桜庭一樹のレビュー一覧

  • 赤×ピンク

    Posted by ブクログ

    まゆ、ミーコ、皐月、3人の女の物語。
    物語という言葉がぴったりの小説。

    ミーコ。

    「こうして人を喜ばせることは、ちがうんだろうか?
    死にもの狂いでこうやって生きていることは、ちがうんだろうか?
    わたしがいなかったら、あの人はどうなるんだろう。
    べつの・・・・真性女王様のところで同じことをするだけだろうか?
    わたしという存在はいてもいなくてもなにも変わらないんだろうか?」


    「なんでみんなコーラなんだろ?
    悲しいときにはコーラなの?」

    高校生の時にこんなライトノベルに出会っていたら
    人生変わっていそう。

    0
    2015年11月12日
  • 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない(上) A Lollypop or A Bullet

    Posted by ブクログ

    まず、主人公2人が、いじらしすぎてどうしよう、てくらい、どうしようもない気分にさせてくれる。保護欲を駆り立てられる、っていうか? 特に藻屑がね。ちらほら虐待の跡が窺がえるし、なんか不憫でたまらない。いろいろと妙にイヤな胸騒ぎを感じるけど、物語の展開、というか2人の行く末が気になって、ページをめくる手が止められなくなります。…上下巻に分かれてるのが、ある種ヒキョウだと思わないでもない(苦笑)

    0
    2009年10月10日
  • 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない(下) A Lollypop or A Bullet

    Posted by ブクログ

    上巻の時も書きましたが、原作通りで、絵が綺麗です。

    原作既読ですが、漫画も満足です。
    珍しく漫画を買ってしまいましたが、良かったです。

    0
    2010年02月23日
  • 赤×ピンク

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    女の子同士の格闘、キャットファイトのお店を舞台にしているアングラな雰囲気ながらも、描写されている女の子達の感情は年相応に繊細なものでした。脆くて傷つきやすい若い女の子達の関係性がリアルで、非日常っぽさを感じる舞台設定との対比が鮮やかに感じました。か弱い女の子のイメージだったまゆが、ハッキリと「この人とケッコンするから」と言い残して出て行く姿にすかっとした気持ちになりました。

    0
    2025年12月21日
  • いつか、アジアの街角で

    Posted by ブクログ

    台湾旅行のお供に読みました。飛行機などの移動中に読むのがちょうどいいボリューム。台湾や香港の食べ物や文化にまつわる短編集。探偵事務所の話が好きでした

    0
    2025年12月21日
  • 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    主人公のなぎさの家は貧しくて、収入という「実弾」を求めている。
    転校生の藻屑は虐待を受けていて、自分は人魚で体のアザは汚染だと言って「砂糖菓子の弾丸」を撃っている。
    なぎさの兄の友彦は引きこもりで魔術という「砂糖菓子の弾丸」で自分を守っている。

    藻屑は実父に殺される。
    藻屑の事件を機に友彦は外に出て自衛隊に入る。

    世界中で今日も子供が殺されている。
    子供は砂糖菓子の弾丸で社会とは戦えない。
    この本の1番の秀逸な点はタイトルだと思う。

    0
    2025年12月07日
  • 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet

    Posted by ブクログ

    鬱小説1位と言われるこの小説。
    いろんななことをかかえている13歳の女の子2人が出会ってしまう。
    13歳なんて、あまりに小さくて脆くて無力だ。
    最近はいろんな問題をかかえた内容の小説が多いから特にこの小説が鬱小説1位とは思わないけど、衝撃的な始まりから終わりまで晴れやかな気持ちで読めるページはなかったなぁ…

    0
    2025年11月23日
  • 私の男

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    腐野淳悟
    ひょろりと痩せて、背ばかり高い。どうしようもない無職の男。花の養父。紋別では海上保安官だった。東京てはバイク便ライダーの仕事をしている。

    腐野花
    淳悟の養子。小学四年生で震災により家族をなくし、遠縁の淳悟に引き取られた。短大卒業後派遣社員になる。派遣先の社員である美郎と結婚する。時間にはルーズ。

    尾崎美郎
    花の婚約者。親が重役として働いている子会社で働いている。

    大塩小町
    ふるくからの知り合い。東京に逃げてくる前の花と淳悟のことを、唯一、よく知っている。北海道拓殖銀行の紋別支店に勤めていた。淳悟の元恋人。花のことを嫌っている。

    安田玲子
    美郎の上司。課長。美郎の七つ上。

    0
    2025年11月23日
  • 道徳という名の少年

    Posted by ブクログ

    インタビューが読みたくて借りたけど、桜庭さんも官能的なの書くんだ、そしてめちゃ好みで驚いた。
    インタビューに登場した作品、どれも読みたい

    0
    2025年11月07日
  • 推定少女

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    結局、白雪は宇宙人だったのか、はたまた精神病棟の患者だったのかという可能性を残しつつ、答えは曖昧なまま終わる。スライムとか倒してるから、きっと彼女は宇宙人だったんだろうと思う。
    大人になりたくないカナは、義父を矢で射ってしまい、宇宙人から逃げ回る冒険。
    彼女の正体はなんなのか気になって、結局読む手が止まらなかった。
    電脳戦士も宇宙人だったようだ。
    でも、ここでいう宇宙人って、もしかしたら誰の心にもいるフレンズ的なものなのかしらね。
    理不尽なことも、誰かを失うことも、家族との関係性も、みんなそれぞれ色々あるけどそれを乗り越えて大人になっているんだと、、、

    0
    2025年10月29日
  • 女殺油地獄

    Posted by ブクログ

    いつかは読みたいと思っていた近松門左衛門。人気作家の現代語訳ということで、ハードルも低くスラスラと読み終えた。
    原作が面白いのか訳者の力量か、登場人物や当時の大阪の賑やかさが生き生きと感じられ、読後感も良かった。私は与兵衛はいまいち好きになれないが、昔からこういうキャラって人気なんだ…、と妙に感心したり。
    ところで、大阪が舞台なのに、登場人物のセリフが標準語なのが気になって仕方がなかったのだが、それは原作に忠実な表現なのだろうか?

