鴻巣友季子のレビュー一覧

  • 嵐が丘

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    世代に渡る話でとにかく長い。
    恋愛小説なのか、復讐劇なのか、喜劇なのか、なにを見させられているんだろうと思う。ヒースクリフについては徹底的に共感できない。最後までわからない。意外と人が人を想うってそういうものなのかもしれない、という話なのかもしれない。

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    2025年07月10日
  • ギンガムチェックと塩漬けライム 翻訳家が読み解く海外文学の名作

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    懐かしいものからどうにも読めなかったもの(怖いのだめ)歯が立たないもの苦手なもの読んでみたいものまで。さすがの文章。

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    2025年06月23日
  • ペネロピアド 女たちのオデュッセイア

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    面白かった。アトウッド自身SF = Speculative Fictionと呼びたいと言われているのも納得。でもやはり自分にはまだまだ歴史的・文学的教養は全然足りないことも思い知らされる。

    タイトルがイリアス(イリアド)に絡めてペネロペイア→ペネロピアドになっているという点や、古典の舞台を思わせる幕間などやはり自分自身がもっと古典を知っていればもっと面白さも伝わるのだろうなともどかしくも思った。

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    2025年06月22日
  • 緋色の記憶〔新版〕

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    美しい美術教師が村にやってきたことから、
    始まる事件。
    いやー。何が起こったの?
    全貌が全然見えないなか、
    何かよくないことが起きたのは確かで。
    じわりじわり、見えて来た頃には、
    なんてことに!
    と、深いところに落っこちたような
    感覚になった。

    後戻りできない今となって、
    ヘンリーの心に横たわった闇。
    最後のアリスとのシーン、辛かった。

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    2025年06月19日
  • ほんのささやかなこと

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    著者の名は知らなかったが、役者の鴻巣友季子さんのお名前に見覚えがあったので手に取った。思っていた以上の良書。私が訪れたアイルランドはよく晴れた空にミモザがここにもそこにも咲溢れていたが、この小説からは薄暗い曇り空と寒風を感じる。身近な人の愛情に育てられた主人公が、自らの手で掴み取った平凡な幸せに飽き足らず、言われない苦しみを味わっている少女を救済すべく一歩踏み出す。現実にも似たようなことがかつて起こっていたと知り、憤りを覚える。特に、女性が、なぜ同性の庇護すべき存在を虐待するのか、理解に苦しむ。

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    2025年05月27日
  • 緋色の記憶〔新版〕

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    過去の追憶から始まる物語。主人公は、とある村の校長の息子。
    物語は、彼の記憶をたどる形で、かつて村で起きた事件が描かれていく。

    ミステリー要素はないものの、随所に散りばめられた不穏な描写が印象的で、最後に明かされる事実と、それまでの出来事が一つにつながる構成がとても面白かった。

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    2025年05月08日
  • 灯台へ(新潮文庫)

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    意識の流れ文学というジャンルがあることを知らず読み始めたので20ページくらいまでは全然内容が入ってこず、挫折しそうになった。あまりにも難しくてネットで調べて、予備知識を入れてから読み始めるとかなり読みやすくなった。

    語り手の内面描写(心情、回想、幻想)がグラデーションのように滑らかに描かれ、あえて語り手が判然としない文章がはさまったり、いつのまにか語り手が変わっていたり、斬新な比喩が出てきたり、集中して読まないと話がわからなくなってくるが、集中して読んでいるとどんどん話に引き込まれて、読むのがやめられなくなる。
    普段、自分の思考の流れを意識したことはないが、何かを考えているときに他に意識がそ

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    2025年05月01日
  • 灯台へ(新潮文庫)

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    文体が面白かった。最初に語っていた人物が話しかけると、その後は話しかけられた人から見た文体になっていて、また何かをきっかけにある人へと変わる。その繰り返しなのだが、私にはとても読みやすくて楽しかった。もっと難しい小説だと思っていたが、その文体が楽しくて一気に読んだ。内容を語れるわけはないが、なんというか好きな世界観だった。心地良い小説。

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    2025年04月29日
  • 風と共に去りぬ 第5巻

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    この世は立体世界
    だから端と端は一致する。
    スカーレットとメラニーは両極端であるからこそ近しい。

    レットに世の中を語らせ、スカーレットの滑稽さと逞しさに先進性を潜ませ、真の強い普遍な存在のメラニーに“神”を感じさせる。

    立派なひとは一人もいない、アクの強い人たちが繰り広げる壮大なゴシップ物語

    ただ、物語の世界ではおおよそは異端児だったレットも、娘ができた途端に普通の人であることを暴露した。

    やっぱりこの世界は女性のものだ。

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    2025年04月23日
  • 風と共に去りぬ 第3巻

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    最終巻で感想を書く

    南北戦争の影に隠れた本当の戦い、それは「何をしても生きる」というスカーレットの壮絶な戦い

    「明日考えよう」
    ちっともヒロインらしくない、
    憎らしいほどのこの主人公が愛おしい
    さぁ、後半へ突入

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    2025年04月16日
  • 灯台へ(新潮文庫)

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    文体に最初なれず、投げ出そうかとも思いましたが、読むうちにどっぷりハマってしまいました。そうそう。人を見る、人に見られるってこうだよねっていうこと。結局自然の一部である人間ってアイデンティティというよりもこう行き来する存在なのだという考え方もあるのねと。

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    2025年04月13日
  • ほんのささやかなこと

