桜庭一樹のレビュー一覧

  • ファミリーポートレイト

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    すごく現実感のある話なのにどこかおとぎ話のようなふわふわとした世界観。前半の母と子のどうしようもない感じがたまらなく好きだった。

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    2023年08月01日
  • 彼女が言わなかったすべてのこと

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    主人公の小林波間32歳は、胸に悪性腫瘍ができたため、摘出手術を前にして腫瘍を小さくする辛い点滴治療を受けていた。
    通院の日に波間の目の前で、通り魔が幸せそうな若い女性を刺す事件に直面する。
    その混乱した現場で、大学時代の同級生だった中川と偶然に出逢い、LINEのIDを交換して後日逢おうと約して別れるが、何故かその後逢うことができない。
    あの出逢いは何だったのか不思議なのだが、ただLINEでのやり取りは可能だった。
    そのうちに波間が住む東京と、中川が住んでいる東京とは、どうやら異なる世界らしいことを知る。
    異なる東京の同じ場所からビデオ通話を繋げ、映像を観ながら会話を続けていた。
    中川との偶然な

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    2023年07月23日
  • 無花果とムーン

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    浜坂の花火大会の待ち時間で読み終えたのが、めちゃくちゃエモだった。波音、喧騒、たまらないね。
    お盆にピッタリって感じの内容だった。

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    2023年07月16日
  • GOSICK ──ゴシック──

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    私の男が面白かったので読んでみた。
    テイストが全然違った。
    桜庭一樹の作家性とは一体なんだろう?
    そのあたり注視しながらも、とても読みやすい作品なので、次回作以降もじゃんじゃん読み進めてみたい。

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    2023年06月20日
  • ファミリーポートレイト

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    ネタバレ

    マコとコマコ(母と娘)の逃避行。
    親子というよりは、コマコを所有物、時にはいないものとして。絶対服従の関係。
    10年間。
    絶対服従は変わらないのだけれど、コマコも成長し、マコに対しての愛情に変化がでる。

    マコがいなくなったコマコはそのあとをどういきるのか。
    破壊行動、暴力。
    止められない衝動。

    マコはピンク、コマコは水色。
    いろんなものを演じられるけど、自分は演じられなかったコマコ。

    書くことから逃げた後に、出会った真田との関係。
    きれそうで切れない、失ってしまうかもしれない、快適で柔らかな朝には戻りたくない、合わないし、自分を変えられないと思うのに、気になる存在。
    コマコの本は読まない

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    2023年06月17日
  • 少女を埋める

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    この本を手にするきっかけは書評であって、それが少なからず、影響することは、ワタシにはある
    そういう意味では、書き手の意図と違うものが伝わることはあるかもしれないが、読み手が受け取るものは、それぞれかなぁとも想う
    だから、ワタシにとっては、この本は、ちょっと思ってたものと違った…というのが、正直な感想
    桜庭一樹さんを読むには、最初の本ではなかったのかも…

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    2023年05月18日
  • GOSICK ──ゴシック──

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    ヴィクトリカが探偵役で一弥が助手役?になるのかな?ミステリー的には面白いが、個人的には色恋が好きではない…が2作目が気になる。ただ1冊完結?で読みやすい。

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    2023年05月17日
  • 少女七竈と七人の可愛そうな大人

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    同期に借りた。感想欄に高評価のコメントが多くて正直驚いた。とある田舎の超美少女を取り巻く物事(彼女の母親の優奈を元凶とした愛憎劇が結構な割合を占める。)が淡々と記されている。七竃と雪風の関係は好きだし美しいなと思うけれど2人の変に堅苦しくて古臭い話し方は気になった。かんばせって文面から意味は察せたけれど聞いたことない単語だった。最初ウザいなってムカついていた後輩の緒方みすずのことは最後ちょっと好きになった。七竃は淫乱な母親を恨んで忌み嫌っていると思っていたけれど案外そうでもないというか甘えたいという気持ちがあるのが以外だった。母親の優奈も別に七竃のことを嫌いでは無いわけだし奇妙な家庭だよね。一

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    2023年04月28日
  • 紅だ!

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    初めて読んだ作家さん
    軽い感じで一気に読めました
    他の方も書いてある通り、映像化したら
    面白そうな気がしました

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    2023年04月17日
  • 少女を埋める

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    ノンフィクションのような内容だが、著者曰く 「確実な虚構を入れたから、あくまでも小説」だそうだ。

    山陰で生まれ、小説家として東京で暮らすようになった著者。父の危篤により再び故郷へ戻り、実母との物理的距離が縮まる中、噴出してきた感情の数々・・・。

    山陰という土地柄、典型的な田舎人間が多いようだ。曇りがちな天気も起因しているのか。
    東京では人間関係に影響が出そうな表現、内容は口外するのを憚るが、 この地では無遠慮に口に出す。(著書より)

    また、全体的な秩序維持の下には、個人の幸福は全力で押さえつけられる。

    という表現に戦き、恐怖を感じた。
    と共に、自分の故郷にもある共通点を思い出した。

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    2023年04月13日
  • GOSICKs IV ──ゴシックエス・冬のサクリファイス──

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    謎解きはいつにもましてライトなあじわい。
    シリーズ中で未回収だった登場人物たち(というか主に警部)の過去が語られる。

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    2023年04月09日
  • じごくゆきっ

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    この作者は初めて。
    ライトノベルでデビューを果たした作家らしく、この文庫は一般大衆向けか?

