鴻巣友季子のレビュー一覧
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小学校時代に読んだ児童文学がいっぱい。
「あしながおじさん」「若草物語」「ジェイン・エア」
「嵐が丘」は好きすぎて3回くらい読んだ。
「風と共に去りぬ」は恋愛小説の枠を超えて、土地をめぐる不動産小説であり、世界が’ひっくり返る敗戦小説であり、女性同士の複雑な友情関係を描くシスターフッド小説であり、血縁関係にない家族を抱える介護扶養小説でもある、という分析にめっちゃ納得した。
最近はもっぱらしか読んでないけど外国文学もまた読んでみたくなった。
特にオースティンの「高慢と偏見」エドガー・アラン・ポーの「アッシャー家の崩壊」
タイトルの塩漬けライムとは、酢漬けのピクルスの意。
この頃まだピクルスは日本に浸透してなくて塩漬けライムと
訳したらしい。
翻訳者さんも苦労したのね〜。 -
Posted by ブクログ
上野千鶴子の担当する章が興味深かった。
ホモソーシャルな集団(往々にして男性中心のコミュニティを指す)では、同性愛嫌悪(ホモフォビア)とミソジニー(女性蔑視)を持つことで成員資格が与えられる。つまり、異性愛者として女性を性の対象として扱うことができてはじめて「仲間」として認められる。
ホモソーシャルの考え方を使えば、非モテ男性や弱者男性、インセルといった現象も説明できる。
冷静に考えたら別にモテなくて落ち込む必要はないのに女性に性的にモテなくて落ち込む人が存在する。
それは実は女性にモテないのではなく、自分が男社会で「仲間」と認められないから落ち込むのではないだろうか?
そういうのは本当の意味の仲間とは言えない。ので、「仲間」ではなくて、自分を仲間と認めてくれるコミュニティを探すのがいいと思う。世界は広い! -
Posted by ブクログ
翻訳家の鴻巣友季子さんが海外文学の名作を紹介している。小説の形態や技法、時代背景などはもちろんのこと、翻訳家なので原文の英語についても説明されていておもしろい。little 、young といった簡単な単語やwish+仮定法過去完了が持つニュアンスを知ると、印象が少し変わったり、より深く作品を味わうことができて興味深かった。
これらの作品は、著者にとってはなつかしい再会の書が多いそうで、30年ぶりに読み返してやっと真意がわかったということもあったそうだ。その感動をこの本で伝えてくれている著者の「『わからない』は一生の宝」という言葉には説得力があるなあと思う。ほとんどの作品は、読み返したくなったり、知らなかったけれど読みたくなったりしたので、「わからない」を楽しみながら読んでいきたい。 -
Posted by ブクログ
1996年までアイルランドに存在していた「マグダレン洗濯所」。ここは政府からの財政支援を受け、教会が運営していた。未婚や婚外関係で妊娠した女性が無償労働を強いられ、虐待が行われていたという。
本作には、この洗濯所をモデルとした施設が登場する。主人公ビルは、女子修道院に石炭を配達しにいった時に、この施設で少女と出会う。そして彼女がひどい扱いを受けているのを目にするのだ。
彼自身、母親は未婚で彼を産み、父親を知らない。しかし運よく母が女中をしていた屋敷で育てられ、キリスト教徒として真面目に生きて来た。生活は決して豊かではないが、妻や娘たちに誠実なビルのセリフはいちいち心温まる。
ラストはこれから起こる波乱を予期させるものだが、希望も垣間見える。静かな語り口ながら、感情を揺すぶられる小説。