【感想・ネタバレ】わたしたちの登る丘のレビュー

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Posted by ブクログ

勉強してたので5月の新刊を今頃。

「あ、詩だけじゃなく解説も対訳もある。良さそう。」って、割と軽い気持ちで買ったのですが、一冊で何度も楽しめる深い中身でした。いい文庫本だ。作りも可愛いし。

米の若き詩人、アマンダ・ゴーマンが大統領就任式で朗読した詩の本。
①翻訳詩
②訳者鴻巣友季子さんと柴崎友香さんの対談。(文學界に掲載されたもの)
③鴻巣さん解説
④原文と詩の対訳
という構成。

②③を読むと、詩の印象がまた変わるし、
そこそこ英語を読める人なら、まず原文を読んで、他の章を読み進めるとより楽しい。

趣味的に語学学習しているもので、まずこの解説部分がとても面白かった。
また、語学に限らずいろんな発見のある2つの章でした。

ここ数年、日本でも詩歌をはじめ短文が復権しているように思えるのですけど、
言葉を絞れば絞るほど、書き手にも読み手にも教養や感性、考えを精錬する時間が求められますよね。

沢山の人が言葉や短文の魅力を知ると、なにか豊かさに繋がる気がします。
"perfect" でなくてもいい豊かさ。

ボリュームのある本ではないけれど、発見と思考のヒントに満ちている素敵な本でした。

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2022年06月30日

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