    短編七編からなり、ややパンチが足りないというものもあるが、どこか非現実的、屈折した登場人物が多く、全体的に面白く読めた。

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    2023年03月23日
  • 赤朽葉家の伝説

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    ネタバレ

    2008年。(第5回)。7位。
    GOSICK好きなのよ。
    鳥取の旧家女性3名の歴史。万葉はフィリピン系の感じで山の民に捨てられ、鳥取で育った。中国山脈あたりって八咫烏も住んでいたような。旧家の大奥様タツの指名により輿入れ。世の中は鉄鋼業が盛んだった。泪、丙午の娘の毛鞠、鞄、孤独の4人を生む。毛鞠は中学生より暴走族で中国地方を配下に収める。やがて引退、そして人気漫画家に。長男の泪の死により、父の決めた男と結婚、瞳子を産む。鉄鋼業も衰退していく。この話は瞳子が語り手。
    昭和の歴史と絡めた一族の歴史。

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    2023年03月23日
  • GOSICK V ──ゴシック・ベルゼブブの頭蓋──

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    「ゴシック」と名乗るくらいだから、これは登場させなきゃね、というモチーフと言えるでしょう、ということで、ファンタスマゴリア(幻灯機)が登場。

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    2023年02月26日
  • GOSICK VII ──ゴシック・薔薇色の人生──

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    今まで登場したシリーズの鍵を握る人物たちがほぼ出揃い、過去の王妃殺人事件を解く。まあ想定どおりの解決というか謎自体にそこまで驚きはなかったな…などと思っていたら最後に「あ、その伏線仕込んであったのを忘れていた!」となった。

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    2023年02月26日
  • 少女七竈と七人の可愛そうな大人

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    ネタバレ

    去年砂糖菓子を読んだ時に他のもの読みたくなって買った中の1冊。相変わらず表現や言葉の使い方が独特で。七竈と雪風を取り巻く環境が一つ一つわかってくると途端に切ないお話だった。とはいえわたしは冒頭と中盤の優奈の話が好きでしたね。
    最初七竈は母に対してドライなのかと思いきや、ちゃあんと母に甘えたい子どもだった事がわかって、切なくて安心した。

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    2023年02月10日
  • 少女を埋める

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    父を亡くされた時期の日々を克明に記したエッセイとその作品に対して発表された書評に抗議したときの戦いの記録。

    戦いのほうは正直読むのがしんどかったな。言葉が重いし、相手とのディスコミュニケーションが著しく、Twitter上の不毛な議論が苦手な身としては読むのがつらかった。
    表題作はじめっと温かくて(ほめてます)良かったです。

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    2023年02月01日
  • GOSICK GREEN

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    ようやくGOSICKの面白さが戻ってきたように感じる。
    RED以降の抽象的な部分は薄まり、現実にちゃんとミステリーしている。良かった。

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    2023年01月11日
  • 少女を埋める

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    一年我慢して購入。

    今年の第一冊。
    軽い感じで読み始めたがわりと重かった。でも、普段、気分転換程度に読書を楽しんでいる私のようなものに、たまにはこういった真摯な、それでいて譲れない立場、想いの深さに、「こういった業界の方々のおかげで私はのほほんと読書を楽しめるんだ」と感謝と少しの反省をしたお正月でした。

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    2023年01月02日
  • 紅だ!

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    【あらすじ】
    東京の新大久保駅近くに構える百人町第百ビル一階、元チキン屋の探偵事務所「道明寺探偵屋」。

    社員は女子テコンドーの元オリンピック選手・真田紅(さなだくれない)と、元警視庁勤務の黒川橡(くろかわつるばみ)の二名のみのこの探偵社に、一人の謎の少女が飛び込んできた。

    チキン屋と勘違いして飛び込んできたらしきその少女は、自らをハイタカだと名乗り、妙な流れから紅にボディーガードを依頼する。大金を所持しており、何者かに追われている“如何にも訳あり”な様子のハイタカを訝りつつも、紅は依頼を受けることになるが、案の定、事件に巻き込まれていく。


    【感想】
    読みやすく、疾走感があり、ラストもス

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    2023年01月01日