鴻巣友季子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
明治・大正時代の翻訳の裏話もろもろ語り、といった本。例えば、「鉄仮面」の仮面は鉄でできてはいなかった!とか煽ってあるけど、まあその作品自体知らないんだよなー。でも知ってたらもうめちゃめちゃ面白いと思う。というのも、あんまり想像でいい加減に書いたりしないで、面白い引用をたくさん出していて、文章も落ち着いていて、ユーモアも利いていて、いろいろ知らなくてもちゃんと読める本に仕上がっているからです。最近、岸本佐知子という唯一神を中心に翻訳家崇拝者になっているんだけど、鴻巣さんの文章もだいぶ気に入りました。ポプラ社のエッセイも読んでみたい。これ、知っている話だったら(っていうか現代作家バージョンはもう誰
-
-
Posted by ブクログ
1927年に刊行された、ヴァージニア・ウルフの『灯台へ』。
20世紀を代表する文学作品の一冊と言われているだけあって 多くの解説や考察が見受けられます。読み始める前にそうした解説を少し読んでおいたことは、大変助けになりました。
読んでいなければ わからなかったかもしれませんが。
とはいえ、構えて読み始めたものの、思っていたほど難解な小説ではありませんでした。それは昨年刊行された鴻巣友季子さんの新訳によるところも大きいのかもしれません。
ただ 物語に動きがないので なかなか読書が進まないのも確か。
物語は、
第一部「窓」
第二部「時はゆく」
第三部「灯台」
の三部構成です。
第一部で -
-
Posted by ブクログ
ネタバレこれを「確かに傑作だ」と手放しに首肯するには自身の海外文学に対する読書力?知見?がまだまだ足りないのかなぁと実感させられた。
日本の小説でも「話者が誰なのかわからない現象」はたまにあって、その度に「読みにくい」としか思わなかったが、解説を読んでみるとそれこそが技法というからびっくり。
確かに、印象とか感想はとめどなく対象を変えていくもので、その人間本来の印象こそをそのまま描くことが正、みたいなヴァージニア考えも一理ある。
けど、傑作とはなぁ…
評価が分かれそうな気はする。訳者の人も原作に添いつつ、この曖昧な文章をよく訳してくれたなと感謝。
ラムジー夫人に対する周囲の評価が場面によってコロコ -
Posted by ブクログ
ネタバレ読むのに非常に苦労した。目が文字の上をすべり、中身が頭に入ってこない。
登場人物の意識の流れを克明に描写した文章なので、それを自分の頭の中のイメージに置き換えていく必要があるのだが、うまくできなかった。
こういった文章をちゃんと読める読者になりたい、というのが率直な感想です。
作品が何を主題として描いていたのか分からなかったので、各社の説明文の要所を引用してみる。
・二日間のできごとを綴ることによって愛の力を描き出した(新潮文庫)
・若い女性画家はそんな母子の姿をキャンバスに捉えようとする(岩波文庫)
・微妙な意識の交錯と澄明なリリシズムを湛えた文体によって繊細に織り上げられた、去りゆく時代 -