鴻巣友季子のレビュー一覧

  • ウーマン・トーキング ある教団の事件と彼女たちの選択

    Posted by ブクログ

    一昨年、映画を見た。
    当時は翻訳されておらず洋書は諦めた...。
    2年を経て念願の原作!

    2005年~2009年に、ボリビアにあるメノナイト(非暴力、無抵抗を主張するプロテスタント)の宗教コロニーで起きた事件をもとに書かれた小説。

    コロニーの女性たちは朝起きると体にあざや傷ができている。それを男性たちは罪によるものだとか、悪魔の仕業だと言う。ところがある女性が夜中に事件の現場を発見し、男性たちは警察に拘留されることに。
    この小説は、男性たちがコロニーを留守にしている2日間で行われた女性たちの話し合いの議事録となっている。ちなみに女性は文字の読み書きができないので、オーガスト(教師。コロニー

    0
    2025年05月27日
  • ほんのささやかなこと

    Posted by ブクログ

    とてもよかった。映画も楽しみ。『青い野を歩く』、「コット、はじまりの夏」、「マグダレンの祈り」にも触れたい。

    0
    2025年05月22日
  • 灯台へ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    衝撃。初めは一体なにを見せられているんだと思ったが、一挙手一投足への正確な心の機微の描写が癖になり、皆で食事をする場面なんかはなんて面白いんだ!
    ひとつの出来事に対する意識の流れはどこか納得感があり(自分もぼんやりとこんな流れで意識が進むことがあるなあと思う場面が多々ある)、それが各々の人物で精度を落とすことなく描かれており、一体どれだけの時間や思考を費やしたのだろうと感嘆する。
    本書の趣旨とは違うだろうが、人はたとえ家族だろうと、最愛の人だろうと、完全にわかりあうことはできないのだなと改めて思った。

    0
    2025年05月17日
  • 風と共に去りぬ 第1巻 無料試し読みブックレット

    購入済み

    映画のイメージが

    マーガレット・ミッチェルの原作の素晴らしは全く言うまでもないが、映画の方を先に見てしまったのでビビアン・リーとクラーク・ゲーブルのイメージがどうしても先入観を与えてしまう。それにしても「強い女」の代表とも言えるヒロインだが、幸せとはやや別物のように思える。

    0
    2025年05月06日
  • 灯台へ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    初V・ウルフ。流石に文学史に燦然と輝く名作。思考や会話の視点が次々と入れ替わり、境界や主体をあえて曖昧にしつつ心理の描写はあくまでも細かく淡々と進む。登場人物たちはお互いのことをあれこれと考えながら話し行動しているが、わかり合えているのかというとそんなことはなくて、それでも人間関係は続いていくし、そんなものなんだろうとも思う。話の筋自体がめちゃくちゃ面白いという類の話ではないし、細かい心理描写に共感できるものが多いわけでもなかったのだけど、この先本を読み続けていっていよいよ死ぬなってなったら読み返したくなるのはこういう小説なのかもなと思った。

    0
    2025年04月16日
  • 風と共に去りぬ 第2巻

    Posted by ブクログ

    最終巻で感想を書く

    レット・バトラーの登場と南北戦争の激化で、物語は俄然面白くなる。
    いよいよ戦火がアトランタを囲む
    そして、スカーレットは……

    0
    2025年04月14日
  • 灯台へ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    一言で言うと、圧巻の構成力と心理描写!

