桜庭一樹のレビュー一覧
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かわいくておばかな由美子ちゃんセンセ。かわいそうでかわいい皆の愛玩動物。そんな由美子ちゃんと、わたしは退屈な放課後から逃げ出した。二人きりの駆け落ち。向かう先はじごくゆきっ。(表題作)
『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』の後日談を含む7編を収録した短編集。……との事ですが、『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』を読んだのがかなり前でしたので、どの話がどう繋がっていたのか申し訳ないですがよく分かりませんでした。とりあえず、そちらを読んでいなくても物語的には問題ないと思います。
桜庭一樹さんは、思春期の潔癖さ、頑なさを書くのがとてもお上手だと思っていて、この本でもそれが表れています。若いキラキラした -
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齢を重ねるに連れ、他人を理解できたと思うことがどんどん減ってきた。
人と同じ物を見ても感じることは
こんなにも違うのか
同じ言葉を受け取っても全く別の意味にとらえることもあるのかと
経験を積めば積むほどその違いの大きさに呆然としてしまうのだ。
だから自ずと、口に出して言わないことも増えている気がする。
言わなかったことの方に、本当に大切だと思うことがあったとしても。
私の周りにもパラレルワールドがあるといいな。
そこの世界ではもう会えなくなってしまった人も
元気で生きていて
一緒に旅行に行ったりお散歩したりしてるのかな。
そう思ったら嬉しくて泣けてきたわ。。。 -
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主人公の小林波間32歳は、胸に悪性腫瘍ができたため、摘出手術を前にして腫瘍を小さくする辛い点滴治療を受けていた。
通院の日に波間の目の前で、通り魔が幸せそうな若い女性を刺す事件に直面する。
その混乱した現場で、大学時代の同級生だった中川と偶然に出逢い、LINEのIDを交換して後日逢おうと約して別れるが、何故かその後逢うことができない。
あの出逢いは何だったのか不思議なのだが、ただLINEでのやり取りは可能だった。
そのうちに波間が住む東京と、中川が住んでいる東京とは、どうやら異なる世界らしいことを知る。
異なる東京の同じ場所からビデオ通話を繋げ、映像を観ながら会話を続けていた。
中川との偶然な -
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ネタバレマコとコマコ(母と娘)の逃避行。
親子というよりは、コマコを所有物、時にはいないものとして。絶対服従の関係。
10年間。
絶対服従は変わらないのだけれど、コマコも成長し、マコに対しての愛情に変化がでる。
マコがいなくなったコマコはそのあとをどういきるのか。
破壊行動、暴力。
止められない衝動。
マコはピンク、コマコは水色。
いろんなものを演じられるけど、自分は演じられなかったコマコ。
書くことから逃げた後に、出会った真田との関係。
きれそうで切れない、失ってしまうかもしれない、快適で柔らかな朝には戻りたくない、合わないし、自分を変えられないと思うのに、気になる存在。
コマコの本は読まない -
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同期に借りた。感想欄に高評価のコメントが多くて正直驚いた。とある田舎の超美少女を取り巻く物事(彼女の母親の優奈を元凶とした愛憎劇が結構な割合を占める。)が淡々と記されている。七竃と雪風の関係は好きだし美しいなと思うけれど2人の変に堅苦しくて古臭い話し方は気になった。かんばせって文面から意味は察せたけれど聞いたことない単語だった。最初ウザいなってムカついていた後輩の緒方みすずのことは最後ちょっと好きになった。七竃は淫乱な母親を恨んで忌み嫌っていると思っていたけれど案外そうでもないというか甘えたいという気持ちがあるのが以外だった。母親の優奈も別に七竃のことを嫌いでは無いわけだし奇妙な家庭だよね。一
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ノンフィクションのような内容だが、著者曰く 「確実な虚構を入れたから、あくまでも小説」だそうだ。
山陰で生まれ、小説家として東京で暮らすようになった著者。父の危篤により再び故郷へ戻り、実母との物理的距離が縮まる中、噴出してきた感情の数々・・・。
山陰という土地柄、典型的な田舎人間が多いようだ。曇りがちな天気も起因しているのか。
東京では人間関係に影響が出そうな表現、内容は口外するのを憚るが、 この地では無遠慮に口に出す。(著書より)
また、全体的な秩序維持の下には、個人の幸福は全力で押さえつけられる。
という表現に戦き、恐怖を感じた。
と共に、自分の故郷にもある共通点を思い出した。