鴻巣友季子のレビュー一覧

  • 翻訳ってなんだろう? ──あの名作を訳してみる

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    翻訳とは外国語で書かれたものを日本語に訳することだ。訳するとは何なのか?それは外国語で書かれたものを深く読み、掘り下げて、作家の意図を探り取らなければならない。翻訳とは訳をする作業なのではなく、読み込む作業なのだ。
    翻訳家であり、翻訳教室なども催している筆者が、10作品の例文を提示しながら、その訳し方を解説する。
    韻を踏んだ文章や、当時の時代背景や文化とは切り離せない登場人物同士の関係、辞書では同じ日本語になりがちな複数の英単語の使い分けによる違い、などなど、それは原文を読み込まなければ見えてこない。
    翻訳文学が好きな身としては、翻訳家の苦悩が垣間見えて面白かった。

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    2019年08月05日
  • 恥辱

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    読みやすくはあるが、扱う主題は難しい。
    都会で教授をしている二度の離婚経験のあるおじさんが、性欲を抑えきれず教え子に手を出して、職を追われ、田舎の娘のところに行き着き、そこから展開していくストーリー。
    南アフリカの白人と黒人の間のわだかまり、治安の悪さ、強姦などといった時代背景がある中、娘とは事件後でも仲良くはあるが、意見は全く食い違う。

    相手の意見を聞かずに、自分の意見を通し、辞職に追い込まれ、その後娘に自分の意見を通そうとする。かつて物を教える立場であったように。

    一度だけでは本の一部分しか理解には及ばない自分の読解力の無さを嘆きたくなるが、ブッカー賞受賞作なだけあり、読み応えはある。

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    2019年07月23日
  • 謎とき『風と共に去りぬ』―矛盾と葛藤にみちた世界文学―(新潮選書)

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    よく知らなかったミッチェルのことを知れたのは、良かった。メラニーが真の主人公だったんだね。まあ、た確かに一番深みはあったのかなあ。でも、彼女も嫉妬心があったみたいなくだりはよく分からなかった…。

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    2019年06月25日
  • 謎とき『風と共に去りぬ』―矛盾と葛藤にみちた世界文学―(新潮選書)

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    どうしても映画版にひきずられること含め、いろいろ看破された感じ。さすがご慧眼! 鴻巣訳で再読しようかという気持ちになりました。

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    2019年03月07日
  • 謎とき『風と共に去りぬ』―矛盾と葛藤にみちた世界文学―(新潮選書)

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    ネタバレ

    かぜともファンには垂涎ものの本だろう。
    時間がなくて飛ばし読みだったけど、スカーレットより、
    メラニーの方がいざとなったら腹が据わっていて度胸があるというのは新しい視点。

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    2019年03月01日
  • 風と共に去りぬ 第4巻

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    なんというか、共和党、北部の本音も描いてはいるけど、やっぱり奴隷制にはイノセントね。
    そうしたことを除けば、女性の強さ、対しての愚かさなどがよき描かれている。
    よく思うのだけれど、男性作家の描く女性よりも、女性作家の描く男性のほうがリアルに感じる。
    まあ、これが名作だから、ってだけかもしれないけれど。

    早く次を読みたい気持ちになっている。

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    2018年12月15日
  • 翻訳ってなんだろう? ──あの名作を訳してみる

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    英語のニュアンスのあれこれはもちろん、物語の背景も読み込んで日本語に置き換える面白さ。英語がわからなくても、原作を読んだことがなくても、読み物として面白いと思う。

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    2018年09月01日
  • 恥辱

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    ネタバレ

    気分が落ち込んだ時に読んでたからますます落ち込んだ。救いがない……。

    定年まぎわのおじちゃん教授は性欲ギラギラで教え子とやっちゃって教職を追われ、娘が住むアフリカへ行ってみるんだけれどギャングどもにやっつけられてやれやれ……というはなし。

    救いのない時代の救いとは何か。成長なき時代の成長とは何か。ただ恥辱に耐えていくしかないのか。
    身分不相応な望みを持つことは罪なのか。

    しっかし陰気な小説だなーと思いました。

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    2018年06月16日
  • 恥辱

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    人間を単純に2つに分けることはできない。という真理を感じる小説だった。
    良い人、悪い人。幸せな人、不幸な人。偉い人、偉くない人…。

    時代や文化が変われば、価値観は変わる。同じ時代、同じ文化においても、人によって価値観は異なる。
    だから、本当の意味で相手を理解するというのは、ほぼ不可能だ。