    三部構成のうち、一部と三部はたった数時間の出来事と人間関係がめちゃくちゃ丁寧、詳細、重厚に書かれている。対して二部は、一部と三部の間にある10年の時間をつなぐ部分だけど、家主のいない家の荒廃にフォーカスし、「○○が死んだ」など衝撃の事実は非常にさらっとあっさりと述べられていく。紙の本で読むと、一部と三部の長さ(分厚さ)、二部の短さ(薄さ)に驚かされる。実際の時間の長さと、文章量が逆転しているのである。
    裏主人公とも言えるリリーが、絵の構図をどう描くか悩む姿は、この物語そのものをどう捉えるか、家族の歴史をどう切り取るべきか、という作者と読者の疑問の反映だ

    0
    2025年04月12日
  • 灯台へ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    文字を目で追うことでしか感じ取れない作品。登場人物ではない全知の超越的な存在が、全てを記録しているかのようだった。それでいて、心情と動作が、川のせせらぎがいかにして織りなされているかがわかるほど緻密な解像度で流れていくので、その心情と動作が生み出されることに共感しながら読むことができる。

    0
    2025年04月07日
  • 風と共に去りぬ 第1巻 無料試し読みブックレット

    購入済み

    世界に入り込める

    この作品は映画版の作品しか知らなかったけれども小説をたまたま見つけ読んでみたら小説の世界に入り込むことができたので映画版もぜひみてみたいです

    #共感する

    0
    2025年03月05日
  • 嵐が丘

    Posted by ブクログ

    復讐心に凝り固まったヒースクリフが次にどんな酷い仕打ちをアーンショウ、リントン両家に仕向けるのか、そしてヒースクリフを待つ(おそらくは惨たらしい)最期はどんなものになるのか? そんな少しサディスティックな期待感からページを繰る手が止まらない。
    激情の女性キャサリン・アーンショウが錯乱してゆく様は、若い作家の手によるものとはとても思えない鬼気迫るもので、エミリー・ブロンテの並々ならぬ才能を感じ取ることができる。

    0
    2025年02月19日
  • ほんのささやかなこと

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    寒そうな陰気そうな感じがひしひしとくる。クリスマス本として読んだ時よりずいぶん陰気だ。黒猫が鴉を食べている描写が妙に心に残る。

    0
    2025年02月09日
  • ほんのささやかなこと

    Posted by ブクログ

    どの社会も抱えているような暗部とそれに向き合う人間のあり方を、言葉少なでシンプルなストーリーに凝縮させて提示している。作品としての完成度がすごい。ただ訳文に日本語としてゴツゴツしている部分が散見されやや違和感があった。(有名な訳者のものなので、原文のテイストに合わせた意図的なものかもしれないが)。

    0
    2025年02月02日
  • ほんのささやかなこと

    Posted by ブクログ

    『ウェクスフォード県のニューロスの町では、煙突が煙を吐きだし、それが薄く流れてもわもわと長くたなびき、埠頭のあたりで霧消する時季になると、じきに雨が降り、バロー川はスタウトビールほど黒く濁って水嵩を増した。町の人びとの大半はため息をつきながらこの悪天に耐えた』―『第一章』

    ふわふわと思考は漂ってゆく。初めての長期の英国出張。滞在先近くのコンビニで買うギネスのロング缶。パブで飲む泡の細かい常温の黒ビール。冷たい雨。鼻の長い二階建てバス。『汽車に乗って、あいるらんどのような田舎へ行こう』という詩の断片。牧歌的と言ってもよい雰囲気でこの一冊は始まる。

    そんな風に連想に誘われる文章は、一読すると熱

    0
    2025年02月02日
  • ほんのささやかなこと

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    心が震えるラスト!
    今しなくて後悔する苦しみを死ぬまで味わうより、自分で正しいと思う事をして、これから降りかかる問題の方が軽い。

    暗い話だろうから、読むのを敬遠してたけど、読んで良かった。
    昔々の事では無くて、結構最近、1980年代の話だから驚く。
    戦争も教科書に載ってた話ではなく、今現在の話になっている。
    見ないフリしている問題が今現在、色々あると思う。
    解決するには小さな1人の1歩からしか、変えていけない。
    最初の一歩は潰されるだろうけど、きっかけを作らないと一生変わらない。
    その1歩が自分か誰かか。

