鴻巣友季子のレビュー一覧
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勉強してたので5月の新刊を今頃。
「あ、詩だけじゃなく解説も対訳もある。良さそう。」って、割と軽い気持ちで買ったのですが、一冊で何度も楽しめる深い中身でした。いい文庫本だ。作りも可愛いし。
米の若き詩人、アマンダ・ゴーマンが大統領就任式で朗読した詩の本。
①翻訳詩
②訳者鴻巣友季子さんと柴崎友香さんの対談。(文學界に掲載されたもの)
③鴻巣さん解説
④原文と詩の対訳
という構成。
②③を読むと、詩の印象がまた変わるし、
そこそこ英語を読める人なら、まず原文を読んで、他の章を読み進めるとより楽しい。
趣味的に語学学習しているもので、まずこの解説部分がとても面白かった。
また、語学に限らず -
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私が読んでるのは昭和63年初版のもの。
訳者も違うからかなり時代を感じる。
今だったら許されないような差別用語も
普通に使われている。
逆にそれが生々しくてその時代を側に感じる。
風と共に去りぬは有名。一度読んだけど
途中で止まっていたので再読した。
今回は面白く読めた(前回はタイミングではなかった)
ただの恋愛小説かと思っていたけど
アメリカの南北戦争の話が細やかに書いてある。
歴史小説は好きだけどアメリカの歴史は興味がなかった。
大統領の名前を聞けばその時代がどれくらい前か分かる。特にリンカーンは有名。それしか知らないけど。
名前と有名な演説しか知らないリンカーン。
その人が大統領の -
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ネタバレとうとうラスト。
5巻は初めてほぼ全編がスカーレット・オハラとレット・バトラーの話、そして二人の関係が終わりを迎える。
「風と…」は南北戦争前後の南部を舞台にした男女の愛がベースになっていますが、それはある意味枠組みに過ぎなくて、南部のアメリカの女性に求められた「淑女」としての姿と、そういう「常識」に逆らって自分らしく生きようとする女性の話であり、しかも、その女性が清廉潔白とか、清楚でもなく、ある時は身勝手で、利己的であるにも関わらず、その泥臭さに親密感がある、、、
レット・バトラーも生き残るために南部の男子の典型からは外れる事を選ぶ男ですが、スカーレットの生き生きとした感じに比べると、いさ -
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ネタバレ※自分は角川昭和38年、大和資雄訳のものを読んだので少し感じ取り方が違う可能性があります
サイコパスとしか思えないヒースクリフに境界性人格障害くらい気性の荒い大キャサリン、それに狂わされる虐待経験をもつ子孫たち……という感じに読んだ。
人物名のややこしさが凄かった。愛称も多用される為これは苗字か名前か息子か娘か親かどれ?と思う事が多々あった。(勿論慣れるが)
この小説のいい部分はカタルシスにあると思う。
隣の家の少女のような陰鬱感を後半まで引き摺り、物語の聞き手のロックウッドがまた嵐が丘を訪れる1802年には急展開を迎えている。
この場面転換がとても自分には良く思えた。
キャラ -
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「風と共に去りぬ」全5巻の4巻目。
南北戦争に敗れた南部は北部のヤンキー達の支配の下で不遇をかこう。
黒人奴隷達は解放されたものの、手に入れた自由の扱いに困り、労働者として働くよりも、主人に仕え、家族の下僕として暮らしていた頃を懐かしむ者も出てくる。
南部の白人はどうか。貴族的な暮らしをしていた南部の名家は南軍の敗北と共に没落し、下層の貧困白人層が嘗ての屈辱的な暮らしに復讐するように、お金を武器に南部名家の土地を買い取ろうとする。
自分の生まれ故郷に戻っていたスカーレットも北軍が課した税金の担保として一族の農園を取られるのを防ぐため、妹の許婚者であったフランクと結婚し、フランクの財産で難を逃れ -
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ネタバレ古典小説の感じ方が変わった。
古典小説はとっつきにくく、わかりにくい。
この小説は絶妙なバランスにあると感じた。
どこか登場人物の語り方、物語の重厚さはハリーポッターを思わせるところがあった。それはイギリスの作家というところもあるのだろうか。
世界観としては小さく、登場人物も多いわけではない。しかし、心揺さぶられるシーンがあり、惹き込まれた。
主人公は決してヒーローではない。そして、救いもないようにも感じた。人間離れしたものも感じるが、人間臭さも感じる。そこが絶妙なのか。
4にしたのは、感動はしたが、やはり自分の求める結末ではなかったから。胸えぐられる心かき乱される稀有な小説。 -
