帚木蓬生のレビュー一覧

  • ギャンブル依存国家・日本~パチンコからはじまる精神疾患~

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    先日、たまたま新聞のコラムで帚木蓬生さんの本が紹介されているのを目にして、ちょっと興味が湧いたので読んでみることにしました。
    パチンコはギャンブルだ、というのは以前から認識していましたし、パチンコ屋がより人をパチンコにハマるような仕掛けをしてきている、ということはある程度分かっているつもりでした。また、その他の公営ギャンブルも何故合法なのか不思議に思ってはいたのですが、それらの裏には巧妙な利権のシステムがあった、というのはちょっと意外、と言うか自分の物の見方が甘かったということを改めて認識させられました。
    本書を読む限り、日本という国のギャンブル依存は治りそうもないという絶望しかありませんね。

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    2025年07月01日
  • 逃亡(上)

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    戦争は終わった──。だが、彼の戦いは、そこから始まった。

    敗戦とともに価値観が反転した時代。
    かつて「国のため」と信じて従ったその道は、一夜にして「罪」へと変わる。
    追われる男と、彼を信じて待つ家族。寄せられる村の視線、心の中に生まれる疑いと迷い。

    逃げることは、罪なのか。
    生きることに、どれほどの勇気が要るのか。

    静かな田舎の風景の中で、声にならない問いが交錯する。
    正しさとは何か――。
    読む者の胸に静かに刺さる。
    下巻に続く

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    2025年06月24日
  • 閉鎖病棟

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    精神病患者の聖人君子すぎるキャラクターや、作品全体の謎として性加害が扱われることの危うさなど、気になるところはあるが、惹き込まれる文章。

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    2025年06月07日
  • ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力

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    いずみさん推薦


    ネガティブ・ケイパビリティ(negative capablity 負の能力もしくは陰性能力)とは、「どうにも好えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力」のこと


    ・ネガティブ・ケイパリティという概念を発見したことがすごい

    ネガティブ・ケイパリティという概念があることを知っておくとよい


    ・ネガティブ・ケイパリティはキーツによって生み出された概念。
    しかし、それは手紙の中の一節だったので、長年知られざるままだった。
    キーツ死後の170年後、同じ英国のビオンによって再発見された。

    ・脳はわかりたがる傾向にある



    ・後半は精神科医にネガティブ・ケイパリティ

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    2025年06月22日
  • 襲来 上

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    帚木蓬生は、精神科医としての知見を背景に人間の内面に深く迫る作品で知られ、また『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』という著書を持つ。
    この「ネガティブ・ケイパビリティ」とは、「どうにも答えの出ない、対処しようのない事態に耐える能力」であり、「事実や理由を拙速に求めず、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいられる能力」を指します。それは何かを解決する能力ではなく、むしろ「そういうことをしない能力」とも表現されます。帚木氏は、この能力を知ってからご自身の人生や創作活動が随分楽になったと述べています。

    この「ネガティブ・ケイパビリティ」という視点から、『襲来』を読むと、作品の持つも

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    2025年05月18日
  • 白い夏の墓標

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    友人が間違って同じものを買ってしまったので、と言ってくれた本。帚木蓬生さんの本は、当初私が友人に勧めた。気に入ってくれたみたいで、今度は他に目移りしていた私に勧めてきた。久しぶりに読んだらやはり面白い。最初から「ミステリー」の体をなしている訳ではなく、徐々にじわじわと謎が染み出してくる。その上著者の本職である医学用語が物語の品と言うか、知的な読み応えも満足させてくれる。昭和58年発行で、令和5年27刷目!すごいなー

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    2025年05月05日
  • ギャンブル脳(新潮新書)

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    やや過激とも言える表現や下手すれば陰謀論ともとれる内容もありますが、ギャンブル(ひいては依存症)の怖さがはっきりと分かる一冊となっています。ややお仕事の知識から外れるところもありますが、普通に読み物として面白く感じました。依存症は自分でなんとかしようとせず、すぐに病院へ繋ぐことが大事だと感じます。

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    2025年04月29日
  • ほんとうの会議 ネガティブ・ケイパビリティ実践法

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    著者の専門である依存症の自助グループのミーティングについての特徴から、オープンダイアログの共通性に、著者が広めたネガティブケイパビリティと、その源流につながる話。おそらくすべてに通じた人でないと分かりにくい部分もある。「答えは質問の不幸である」といったブランショの言でビオンが「答えは質問を殺す」と言い、ネガティブケイパビリティの重要性を語ったが、本書の後半はブランショがその発想を得た「サン・ブノア通りの仲間たち」のデュラスの話が主となる。戦時中のレジスタンスから戦後のパリの知識人を生み出した中心にデュラスはおり、そこでの対話が豊かな発想を生んだ。デュラスは映画になった「愛人」で有名であるが、本

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    2025年04月23日
  • 白い夏の墓標

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    ネタバレ

    昭和54年刊行…が古くささを全く感じさせない。
    医学用語的なことも全くわからないのに、引き込まれた。

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    2025年04月22日
  • ヒトラーの防具(下)

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    しばらく読むのを中断していたが、読み終わった。戦争の悲惨さが心に重くのしかかっている。
    この作品で描かれたベルリン市街戦、総統ヒトラーの最期。
    胸に残って離れない。
    ささやかなものだったかもしれないが、それぞれにあったはずの未来を無惨に引き裂く戦争。
    そしてそれを引き起こす政治家。
    歴史に学ぶところは大であろう。
    登場人物のルントシュテット夫妻とヒャルマー爺さんが、ドイツの善意の象徴として描かれているのが救いだった。

