。
実際に起きた事件を、見てきたかのような臨場感と流れるような名調子で再現する近松劇場。桜庭先生がどう捌くのか興味津々で読みました。
桜庭版は近松に敬意を表してか、現代文に名調子の地の文を散りばめるスタイルでした。興味深かったのは主人公与兵衛の人物設定。元々、行き詰った若者が急にキレて人を殺すという現代的な事件なのですが、少し精神医学的解釈を加えているようで、納得感が増しました。
歌舞伎や映画、ドラマなど何度も取り上げられ人気が高いのは、与兵衛に色気や愛嬌を持ち込んだ演者の魅力が所以であって、素の与兵衛にはさほ -
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穏やかな語り口で、とてもわかりやすく、批評することとその時に問題になりうる点について、批評する側とされる側の両方の立場から、丁寧に書かれている印象。
SNSやこの感想も、感想という体の批評であり、作品は消費物ではない、という視点を持つべきだし、責任ある批評、感想とはどんなものか、発言する前に考えようよ、と言ってくれる本だと思った。
また、ここ数年でいろいろなことが大きく変わっているようだ、との指摘も興味深い。
コンプライアンスガチガチで色々なコンテンツがつまらなくなっているとか言っている人もいるようだけど、自分は今の方がずっと好きだ。
たくさんの人たちに読んでほしい。若い人だけでなく、自分は