    0
    2025年10月14日
  • 私の男

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2人の傍から見ると歪な関係にゾワッとしたり、花にイラッとしたり最後にもモヤッとが残る話でした。
    淳悟と花それぞれが埋まらなかった家族の愛をお互いに埋めていく感じがした。
    花は幼いながら変わった形の愛を受け取ったことで、少し世間からズレていっている。。
    大人になって結婚した相手ができた時はびっくりしたし、父としてのケジメを淳悟がもったことにも驚いた。
    大塩さんや田岡さんをしなせてでも守る秘密と絆が重くて苦しい。
    きっとこの先も見えない深い繋がりが続いていきそう。

    0
    2025年10月02日
  • GOSICK II ──ゴシック・その罪は名もなき──

    Posted by ブクログ

    ヴィクトリカかわいいよ。2作目もレトロさと不気味さのバランスが良い。古めの時代の雰囲気からしか得られない栄養があり、手軽にサラリと摂取できるのがありがたい。

    0
    2025年09月26日
  • 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet

    Posted by ブクログ

    砂糖菓子の銃弾で、必死に世界と戦う2人の少女に心打たれる。何とも、心苦しくなるが、最後まで引き込まれる。
    生き抜いた子どもだけが大人になれる。何とも悲しい。

    0
    2025年09月23日
  • 彼女が言わなかったすべてのこと

    Posted by ブクログ

    アフターコロナの小説か…
    なんだろう…、桜庭一樹さん自身のこと?
    ショートカットになってたし…
    最初短編集かと思ってたら、一冊一人の主人公の話だった。
    とりとめもなく終わった。
    でも、コロナの時のこと忘れかけてると気づいた。もう遠い話のような…

    0
    2025年09月22日
  • 名探偵の有害性

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    名探偵の黄金期から20年。令和に再会した名探偵・五狐焚風と助手・鳴宮夕暮。YouTubeの人気チャンネルで突如、名探偵の弾劾が始まった。謎の告発者。風と夕暮は過去の推理を検証する旅に出る。

    YouTubeでの弾劾とか現代的な感じ…。風と夕暮のキャラが良かったけど、夕暮の夫と愛人・圭が…。とてもイライラした…。

    0
    2025年09月20日
  • 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet

    Posted by ブクログ

    砂糖菓子の弾丸を撃つ藻屑と、実弾にこだわるなぎさ。二人の少女の物語。
    子供は大人の前では力を持たない。
    昔力のない子供であったであろう担任が地味に好きだった。
    自分が子供のときに読んでいたらもっと好きだったかも。

    0
    2025年09月04日
  • いつか、アジアの街角で

    Posted by ブクログ

    豪華作家たちのアジアにまつわるアンソロジー
    『アジア』とタイトルにある割には台湾と香港しか出てこないけど 笑

    人は香りや味や音や言葉や、そして一瞬の風景でふっと過去の記憶の中に連れていかれることがある
    どのストーリーもそんな郷愁に誘われる

    若い頃、香港にハマっていた奈美子
    当時のパーティで妊婦さんのお腹を生まれて初めて撫でた
    その時のお腹の中の子、ケリーが日本で勤め始めたと聞く
    『友達になってあげて』と古い友人に頼まれたけれど…
    奈美子が知っている香港の熱い情熱と勢いと自由
    それは25歳も年の離れたケリーが育ってきた香港の環境とはかけ離れていた
    ぎこちない2人
    でも2人の中にはそれぞれ、愛

    0
    2025年08月11日
  • 女殺油地獄

    Posted by ブクログ

    近松門左衛門の人気作品『女殺油地獄』の現代語訳。訳者は稀代の書き手、桜庭一樹先生。
    実際に起きた事件を、見てきたかのような臨場感と流れるような名調子で再現する近松劇場。桜庭先生がどう捌くのか興味津々で読みました。

    桜庭版は近松に敬意を表してか、現代文に名調子の地の文を散りばめるスタイルでした。興味深かったのは主人公与兵衛の人物設定。元々、行き詰った若者が急にキレて人を殺すという現代的な事件なのですが、少し精神医学的解釈を加えているようで、納得感が増しました。

    歌舞伎や映画、ドラマなど何度も取り上げられ人気が高いのは、与兵衛に色気や愛嬌を持ち込んだ演者の魅力が所以であって、素の与兵衛にはさほ

    0
    2025年08月08日
  • 読まれる覚悟

    Posted by ブクログ

    穏やかな語り口で、とてもわかりやすく、批評することとその時に問題になりうる点について、批評する側とされる側の両方の立場から、丁寧に書かれている印象。
    SNSやこの感想も、感想という体の批評であり、作品は消費物ではない、という視点を持つべきだし、責任ある批評、感想とはどんなものか、発言する前に考えようよ、と言ってくれる本だと思った。
    また、ここ数年でいろいろなことが大きく変わっているようだ、との指摘も興味深い。
    コンプライアンスガチガチで色々なコンテンツがつまらなくなっているとか言っている人もいるようだけど、自分は今の方がずっと好きだ。

    たくさんの人たちに読んでほしい。若い人だけでなく、自分は

    0
    2025年08月03日