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    ファーロングという男性が、不遇の女性(少女)のために行動を起こすのがよかった。そこに至るまでの彼の過去、現在を丁寧に中編にまとめているのもよかった。彼が未婚の母のもとに生まれながらもウィルソン夫人たちの加護のもとに育ったこと、家族を持てたことで問題意識をフラットに、熟慮することができたのも大きいのではないかもしれない。声高に日々、活動する訳では無いが「ささやか」ではあるものの、それが誰かの心や命を守る大きな一歩だと感じた。

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    2025年04月04日
  • ほんのささやかなこと

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    アイルランドの小さな町で日々働いて一家を養う主人公ファーロング。彼の出自以外は退屈といってもいいくらいのささやかな日常生活が淡々と語られるのだけれど、どこか落ち着かないというか不穏なものを感じさせられる。
    最初はファーロング自身が抱える自分の来し方や将来への漠然とした不安なのかと思っていたが、それだけではなかったことに驚き。そして実話を元にしていることにまた驚き。
    ラスト、決然と一歩踏み出したファーロングの姿に勇気づけられた。

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    2025年03月17日
  • 風と共に去りぬ 第1巻

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    ずいぶん前に映画を見た時は、主人公のスカーレットが性悪でキツイ性格だという印象しか残っていなかった。
    なぜ世の中でこれほどまでにスカーレットが憧れの対象になっているのかがわからず、原作を読み始めた。
    1巻は南北戦争前の平和な頃の話。
    ひたすら登場人物の説明ばかりで、少々読むのが苦痛にもなったがレット・バトラーの登場くらいからは今後の展開にワクワクした。
    まだまだ先は長いが、全巻完走したい。

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    2025年03月08日
  • 緋色の記憶〔新版〕

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    土瓶さんの『夜の記憶』のレビューに触発されてトマス・H.クックを初読み。

    平穏な村に美しい女性教師が訪れたことによって起こった事件は、どんな悲劇だったのか…

    いや〜焦らされる。
    こうして思い出すと…、あの時はまだ…、こんな恐ろしいことになろうとは…みたいな思わせぶりにずっと焦らされる。
    「一体何が起きたのよ〜、早く教えて!」という思いからどんどん先へと読まされていく。

    ヒロインの登場シーンは、色や音や空気感までもが映画のスローモーションのようにゆっくり描写されている。

    クック作品の比喩で「雪崩を精緻なスローモーションで再現するような」と言われているのがすごい納得できる。

    描写や言葉一

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    2025年02月22日
  • わたしたちの担うもの

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    アマンダ・ゴーマンさんの詩集ですね。
    アマンダ・ゴーマンさん(1998年、アメリカ生まれ)
    詩人、活動家。全米青年桂冠詩人受賞。
    2021年1月、ジョー・バイデン大統領の就任式で、自作の「わたしたちの登る丘」を朗読。
    訳は、鴻巣友季子さん(1963生まれ)
    翻訳家、文芸評論家、エッセイスト。

     アマンダ・ゴーマンの第一詩集。
    『彼女の詩は苦難の瞬間をとらえ、希望と癒しのりリックに変える。歴史、言語、アイデンティティをかけめぐり、想像力豊かに、そして親密に、ことばをコラージュし、ときに消去する。パンデミックの悲嘆をうけとめ、悲痛のときに光をあてる。彼女はわたしたちの過去からのメッセンジャー、未

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    2025年02月21日
  • NHK「100分de名著」ブックス マーガレット・ミッチェル 風と共に去りぬ 世紀の大ベストセラーの誤解をとく

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    さらっとしか読んだことがなかった本作だが、スカーレットとメラニーの友情、レッドバトラーの愛、また南北戦争に敗れた南部を襲う苦難とKKKの台頭など、いくつものテーマが織り交ぜられた名作だと再認識。

    スカーレット・オハラの "Tomorrow is another day." (明日という日は今日より必ずいい日にしてみせるわ)こそが「風とともに去りぬ」のキーワード。

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    2025年02月09日
  • 文学は予言する(新潮選書)

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    鴻巣さんの知識量に圧倒 鴻巣さんの知識量が惜しげなく披露されていて(しかしほんの一部なのだろうと推測する)それに触れられるだけでも楽しい。
    大概、この手の本はあくびを噛み殺しながら読むのが常なのだが、鴻巣さんの文章は小気味が良くて電車の中であっという間に半分ほど読み終えた。
    「侍女の物語り」「誓願」など彼女が訳した小説にも俄然興味が湧いた。
    読書好きはぜひ一読してほしい。

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    2025年12月18日
  • ほんのささやかなこと

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    世界の中に、このようなものの感じ方をする人間がいて、それを小説として世に出してくれて、極東の国で翻訳され、噛み締めることができる、という奇跡。

    さらに映画化もされ、来年公開されるという。
    昨年見た映画「コット、はじまりの夏」の原作者だと知って、膝を打った。いい映画だった。親からの愛を感じられない少女が過ごす一夏の叔母夫婦での思い出。机のビスケットが繋ぐ叔父との心の交流。
    あの静謐な作品と確かにテイストは似ている。
    予告編を見たけど、映画を見るのが今から楽しみだ。

    こういう小説を読むと世界は繋がっているなと思う。アイルランドの「マグダレン洗濯所」の歴史を知ることもでき、クレア・キーガンの見つ

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    2025年01月19日
  • 灯台へ(新潮文庫)

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    複数の翻訳を読むことでいろいろな解釈が読み手の中で重なり〜と訳者あとがきにもあったことだし、岩波版も読んでみようかな
    掴みきれなかった、で終わらすのはもったいないような気がするんですよね

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    2025年01月12日