    気になったほんのささいなことを、自分のほんのささいな行動で、世の中という大きなものを

    0
    2024年12月28日
  • 灯台へ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    イギリスの1920年代の"現代小説"。タイトルは知っていたけど、今回文庫化したのを機に初めて手を伸ばせた作品。充実の読後感。何の話を読まさせられてるの?という気持ちから、だんだん小説の全貌が分かるにつれ、心にくるものがあった。読み終わったあと、もう一度最初から読み直したくなる。生きている間の一日一日、人との関係性はすべて一期一会の奇跡の邂逅。人は決して理解し合えないけど愛に満ちている。そういう気持ちになる。

    今まで読んだことがないような文体。最初はしばらく読みづらい。セリフも思考もカギ括弧なしで入り交じっている。たまに、誰かと誰かの思考の継ぎ目すらなく、読み進めていたらい

    0
    2024年12月01日
  • 風と共に去りぬ 第5巻

    Posted by ブクログ

    この先、人生の佳境を迎えた時に、何度もスカーレットのこと、この小説の場面を思い出すんだろうなと、心から思った。控えめに言って最高。

    0
    2024年11月29日
  • 老いぼれを燃やせ

    Posted by ブクログ

    どの話も出だしはちょっとわかりにくいかもと思いつつ読み進めていくうちに、あれ?面白いぞとなる。文字通りNine Wicked Tales でした。

    描写もゴスで、さがなしで、アティテュードはパンクでよかったな。オススメです。

    0
    2024年11月16日
  • 風と共に去りぬ 第5巻

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    5巻もあるお話を、こんなに一瞬で読み終えるとは思ってなかった。レット・バトラーとスカーレットが魅力的すぎて、のめり込んでしまった。
    私は、レット・バトラーに一体どんな策略があってスカーレットと結婚することにしたんだろうとずっと疑っていたし、酔っ払ってメラニーに泣きつく場面でもなんて演技が上手いんだろうと感心していたくらいで、最後の最後までレットがスカーレットをそんなにも愛していただなんて、全然分からなかった…なんて思っている私は、スカーレット並みに人の気持ちが分からない人間なんだろうか笑
    他の人が書いたものらしいけど、続編もあるようなので気になる。
    あと、お話全体を通して、スカーレットからも、

    0
    2024年11月07日
  • 誓願

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    本当に面白かった!
    「侍女の物語」では侍女目線であったために情報量が抑えられていたが、今作では小母のリディア、司令官の娘アグネス、他国で育ったデイジーの三名が語り手となり、よりギレアデについて理解が深まるつくりになっていた。この三名がどんなふうに繋がっていくのか、そしてギレアデの女性たちがどうなるのか、恐る恐る読み進めていった。
    女性の権利をとことん剥奪していくくだりは読むのもつらかった。でもそれよりも、ギレアデで生まれ育った少女たちが、すべてを奪われていることすら知らない点が一番恐ろしかった。最初から無いものにはなかなか気付けないものだから。
    リディア小母が、人生を失ったあの状態から権力と情

    0
    2024年07月02日
  • 嵐が丘

    Posted by ブクログ

    解説をまだ読んでないので凡庸な感想かどうか分からないし、歴史的背景を調べてまで書こうとも思わない。だからいい加減で無責任である。

    題名である嵐が丘と作者が名付けたのは、ヒースクリフの存在がアーンショウ家にとって大きな災厄をもたらす悪魔的存在の隠喩?(表現あってる?)からなのでだろうか。

    私は本書をヒースクリフとキャサリンの悲劇的恋愛を主軸とした物語だとは思えなかった。それはヒースクリフに対して同情心を誘うような小説的技法が全くなかったからである。むしろ本書のメインテーマは悪魔的存在に囚われた一家数代の悲劇からその回復であると思えるのである。(異端的でも解釈は自由である)

    ヒースクリフはキ

    0
    2025年04月25日