鴻巣友季子のレビュー一覧

  • 風と共に去りぬ 第5巻

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    主要4人の心の動き…とりわけ映画では今1つわからないままの最後のレットとスカーレットの、行ったり来たりの心の動きが丁寧に書き込まれていて、あれこれ納得する。もしや「風と共に去りぬ」はストーリーを楽しむ大河小説というよりも、”心理小説”なのかもね。。。

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    2015年07月04日
  • 風と共に去りぬ 第5巻

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    南北戦争に翻弄されながら強く生きるものの、何もかも失った女性の物語。
    ありがちな「運命に翻弄されながらも地道に正直にコツコツ生きたヒロイン」とは訳が違う。戦争では敵兵を殺し、戦後混乱期には詐欺まがいの商法で金儲けし、奴隷さえ用いた。正直者はバカを見ると言わんばかりに、伝統や常識というものに唾を吐きかけて行く。
    戦争で既存の伝統・秩序がひっくり返る様の描写は見事というほかなく、是非読むべき長編小説である

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    2015年07月02日
  • 嵐が丘

    aaa

    訳者によってよみがえる名作

    翻訳なんて誰がやってもだいたい同じ…と思っていましたが、鴻巣友季子さんの新訳は全然違う!
    キャラクターはみずみずしく、ストーリーも臨場感に溢れ、風景もリアル。
    大学の授業で他の訳との読み比べもしましたが、翻訳の力を最も感じさせてくれました。
    有名だから題名だけは知っているしいつかは読もうと思っているけど…という人はぜひ鴻巣訳でどうぞ!

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    2013年10月10日
  • 全身翻訳家

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    大変楽しく読ませていただきました。
    言葉や発音についても考えさせられる。
    言葉が発生するところが見られるという点で、子どもが欲しいなあと思った。

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    2013年01月07日
  • 全身翻訳家

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    「やみくも」を全面組み替え、加筆訂正、そして新しいものをプラス。
    ということで、「やみくも」を買った人でも、損はなし。

    翻訳や言葉についてのあれこれを真摯に突き詰めるかと思うと、日常で出合った出来事にプチあっと驚く結末?があったり、思わぬ切り口での考察で「そうなのか」と発見させられたり、かと思うとちょっとしんみりしてみたり。
    どのエッセイも中身がギュッと詰まって、「いずれの地もそれぞれ」に楽しい。

    青山南さんといい岸本佐知子さんといい鴻巣さんといい、翻訳家の人はエッセイの巧い人が多い、と思う。
言葉とじっくり向き合っているせいなのか、独りであれこれ考えることが習慣になっているせいか。
    鴻巣

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    2011年08月15日
  • 風と共に去りぬ 第5巻

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    ネタバレ

    初めはすごく好きだったスカーレット、戦争の中メラニーの出産を助け、その後のヤンキーたちからタラを守る姿はカッコ良すぎて痺れた。だが、そこからのスカーレットには感情移入できる部分が少なかった。特にレットと結婚した後のスカーレットに対しては作中で最も嫌いなキャラになってしまった。
    ラストシーンではレットのスカーレットへの愛情とレッド以外を失ったスカーレットの対話は素晴らしかった。
    最後の1日はメラニーとアシュリ、レットの最愛の人3人を失ってもまだ明日にはなんとかなると考える。

    スカーレットはきっとこれからも自分を支えてくれた人や自分が愛した人がどんどんいなくなってもそれに気づくことなく人生を歩ん

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    2026年04月08日
  • 嵐が丘

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    光文社版より新潮版の方が好みだ。
    もちろん2度目なので、背景や人間関係もわかったうえで読んでいる。作品への没入感が高まっているためもあるけど。
    で、腰巻きには「全てを破滅させる恋ー」とあるけど、やっぱり人間のエゴと心理をリアルに抉る作品なんだね。誰かが「ヒースクリフほど純粋なヒーローはいない」って評していたけど、これ納得できるんだな。

