【感想・ネタバレ】煽動者 上のレビュー

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Posted by ブクログ

 前作を引き継ぐかのように音楽テーマでスタートする本作だが、なんとコンサート会場が火災を装ったパニック騒動となり、死傷者が出る騒ぎに。それを仕掛けて喜ぶ陰湿な犯罪者というのが幕開けの単純な構図。

 もちろんかと言ってディーヴァー作品がそんな単純構造であるわけがない。その裏には、人種間のヘイトクライム、またはそれを装った犯罪組織の影、またはそれを利用して殺しを楽しむゲーマーの世界。単独犯なのか、組織犯罪なのか? 視点が入れ替わることで、次々と見え方が変わってくる第一の事件に続いて、第二第三の仕掛けが重なってゆく。

 今そこに見えているものがすべて疑わしく思えてゆく中で、ヒロイン、キャサリン・ダンスのラブ・ロマンスの行方や、キャリア・ストーリー、子どもたちがのめり込んでゆく危険な火遊びや、職場内部の出世争い、はたまた買収ゲームも絡む、等々、最初に見えたものはほぼ全て途中からガラガラと瓦解し、別の真相に次々と置き換わってしまう、とそう言っていいような全編これイルージョンな作品である。

 今作をもってダンス・シリーズが終わるようなのだが、その後もキャサリンはライム・シリーズに顔を出し続けたりするらしい。とどのシリーズも先の読めない展開なのが、ディーヴァー・ワールドだと、諦めるしかあるまい。

 今回は、三作立て続けに読んでみたディーヴァー。いずれは未読のすべてを意地でも片付けたいのだが、さすがに、そろそろ迷路ゲームにも疲れ果ててきたので、一時、他に移ろうと思います。はあはあ。

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2022年05月23日

Posted by ブクログ

「人の所作、微表情、言葉選び」から嘘を見抜く「人間嘘発見器キャサリン・ダンス」
シリーズ四作目

今回はいきなりミスを犯し
刑事事件の捜査ができなくなってしまう。(一作目でも、犯人逃亡してたし…ダンスって、ミス多いような?一作目の方が即解雇されそうなミスだった記憶が…)

人々のパニックを引き起こす連続殺人犯(テロリスト?)との対決

…なんかまだ前半だからか全体的ぼんやりしてる印象
また、パターン化してる。
・今回のテーマである「パニック災害」に関するリサーチ情報の列挙
・狂った原因と、名前のついた狂気に囚われている犯人
・ダンスの恋愛事情&家庭の問題

作者がテーマを決めて、そのテーマによってダンスがライムかを使い分けている感じ。たぶん作者から創作の話について、他の本で読んでしまったのが悪かったのかも…

AからB.翔んでXへ…
停電からパニック災害にエレベーター、そしてエスカレーター
(スティール・キス)へアイデアが連鎖する。

毎回思うけど、レベルの高い次元でマンネリ化してる。
それでも読んでしまう。下巻へ。
とメモして投稿するまでの間に下巻も読んでしまった…面白い。

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2019年11月26日

Posted by ブクログ

これまでのキャサリン・ダンスとはいささか印象が異なる。なんとなく鈍な感じなのだ。得意の尋問でも潜在意識に捉われて失敗、転属の憂き目に会う。下巻で名誉挽回となることを期待したい。

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2019年11月20日

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