鴻巣友季子のレビュー一覧

  • 明治大正 翻訳ワンダーランド

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    子どもの頃愛読していた世界文学全集の名作たちは実は原作そのものじゃなかったかもしれない…という不安が芽生えた。特に黒岩涙香先生は容赦ないことがわかった。

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    2013年06月18日
  • 全身翻訳家

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     この本で初めて、鴻巣さんのことを知りました。今まで意識して読んだ、外国小説の翻訳者は、村上春樹さんを筆頭にみな男性でした。別に、男女は関係ないかも知れませんが、もしかしたら何か違いがあるのか知らん、とも考えます。今度、鴻巣訳の小説を何か読んでみたいです。

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    2013年06月11日
  • 熟成する物語たち

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    文学界に連載しているエッセーをまとめたもの。文学とワインを融合させた話が多いが、どちらもかなりマニアックな領域まで突き進んでいるため、なかなか付いていける人はいないのでは、とちょっと心配になってしまった。個人的にはかなり楽しめるものだった。

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    2012年09月06日
  • 全身翻訳家

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    この方の文章、かなり好きです。
    日常の描き方、言葉や文章の考察などおもしろく読んだ。

    外国文学にほとんど触れてこなかったことが悔やまれる。

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    2012年06月13日
  • 全身翻訳家

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    翻訳や日常にまつわるエッセイ。

    表現がとても豊か。話の流れも上手い。

    私もこんな文章が書けるようになりたい。

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    2012年02月20日
  • 全身翻訳家

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    ネタバレ

    言葉を生業にしている親近感もあり、翻訳家や通訳のひとの話はおもしろい。書評もよくかいているが、そのセンスもわりと好き。彼女はちょっと上の世代で子育てもする人なので、共感のポイントはさらに多くなる。あちこちの媒体に書いたエッセイを集めたものなので、長短も話題・文体もバラバラながら、それもまた最後まで飽きさせないリズムと思えてくる。「言葉が気になる」の章はもちろん、「道草を食う」と章立てされたちょっと不思議な、非日常にくらっとするような文章もおもしろいもの揃い。ホストファミリーとして出会ったアフガニスタンの若い女性の話、掉尾を飾る久世光彦さんとのエピソードなどはしんみり。

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    2011年09月08日
  • 全身翻訳家

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    クッツェー『恥辱』を翻訳された鴻巣さんのエッセイ本。見慣れた世界名作文学の『嵐が丘』、『傲慢と偏見』、『ぼくを探しに』(シルヴァスタイン)、『風と共に去りぬ』、そこにいきなり『ロングテール』(クリス・アンダーソン)などなど、かつて読んだ本、見覚えのあるタイトルがぞろぞろ出てきて、そばで話を聞いているようなワクワクとした親近感が沸く。海外文学だけでなく、近代日本文学、文学者たちの翻訳の歴史まで追究して迷宮の森に入り込むようだ。
    どう翻訳しようか著者が思い悩む英単語の例には難しい単語はなく、特に英語が身近ではない人にも分かりやすく読めるだろう。翻訳の話題だけではなく、意外と料理の話も多く、しかもか

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    2011年08月18日
  • 明治大正 翻訳ワンダーランド

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    翻訳の初期のあれやこれやが、まとめて読めるし、読み易い。

    「日本文学(の言語)は最近まで、明治20年代にインストールした外国文学のソフトウェアでずっとやってきた」…という話がでてくるけれど、ナルホドと思いますね。

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    2011年06月23日
  • 明治大正 翻訳ワンダーランド

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    明治・大正時代の翻訳の裏話もろもろ語り、といった本。例えば、「鉄仮面」の仮面は鉄でできてはいなかった!とか煽ってあるけど、まあその作品自体知らないんだよなー。でも知ってたらもうめちゃめちゃ面白いと思う。というのも、あんまり想像でいい加減に書いたりしないで、面白い引用をたくさん出していて、文章も落ち着いていて、ユーモアも利いていて、いろいろ知らなくてもちゃんと読める本に仕上がっているからです。最近、岸本佐知子という唯一神を中心に翻訳家崇拝者になっているんだけど、鴻巣さんの文章もだいぶ気に入りました。ポプラ社のエッセイも読んでみたい。これ、知っている話だったら(っていうか現代作家バージョンはもう誰

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    2009年10月04日
  • 風と共に去りぬ 第1巻

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    ネタバレ

    最後の方に、バザーでレットにダンス相手として落札されてとびだしていく場面まで、スカーレットのことが一ミリも好きになれなかった。
    両親以外の人を見下しすぎてきて、ついていけず…チャールズも十分愛らしい青年だったと思うけど、あんなにあっさり死んでしまうなんて…ここをほんの数行で終わらせる作者の潔さは面白かった。
    スカーレットに子どもが生まれてから、決定的に人生の大事な選択を間違えてしまった様がありありと伝わってきて(特に子どもに全く愛情を持てないシーンがリアル)、いたたまれない。17歳という若さゆえに選択を誤り、社会の慣習に押し込まれる様子が、いや自業自得やろという気持ちもありつつ、かわいそうだっ

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    2026年04月04日
  • 老いぼれを燃やせ

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    軽くてユーモアがあって読みやすかったです。
    フリーズドライ花婿と死者の手はあなたを愛すが面白かった。
    アルフィンランド3部作はよく分からんかった…あのダメ男を愛する価値が笑