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    2026年04月08日
  • 誓願

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    解説入れてほぼ700ページ!「侍女の物語」の15年後を描く続編。前作の重々しい感じからはだいぶタッチが変わって軽めのノリで、残酷な拷問場面や女性リーダーによる国家転覆を目論んだ復讐劇や狂信国からのハラハラする脱出劇などのスリルとサスペンス感も多分に加わって意外と読み進めやすかった。アメリカの女性が現実に感じてる違和感や恐怖、もちろんイスラム圏での女性蔑視など世界中、過去現在未来の全ての時制で女性が晒さられる危機をアトウッドはその筆に込めている。人ごととしてではなく自分ごととして考え、注視していかなければ。自分を取り巻く世界なんて簡単にひっくり返るかもしれないのだから。

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    2026年04月01日
  • ほんのささやかなこと

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    北海道恵庭市で元市会議員が経営する牧場で3人の知的障害者が、長い人では40年近く食事もまともに与えられない劣悪な環境で奴隷のように無給で働かされていた。恵庭市はことを荒立てないために虐待事案としての申し立てを無視し続けた。この人たちが解放されたのはなんと2022年のことだ。全く同じ話だし、昔の話ではない。この短い小説は社会の問題を外側から糾弾しているのではない。そんな社会のなかで生きていく中で、どうやって己の倫理を守り通せるのかということだ。そのための行動は確かに未来において大きな難題を産むかもしれない。でも、少なくともいまその倫理や徳を守るための行動はささやかなことなのだ。

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    2026年03月31日
  • あずかりっ子

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    短いのに、読み終えたあとにじんわり余韻が残る物語。多くを語りすぎない文章だからこそ、行間から家族の事情や少女の気持ちを想像しながら読めた。両親も悪い人ではないのだろうけれど、少女に愛情を注ぐ余裕がなかったのだと思う。特に父親にはがっかり。おじさんとおばさんのもとで、少女が少しずつ本来の明るさを取り戻していく様子がよかった。人に大切にされる経験の大きさを感じた。『コット、はじまりの夏』も見てみたい。

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    2026年03月31日
  • なぜ日本文学は英米で人気があるのか

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    柚木麻子さんの『Butter』、王谷晶さんの『ババヤガの夜』でダガー賞の翻訳部門にノミネート、のち王谷さんが受賞となったあたりから翻訳系の出版関係の人たちが日本のおもに女性作家がよく読まれているというのを聞いて「なんで!?」と思っていたらまんまのタイトルの本が出版された
    読んでいくと日本の小説が翻訳、出版される歴史やきっかけとなった要因などが細かに解説される
    それにあたり翻訳されている小説が挙げられるのだが「この作品も?」というものがたくさんあり、片っ端から読みたくなってくるからだめだ
    本に関する本というのはたいてい読みたい本が増えて、どうしよう…となる、いつものこと。
    そのなかで英語圏とその

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    2026年03月28日
  • なぜ日本文学は英米で人気があるのか

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    日本の小説が海外で読まれる、といえば村上春樹、というのが定番だった。
    が、どっこい今は違うフェーズに来つつある。
    女性作家が大いに読まれている。
    代表は「コンビニ人間」の村田沙耶香。
    その他続々女性が進出している。
    その背景には若い翻訳家の登場も大きく影響している、というのがこの新書の見立て

    なるほどねえ。

    柚木麻子のバター、も取り上げられている。
    読んだことはおろか聞いたこともない要チェックだ。

    ひところクールジャパンといえばマンガ、アニメだったが、
    どっこい文学も頑張ってる、というのはすばらしいことだ。

    はじめに 日本文学になにが起きているのか?
    第1章 海外に進出する日本の作家た

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    2026年03月25日
  • 灯台へ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    灯台へ、流されるように

    流されるように最後までなんとか読み切りました。久々にこういったタイプの作品を読みました。翻訳じゃなかったら無理ですね。現実と心の声がごっちゃになります

    二部を読み始めるとちょっとドキッとしました(汗

    読んであらすじを追う読書ではなく、読み進むに任せて読んでいくタイプの本、なのでしっかり印象に残りました、というシーンが実はパッと思いつかないですけど、現代の読み方だとリリーにスポットライトが当たりそう。

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    2026年03月17日
  • なぜ日本文学は英米で人気があるのか

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    イギリス滞在中、やけに日本人作家の本が目につくなと思っていた。すると帰国後にこの本を見つけて、やはり間違いではなかったのだと早速購入。

