池田真紀子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私のアイドル作家のひとりジェフリー・ディーバの18話・36冊目(彼の作品はほとんどが分冊しているので1話2冊)。
この稀代のストーリーテラーの語りは相変わらず。テンポよく私をアメリカのカリフォルニアに連れて行ってくれた。
大型ライブハウスなどで群衆がパニックに陥り、ささいなことで我を失い、混乱の中で痛ましく死傷者が出る・・・
そのあたりの語りは読むものをその場に引きずり込む。
火事の煙たさを感じ、密閉されたエレベータ内の息苦しさを感じ、飛び降りた海岸の海の水の冷たさを感じる。
まあ、どっぷりとストーリーの中に引きずり込まれ、臨場感たっぷりに疑似体験させてもらえた。
ただ、長編 -
Posted by ブクログ
誤解の多さ、男性中心の考えの多さなどを知る。基礎教養として役立つ本。男性版も必要だと思う。
メモ:処女膜というものに当たる解剖学的パーツはあるが、粘膜のヒダであり、形状はさまざま(経験の有無には関係がない)。出血するか否かは、膜の形状や伸縮性によるし、出血してもそれがどの部分からなのかはわからない。
遺伝的な性と身体的な性は一致するとは限らない。
性分化疾患など。
月桂は結果であり、そのものにメリットはない。粘膜の自発的な成長にある(母体保護や受精卵の質の見極めに働くという仮説がある)。出血があるほうが健康とは言い切れない(出血そのものにメリットがあるわけではない)。
性欲と興奮は別物であり -
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Posted by ブクログ
南北戦争後の解放奴隷の逃走場面から始まるストーリーは、そのDNAを持つ被害者の危機的状況から始まる。リンカーンライムシリーズ特有の疾走感と、幾重にも張り巡らされた伏線(と回収)は相変わらず秀逸で、読む者を夜通し惹き付けて止まない。Colors(有色人種)やジェンダー差別はアメリカだけの闇ではないが、差別・被差別との対比を嫌味なく、誤解を恐れずに書くと、両者ある程度公平に描いている秀作。公民権運動前、有色人種が5分の3人と扱われていたのは僅か150年前のことである。自分を完全な人間として見て生きるか、否かは自分自身で決めることだ、と四肢麻痺の犯罪学者は教えてくれる。
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