    だからこそ、自分の言葉や行動は、自分の意思や正義に対して正直であるべきだ。そして、その中では自分は自由でいられる。
    人は誰も迷う。いつでも迷う。だから学び続けなければ、前に進めなくなるということだ。

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    2018年01月08日
  • 風と共に去りぬ 第1巻

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    訳が斬新、現代的なので、何とか読み終えた感。第1巻は登場人物紹介中心という面が多い気がしました。これからどんなお話になるのか、どんどん展開して行って欲しい。

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    2017年10月27日
  • 風と共に去りぬ 第3巻

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    敗戦を迎えて少しトーンダウンする3巻。アシュリーには、スカーレットに対してずっと振り向かないキャラでいて欲しかったんだが...。しかし、冷静に考えると妹の婚約者を騙し取ろうとするのもそうだけど、スカーレットってとんでもない悪女だよなぁ。あと、現実主義者なのにタラという土地にだけは固執するのが、アイルランドの血が混じってる証拠なんだろうなぁ。

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    2015年11月19日
  • 風と共に去りぬ 第1巻

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    昔むかし、映画で見たことを思いだし読んでみようかな、と。
    後半には本格的にレット・バトラーも出てきてお話の加速度が上がっていきます。続きが楽しみ。

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    2015年10月10日
  • 全身翻訳家

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    くすっと笑える、文章のうまいエッセイが並ぶ。
    同じ言葉をたくさん言い換えられたら、もっと表現の幅が広がりそう。
    「レトリカ  言葉百科」を読み返したくなった。

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    2012年11月25日
  • 全身翻訳家

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    ネタバレ

    2007年12月に筑摩書房から出版され、好評を博していたた『やみくも -翻訳家、穴に落ちる』を親本に、新たに執筆されたエッセイなどを多数集めて、今回文庫化された。

    文庫新版にあたって収録されたエッセイには、翻訳家として世に出るまでの生い立ちや最新の仕事事情までが歯切れのいい文章で綴られている。
    前作を購入された鴻巣ファンの方にとっても、新鮮な内容がたくさん含まれているので損せぬ内容となっているのでは。

    最初に収録されている4編は、たまたまこの本と前後して読んだ「本の寄り道」に収録されている4編だったので、始めはあれと思ったのだが、残りは未読のもの。著者がお得意とする読書にまつわる感想も交え

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    2011年12月21日
  • 全身翻訳家

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    おもしろい話もあったけど、多くは何だか小難しくて、自分にはおもしろいと思えなかった。こちらの知識が不足し過ぎていたのかもしれない。

    あえて一つ例を挙げてみると、「絆創膏」を辞書を引かないと読めない様な(自分みたいな)人は、何言ってるのかよくわかんない話も多いと思います。

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    2011年12月13日
  • 全身翻訳家

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    「翻訳」に興味があるので手に取りました。一編5〜6ページのエッセイがおよそ50本、テーマの共通性で5つのパートに分けて並べられている。どこからでも読める。どれを読んでもかなり面白い。

    さりげない日常の話から書き始め、「なになに、それでどうなったの?」と身を乗り出した読者を、文学ワンダーランドで楽しませてくれる。ユーモアもあればオチもある。この人、なかなかのエッセイストであり書評家のようです。ついでにいえば、酒飲みでもあり、「元」がつくけどスキーヤーでありカヌーイストでもあります。

    ひとつメモしておきます。「デジタルの力というのは、忘却という人間に残された最後の安らぎ、最後の赦しを奪おうとし

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    2011年11月08日
  • 明治大正 翻訳ワンダーランド

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    [ 内容 ]
    驚愕!感嘆!唖然!恐るべし、明治大正の翻訳界。
    『小公子』『鉄仮面』『復活』『フランダースの犬』『人形の家』『美貌の友』『オペラの怪人』…いまも読み継がれる名作はいかにして日本語となったのか。
    森田思軒の苦心から黒岩涙香の荒業まで、内田魯庵の熱意から若松賤子の身体感覚まで、島村抱月の見識から佐々木邦のいたずらまで、現代の人気翻訳家が秘密のワンダーランドに特別ご招待。

    [ 目次 ]
    近代の翻訳はこの「一字入魂」から出発する―ユゴー『探偵ユーベル』森田思軒訳(明治22年)
    訳文が生きるか死ぬかは会話文―バアネット『小公子』若松賤子訳(明治23~25年)
    超訳どころの騒ぎではない―ボ

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    2010年06月30日