    内容は日本文学と翻訳についての概要が体系だって説明されていて、読みやすかった!
    現代日本文学の立ち位置、世界文学の情勢を理解することが出来てとても良い。

    あとは次から次へと作家さんや翻訳者さんが紹介されるので、読みたい本が沢山でてくる。
    インド系や中東の小説、もっと読みたいなー英訳をすらすら読めたらきっともっと読める幅が広がるんだろうな。悔しいなと思った。

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    2026年03月16日
  • なぜ日本文学は英米で人気があるのか

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    好書好日のコラムが楽しみな翻訳家、評論家。
    英語ネイティブがわずか6%にもかかわらず英語帝国主義(米英)が文学界を牛耳っている事実に驚く。
    好きな国際ブッカー賞の舞台裏が見えて興味深い。

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    2026年03月09日
  • 風と共に去りぬ 第1巻

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    アトランタ訪問を前に、20年以上ぶりに再読。そうそう、スカーレットってこんな感じだった!と思うと同時に、昔は何も考えずに読んでいた南北戦争や奴隷のことなど、歴史を考える描写がたっぷりで、当時のことに思いを巡らせた。とりあえず1巻。スカーレットの波乱万丈の一生、いつか読み終わるかな、ぐらいの気持ちでゆっくり読み進めよう。

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    2026年03月09日
  • 灯台へ(新潮文庫)

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    紙の本。
    とりあえず、「私は読みました。」という程度の理解。世にいう、「意識の流れ文学」はちょっと気を許すと、何を読んでいるのかわからなくなり「ほとんどどこにも行かない小説」は読む手を選ぶかもしれない。けれども、ウルフの文体から浮かび上がる登場人物はイキイキと個性豊かに人生を送り、鴻巣友季子訳は横のものを縦にするだけではない、作品に対する思いがつたわる作品だと思います。

    また読書力つけてから読み直したいと思います。

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    2026年03月08日
  • 風と共に去りぬ 第3巻

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    ネタバレ

    スカーレットのタラに対する思いと覚悟がよくわかった。
    スカーレットは現実に向き合い、タラと家族を考えて尊敬していた母親の教え背き、お金を稼ぐために動いてる。
    スカーレットはプライドまで捨てて、レットバトラーにお金を借りに行ったところは印象的。
    レットバトラーはスカーレットに対して何もできない自分を悔やんでいるのかなと思った。

    これからスカーレットがどんな行動を起こし、どんな物語展開になるのかとても楽しみ。

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    2026年02月23日
  • わたしたちの登る丘

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    アマンダ・ゴーマンさんの詩集ですね。
    訳は、鴻巣友季子さん。
     アマンダさんが2021年、バイデン大統領の就任式で22歳にして本作品を朗読。
     英語の対訳も掲載されているのと、柴崎友香(詩人)さんと鴻巣友季子さんの解説対談も附記されています。

     朝が来るたびに、わたしたちは自問する。
     どこに光を見出せるというのか?
     この果てなくつづく暗がりに。
     わたしたちの抱える喪失、これからわたる荒波に。

     ………………………………………………………………………

     朝が来たら、暗がりから踏みだそう。
     熱い思いを胸に、臆することなく。
     解き放てば、新たな夜明けが花ひらく、
     光はきっとどこかに

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    2026年02月23日
  • 嵐が丘

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    ネタバレ

    ヒースクリフとキャサリンは激情型の性格で、言葉で確かめ合うことはなかったものの、互いに愛し合っていたと思う。ただし、キャサリンはヒースクリフを結婚という形で所有しようとは考えていなかった。一方ヒースクリフは、同じ気持ちであれば結婚に至るはずだと信じていたため、その選択に強い衝撃を受け、逃げ出してしまう。帰ってきた後のヒースクリフの生き方は、残酷な支配者だった。他人を支配し、痛めつけることを復讐と呼び、相手を突き放すような言葉を投げつけ続けた。キャサリン亡き後も、彼は復讐を生き甲斐としていたように見える。喪失を埋めるためには復讐を続けることしかできなかったのだろう。感情のままに言葉を投げつけ、そ

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    2026年02月21日