帚木蓬生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「ぼくらはそれでも肉を食う」の後に読んだので、テーマに重複する部分があり、興味深かった。現役の医師による、医療小説である。
タイトルからも想像できるように、臓器移植が主題だ。山の中腹にある新設の総合病院には秘密の部門があり、そこでは臓器移植が行われていた。ドナーはどんな人なのだろうか。
倫理的にとても難しい問題である。死が確定している人と臓器移植が無ければ死ぬ運命の人の命のどちらが尊いのか?この本の中で書かれていることが、これから本当に起きるかもしれない。そういう意味では、カズオイシグロの「わたしを離さないで」を思い起こした。
本書はミステリー仕立てになっているが、ミステリーとしてよりも医療小説としての方が評価が高いのではないか。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ事件発生時はまだ幼く、事件のことも詳しくは知りませんでした。
この年になってこの事件の大きさ、恐ろしさを知ることになるとは。
隠れていた何年も昔の被害者、砒素と断定された理由、他の薬物との違い、他の薬物の症状、警察の頑張り、被害者達の心身への後遺症など。
専門用語が多く、著者特有の淡々とした進みであるので読みづらいし小説として面白いかはわかりませんが、興味深く読めました。
(読み飛ばした箇所もいくらかあります)
砒素は症例数が少なく、診察をしたことのある医者も少ないと語られています。
この小説が表に出たことで今後このような事件や事故があった場合、砒素による被害であると判明しやすくなったのではないでしょうか。
医者としても作家としても偉大です。 -
Posted by ブクログ
和歌山毒カレー事件はもう20年前のことになるのですね。
ちょうど今頃でした・・・。
今でもそうですが、マスコミは熱していましたからいろいろ情報が錯綜して
この小説を読んでいると、わたしでも昨日のことのように思い出します。
この本の前半、カレー事件とは別の彼女が起こしたとおもわれる保険金詐欺が
次々と明るみに出てくる描写には、今でもそくそくとしたおぞけがきます。
現在は死刑囚女性の心の暗闇に一歩でも近づきたいと思う著者の執念迫力を感じます
この本の語り手は、ひ素はもちろんいろいろの毒物の研究をしている、臨床医でもある教授、
難しい医学的専門用語、毒物の種類、過去の事例を引いてリアルそのもの。
実際に事件を下敷きにしてのそうさくは「彼女がなぜ毒カレー事件を起こしたのか?」
グイグイ迫るエンタテインメントで、一気読み請け合いです。
わたくしの見るところ、あのカポーティの『冷血』に迫ってます -
Posted by ブクログ
国とすれば、稼げればOK、国民なんて、どうでもいい
ギャンブルをやるのは、人間の本能かもしれません。
なぜ、ギャンブルを生み出したのか、
それをやると楽しいからです。
脳科学が発展して、
ギャンブル依存症患者の脳の報酬系の仕組みが、
はっきりしました。ギャンブルをすると快楽物質のドーパミンが出る。
その快感こそが、依存症へと繋がる一つの大きな原因です。
しかし、日本という国は、
官民連携して、ギャンブルという打ち出の小槌を使って金もうけしています。
既得権益を作って、天下りを生み、また産業界も、バックが国ですから、
安心です。
もちろん、ギャンブルに行くのは、無知でバカな国民です。
「楽しい」という作り出された幻想です。
ギャンブル場に行けば、楽しい。
500万という依存症患者は、精神病の疾患です。
それを、国が排出してるのは、さすがとしか言いようがありません。
異常を異常と思わない「この空気」が異常なのでしょう。
あらためて、国家というものは、国民のあるものではないんですね。
今、日本は、あらゆる面で、衰退に向かっていますが、
批判しても、怒っても、嘆いても、何も変わりません。
気持ちは、わかりますが、無駄です。
大阪で、カジノができますが、著者の指摘では、
経済効果、雇用創出の他に、負の面があまりに多いとわかりました。
周辺地域の犯罪率の増加、破産者の増加、産業も荒廃する。
良いことなしですね。でも、関係ありません。
稼げれば良いわけで、それで、既得権益が増えれば、OKです。