池田真紀子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレリンカーン・ライムシリーズ第六作。
犯人の動機や容疑者が二転三転して、面白かった。
被害者の女子高校生ジェニーヴァの両親が、
いつまでも旅行先から帰ってこないのはおかしいと思っていたが、
まさか彼女が一人暮らしをしているとは考えつかなかった。
どうりで「高校」が彼女にとっての「心のよりどころであり、癒しの島」な訳だ。
ひとりで稼ぎ、ひとりで学び、ひとりで大人になろうとしている彼女を、
ライムやサックスたちが応援したくなるのも無理はない。
両親と話したいというスクールカウンセラーを撃退するのに、
ライムが被害者保護のテクニックを捏造する場面は面白かった。
なぜか彼女にメイク道具を渡したり、料 -
Posted by ブクログ
21世紀に入り、世界に大きな謎を投げかけた「蜂群崩壊症候群・CCD」。世界中で同時多発的に、蜂の群れが死骸も残さず、空の巣箱だけを残して忽然と姿を消した現象。いまもって解明されていないこの怪異は、ニュースに触れた者に、終わりの始まりを予感させたところがあったように記憶している。
本作は2098年の中国を舞台にして始まる。蜜蜂が絶滅した世界では、農業に致命的な危機が訪れ、もはや数十億の人口を養う食物が確保できない。欧米をはじめとする先進国は衰退し、受粉を人海戦術で行う恐怖体制を組織できた中国だけが唯一、国家の体を成していたという設定。面白い。
物語は3つの軸から成り、1852年の英国では、養 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ(上巻より)
昆虫オタクの少年の家族の自動車事故までが故殺だったとか、
NY刑事の従兄弟の保安官が悪者とか、
殺人現場に花を手向けに来たために少年に攫われた女性も悪者とか、
サックスに熱をあげていた保安官補も悪者とか、
全く予想がついていなかった自分は、本当に騙され過ぎ。
なにより、都会のNYより、田舎のノースカロライナの方が怖いと思わせられたのが、巧みだったと思う。
しかし、
さすがにサックスが刑務所に送られるとは思っていなかったが、
検察官との取引で殺人等の訴えが取り消されるとは、
ちょっとその解決方法にもやもやした。
あとは、思いもよらぬことろで、囮捜査官が再度登場したのは嬉しい -
Posted by ブクログ
ネタバレリンカーン・ライムシリーズ第三作。
舞台はNYを離れ、ノースカロライナ州へ。
いわゆる南部。
ライムが脊椎手術を受けるために訪れていたので、
その手術の行方、受けるのか受けないのか、
成功するのかしないのかも山場だが、
陸にあがった魚なライムとサックスが追う犯罪の方も、
山あり谷ありで面白かった。
問題を起こしている少年が殺人事件を起こし、女性を誘拐した。
その少年を追うことになるのだが、
追跡、逮捕、また追跡、サックスが自分に熱をあげる保安官補を銃殺、逮捕と思いもよらぬ展開。
最終的に企業犯罪と公害に行き着くとは思わなかった。
(下巻へ続く) -
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購入済み
アメリカ人向けライトノベル
あらすじだけ見るとスターファイターの亜種に見えるが、読んだ感触としてはむしろ笹本祐一の妖精作戦をはじめとする日本の初期ライトノベルを現代のアメリカ向けに再構築したのではないかと思える。
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購入済み
映画とは別ものになっているが
60年代後半から70年代にかけての生まれというこの小説の作者と同世代のオタク層に最適化された小説。
海外のライトノベルといっていい
映画の原作となっているものの、映画はアメリカ向けに再構築されているため、色々異なる部分が多い。
小説の方は映画に比べ日本成分がかなり多めになっているので上記の日本人読者層には楽しめる内容になっていると思う。
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