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ネタバレハリウッド名作映画の原作 全5巻のその2巻目。
いよいよ南北戦争が佳境に。
スカーレットが密かに心を寄せていたアシュリーはメラニーと結婚し、衝動的に結婚したチャールズとの間に子どもができたものの、チャールズは南北戦争に出征して、早々に戦わずして亡くなってしまう。
未亡人となったスカーレットはアシュリーが出征して一人アトランタに残されたメラニーの家に同居することに。
メラニーに送られてきたアシュリーからの手紙を盗み読みしたり、未亡人として目立たない振る舞いを強制される南部の伝統に息苦しさと退屈さを感じてそれに逆らった行動をとってみたり、傲慢とも取れるようなスカーレットの奔放ぶりは相変わらず。 -
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古典を実際に訳していくゼミのようすから、翻訳の多様性と読解力の重大性を考える。
鴻巣さんがツイッターでもたびたび触れている「透明な翻訳」問題。欧米では「翻訳本だと意識しないで読めるほど文章がこなれている訳」を指すが、日本では「原文が透かし見えるような訳」を指す言葉だという。本書のなかにこの話がでてくるわけではないのだが、逐語訳が〈本物〉と評価されやすい日本の翻訳界において、鴻巣さんは原文が伝達しようとしているものを汲み取る努力を最大限した上で、エンタメとして受け入れられやすい訳文を目指している人なのだなと思った。
そうした訳文を実現させるためには、訳者が踏み込んだ解釈を文章に反映させる必要 -
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ネタバレ2巻でタラに戻ってきて3巻からはタラ再建に努めるスカーレット。タラへの愛に目覚めなんとしても手放すまいと尽力する。
3巻では戦争がようやく終わり、スカーレットはタラに戻りアシュリも無事帰還することができた。けど大変なのはここから。タラに重税がかけられ、このままお金を工面できないとタラが他人の手に渡ってしまう。母の死に悲しみながらも再建に取り組んでいたのに。お金目当てでレットに近づくもばれて失敗。3巻ではお金を持っているフランクに切り替え、スカーレットが魅力を振りまいているところで終了。
3巻のスカーレットは娘時代の彼女とはかなりかけ離れた存在になった。現実主義に磨きがかかり、タラを守るため -
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ネタバレスカーレットとレットは現代だとカップルに見えなくもないけど、この作品だとよくわからない関係性にある。スカーレットはしょっちゅう激怒するし、レットは辛口コメントばかり言う。顔を突き合わせると喧嘩ばかり。
けれどお互い少しは好感持っているよう。特にレットはかなりスカーレットを気に入ってる。毎回スカーレットに罵倒されてもいざというとき助けてくれる。けど愛してないと言い境界線ははっきりさせている。のめり込んではいない。
2巻はスカーレットとレットの関係が深まり、2人のやりとりだけをかいつまんで読んでも面白い。甘すぎないが徐々に距離が近くなっていくのが良い。 -
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さすが名著。場景と心理描写が丁寧で想像力がかきたてられる。スカーレットの気の強さと行動力にも感心した。
この時代の女性は制約が多く主体性はほとんどなかった。けれどスカーレットは世間になにを言われてもかまわないとし、途中から大胆な行動に出るようになった。勇気がないとできない、やっぱりスカーレットはすごい!
スカーレットはまさに強かな女性。自分の強みと男性が求めるものをよく理解して意図的に媚びる。狙った男性は必ず自分のものにする強い野心をもち、実際成功している。他の女性といい感じになってる男性でもお構いなし。こういう女性は異性にすごくモテるが大抵同性に嫌われやすい。けどスカーレットはほとんどの同 -
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ネタバレ面白かった!内容は☆5。でも誤植なのか誤字なのか、??という箇所が複数あったので☆4。校正が甘いですよ、ハヤカワさん!!!
で、感想。
①内容について
システムへの隷属を指弾する姿勢は『侍女の物語』と共通のように感じた。今回は資本主義に隷属した老女の懺悔を聴いているかのよう。抗うことをしなかった者の懺悔。ローラはシステムに対して言い訳をしなかった者。アイリスは言い訳をし続けた(あるいは目を逸らし続け、被害者の立場を固持し続けた)者、ウィニフレッドはシステムに過剰適応した無知な者の、それぞれの形象か。みんなそれぞれに「昏き目(ブラインド)」だという風に読める。
②モチーフの引用について
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