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    2026年03月15日
  • 嵐が丘

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    再読。
    初めて読んだのは10代の頃で、その時の印象はとにかく重くて重くて楽しい読書体験とは思えなくて。あれからだいぶ歳を重ねた今の自分なら何か違う事を思うかな…と思ったのだけれど。
    やはりじめっとどんよりした空気に纏わりつかれながらこの物語を追うのは息苦しかった。
    相手の不幸を望んでしまうような負の連鎖。
    希望?でもどこか歪んで感じるし…
    まだ早かったのかな。

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    2026年03月09日
  • 嵐が丘

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    あらすじを見てから読み始めたので、この気性の荒い主人公(ヒースクリフ)がどういう結末を迎えるのだろう?という興味から読み進めていった。
    この時代の恋愛小説としては、恋愛感情が憎悪に変わる人間の脆さという点がフォーカスされているのは珍しかったのかもしれない。今の時代だと、不倫や許されない恋など「一捻りある恋愛」が題材に挙げられることは珍しくないが。
    今回は物語の構成(起承転結)として読み進めてしまったから、もう直ぐ公開される映画を見たらもう一度感情移入しながら読んでみたい。

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    2026年02月27日
  • あずかりっ子

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    1時間もかからず読み終えてしまう中編で、情報量は非常に制限されている。その分、少女の心の動きについて、預かった夫妻の悲しみと繰り返される痛みについて、限られた言葉のその奥にあるものをじっくりと想像させてくれる。

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    2026年02月21日
  • 小説、この小さきもの

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    本の雑誌ベスト企画から。先だって読んだ氏の読書本に続き、ここでもかなり丁寧に人称についての言及がある。物語の読解においてそれだけ重要ってことなんだけど、自分的にはなかなか腑に落ちてくれない。ここがもっと分かってくれば、こと純文学ジャンルにおいて、もっと深い読解ができるようになる気がするんだけど…。まだまだ遠いぜ、読解マスター。

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    2026年02月13日
  • ほんのささやかなこと

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    妻と5人の娘たちと仲睦まじい生活をおくっている石炭と木材の商人ファーロング。

    彼の周りではいつも淡々と時間が過ぎて行くが、そんな中でも家族や近所の人々との触れ合いを通じてささやかな幸せが伝わってくる。

    しかしある日、仕事のために訪れた女子修道院で史実に基づく事件が起こる。そこでファーロングが取った選択は、「ささやかなこと」とはかけ離れたものだった。

    物語は起伏がなく淡々と進むため読み手によって好みが分かれると思う。

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    2026年02月03日
  • 灯台へ(新潮文庫)

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    一日目に第一部読んで、今日第二部、第三部と読んだんだけど目がめっちゃ疲れた!!!

    表現が美しすぎて幅がありすぎてなんかもう人物描写が外も内も凄すぎて私は何を読んだんだ???って気分です……

    最初感じてた読みにくさは慣れたので今日はもう全然なかったんだけど、なんだろ、直接描写の途中から間接描写に変わったりで一文、いや一節一節をしっかり読まないとすぐ置いてかれるというか。
    ほんまころころ移動するから読むのにめっちゃ目と頭使ったなっていうマジ疲労感がすごい。゚(゚^▽^゚)゚。

    しかし凄い描写力だった……

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    2026年01月06日
  • 翻訳ってなんだろう? ──あの名作を訳してみる

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    面白かった。
    さすが売れっ子の鴻巣さん。
    解釈や日本語が新鮮で、わかりやすく、センスが良い。

    翻訳家ってこんなにレベルの高いことが当たり前に求められているんだなと改めて思った。
    文化や生活習慣に詳しいことはもちろん、あらゆる横糸縦糸をチェックしながら物語を織り直しているうえに、読者にとってはほぼ黒子なんだから、大したものだ。
    (日本が翻訳文学大国だってことも、もっとみんなに知らせてもいいっすよ。)

    この本ではじめて知ったことは、
    アリスのいかれお茶会に出てくる、マッド・ハッター=イカレ帽子屋は、当時の帽子はフェルトを均すために水銀を使うので、水銀中毒がなかば職業病になり、ヤバい言動の人が多

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    2026年01月05日
  • なぜ日本文学は英米で人気があるのか

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    すごく勉強になって興味深い一冊でした。時たま耳にする海外の文学賞についての解説もわかりやすい。2025年は王谷さん柚木さんの話題がありエポックメイキング的な年でしたね。素晴らしい~!

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    2025年12月31日
  • あずかりっ子

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    ちょっと、西の魔女が死んだを思い出した。
    子供にとってひと夏という短い時間が、一生の中でどれだけ大切なものになりうるかが、さらっと描かれた文章の中に詰まっている。

    楽しいときを留めておけないくらいなら、いっそ素っ気なく振る舞う感じ。
    願望や喜びの感情をあえてセーブすることで、避け難い現実からのダメージを大したことではないかのように、やり過ごす感じ。
    そんな子どもならではの心の防衛反応が、あぁ分かるなーと思う。いろいろと思い出す。
    だからラストの一言が、ぐっとくるね。
    ここは、クレア・キーガンがうまい。実に鮮やか。
    映像やセリフでは、この一言に込められた想いの半分も伝えられないのではないだろう

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    2025年11月22日