感情タグBEST3
Posted by ブクログ
怖い
先日の雑踏事故がよぎる
事件はとても怖かった
キャサリン・ダンスファミリーのストーリーがとても気になる
2022.12.30
悪魔の涙 ジェフリー・ディーヴァー
☆3.5
検索しても出て来なかったからここに
元文書捜査官 筆跡鑑定人 パーカー・キンケイド
自分の読み進める時間のせいか、テンポよく読めなかった
Posted by ブクログ
私のアイドル作家のひとりジェフリー・ディーバの18話・36冊目(彼の作品はほとんどが分冊しているので1話2冊)。
この稀代のストーリーテラーの語りは相変わらず。テンポよく私をアメリカのカリフォルニアに連れて行ってくれた。
大型ライブハウスなどで群衆がパニックに陥り、ささいなことで我を失い、混乱の中で痛ましく死傷者が出る・・・
そのあたりの語りは読むものをその場に引きずり込む。
火事の煙たさを感じ、密閉されたエレベータ内の息苦しさを感じ、飛び降りた海岸の海の水の冷たさを感じる。
まあ、どっぷりとストーリーの中に引きずり込まれ、臨場感たっぷりに疑似体験させてもらえた。
ただ、長編18話ともなると、さすがに「才の枯渇」を感じるのが否めないかな・・・というのも正直なところだ。
ディーヴァも書くのがかなり「辛く」なってきているのではないかとも思う。
今回は正直「おもしろかったけれども、物足りなさも(若干)感じた」というのが正直なところではある。
主人公のキャサリンダンスは、キネシクス(人の動作から嘘や隠れた心理をあぶりだす)の達人で、捜査にそれを用いるキャラクター。
姉妹作のリンカーンライム・アメリアサックスシリーズの、アメリアにキャラが完全にかぶっていた。
従来、このキャサリンはキネシクスの専門家ではあるけれども、戦術捜査班(アメリカでは刑事にそういうカテゴリーがあるらしい)のリーダーとなるキャラではなかった。そのキャラはアメリアの役割であったはず。
いつの間にか、キャサリンが戦術版のリーダーになってしまっていたのには、ちょっと驚かされた。
そして、相棒であるオニールとのラブロマンスにも、やや唐突感というか、違和感を感じざるを得なかった。
二転三転するトリックの構成にエネルギーを割かれ、キャラに無理が生じてきている・・・ところが出て来てるのかな・・・と言う感じ。
作家というのは酷な仕事である。
我々読者は、常に「前作以上のファンタジー」を新作に求めてしまうから・・・つねにクオリティを高めて(しかも、我々読者は前作群を詳細に読みつくしている)読者を満足させなければならないのだから・・・
まあ、楽しませてもらったから、良しとすべきなのだろうな・・・
ディーヴァーさんごめんなさい、である。
また新刊が出たらすぐ読みます。(笑
Posted by ブクログ
上巻では、キャサリンのキネシクスにさほどの冴えが感じられない、というか、尋問に失敗したと思われる事例さえあったが、下巻に入ってもしばらくはそんな感じが続く。主に3件の事件を軸に話は展開するが、ある時から急にその動きが活発化して、それぞれがドンデン返しで解決することになる。結末付近の話の転回はやや急ぎ過ぎとも思えるが、読後感は、いつもの通り、スカッとする。さすが、ジェフリー・ディーヴァーだ。
Posted by ブクログ
前作を引き継ぐかのように音楽テーマでスタートする本作だが、なんとコンサート会場が火災を装ったパニック騒動となり、死傷者が出る騒ぎに。それを仕掛けて喜ぶ陰湿な犯罪者というのが幕開けの単純な構図。
もちろんかと言ってディーヴァー作品がそんな単純構造であるわけがない。その裏には、人種間のヘイトクライム、またはそれを装った犯罪組織の影、またはそれを利用して殺しを楽しむゲーマーの世界。単独犯なのか、組織犯罪なのか? 視点が入れ替わることで、次々と見え方が変わってくる第一の事件に続いて、第二第三の仕掛けが重なってゆく。
今そこに見えているものがすべて疑わしく思えてゆく中で、ヒロイン、キャサリン・ダンスのラブ・ロマンスの行方や、キャリア・ストーリー、子どもたちがのめり込んでゆく危険な火遊びや、職場内部の出世争い、はたまた買収ゲームも絡む、等々、最初に見えたものはほぼ全て途中からガラガラと瓦解し、別の真相に次々と置き換わってしまう、とそう言っていいような全編これイルージョンな作品である。
今作をもってダンス・シリーズが終わるようなのだが、その後もキャサリンはライム・シリーズに顔を出し続けたりするらしい。とどのシリーズも先の読めない展開なのが、ディーヴァー・ワールドだと、諦めるしかあるまい。
今回は、三作立て続けに読んでみたディーヴァー。いずれは未読のすべてを意地でも片付けたいのだが、さすがに、そろそろ迷路ゲームにも疲れ果ててきたので、一時、他に移ろうと思います。はあはあ。