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    2025年04月19日
  • ギャンブル脳(新潮新書)

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    徹底したギャンブル批判が綴られているのは、当事者やその家族、治療者や自助グループ、対策組織など関係者の考えとして至極当然とも言えるが、その論調が続いたあとでの、回復に向けた取り組みへの距離感と視線という点ではこの書籍ならではという味があった。

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    2025年04月12日
  • ほんとうの会議 ネガティブ・ケイパビリティ実践法

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    仕事柄、会議が多く、実のある議論、効率的な議論とするにはどうすべきかと悩んでいるところで、店頭で見かけて手にしてみました。
    序盤は、依存症の方から話を引き出す事例から入っており、ビジネス観点ではなかなか頭に入らない内容でした。
    本書では、会議の目的は答えを出すことをよりも、話を引き出すことであり、そのためには答えがでないことも許容する(ネガティブ・ケイパビリティ)ことの重要性を説いていました。
    テキパキと会議を進めることだけではなく、話を引き出す重要性を改めて感じました。心理的安全性にもつながる内容だとも感じました。


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    2025年03月26日
  • ギャンブル脳(新潮新書)

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    このところオンラインカジノが大きな話題となり、その利用者は国内337万人に推計されると報道されました。
    私自身、一番くじや宝くじは時々楽しみますが、オンラインカジノの広告なんて目にしたことはありません。損するとわかっているのに、なぜ手を出してしまうのか?
    そんなことを考えていた矢先に書店で本書を見つけ、興味深く読みました。

    幸いといっていいでしょうが、私の周りに「ギャンブル脳」はいません。
    ですので、本書で赤裸々に語られる患者とその家族の地獄の様相には言葉も出ませんでした。
    特に、ギャンブルをやめられない息子に悩む母親から「『ギャンブルをやめて』と遺書を書いて私が首を吊ったらやめてくれますか

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    2025年03月15日
  • ヒトラーの防具(上)

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    久しぶりに再読してみた。
    第二次世界大戦直前から突入に至る期間。ドイツがナチスにより方向を間違え突き進んだ期間である。
    同じ轍を日本が辿っていくと言うのが悲しい。
    個を大事にするドイツ人ですらこんなに流されていくのだ。
    我が身に置き換えればなす術もないのか。
    匿ったユダヤ人女性はこれからどうなるのであろかかよ

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    2025年02月17日
  • ギャンブル脳(新潮新書)

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    僕がスマホゲームの株を買わない理由がコレ。子供の脳に過度な射幸心を刻む犯罪だと思っているから。病的なギャンブルの仕組みはこの一冊でよく分かる。お金、女、ギャンブル、この3つに問題のある人とは関わらないようにしてるけど、帚木先生はこれをフィールドワークにしていると知りホントに凄い人だなとおもう。

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    2025年02月06日
  • ギャンブル脳(新潮新書)

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    アルコールもギャンブルも、この国では身近ですよね。

    一度はまると、なかなか抜け出せない怖さ…
    人生が破壊されてもはまる威力があるものがいつでも出来ることを考えると頭が痛くなります。

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    2025年01月29日
  • インターセックス

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    今まで男女の二分でしか見てなかった世界が拡がりました。
    どちらかに寄せる手術がよいのでは、と最初は考えてましたが、読み進むうち、そうでない選択もあり、それがよいのだと考えが変わりました。

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    2025年01月17日
  • 聖灰の暗号(下)

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    須貝らによって発見されたレイモン・マルティの手稿が圧巻だった

     〜生きた人が焼かれるのを見たからだ
     焼かれる人の祈りを聞いたからだ
     煙として立ち昇る人の匂いをかいだからだ
     灰の上をかすめる風の温もりを感じたからだ〜

    神を仰ぎ、慎ましく、嘘をつかず静かに暮らしてきた人びとがなぜ聖職者により、残酷な火刑に処されることになったのか?
    宗教や信仰が悪いわけではない…
    カタリ派の一掃はフランス王にとっては南仏への領土拡大、教皇にとっては異端排除…
    それぞれの思惑が一致したのだ
    結局は人間の欲だ…
    深く心に残る作品になった
    須貝とクリスチーヌの❤はやはりお約束だったが…(笑)

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    2025年01月08日
  • 香子(一) 紫式部物語

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    紫式部物語を読みながら、源氏物語を読む。
    贅沢な作品。

    源氏物語がいかにして出来たのか。
    古今和歌集や蜻蛉日記、白氏文集、長恨歌………もう全然知識が足りないな(笑)

    誠に人の世は、野分や雲、雨と同じで、人の手ではどうにも動かせない。その摂理の下で、翻弄され続けるのだ。

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    2024年12月11日
  • 三たびの海峡

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    吉川英治文学新人賞

    最近、日本の植民地支配はいいことしかなかった、大東亜共栄圏はアジアの人たちを欧米列強の支配から解放してあげたから感謝された。などなど真顔で言う人の話を聞いたが、その人に読んでもらいたい。でも、全部作り話だと言うだろうけど。
    いくら戦争中とはいえ、人間とは思えない鬼畜のような日本人、そして日本人に取り入り、同胞をいたぶる朝鮮人に怒りを覚えるが、その中でもまともな日本人もいるのを知って少し安心した。しかし、戦後も、戦中にこのような悪行を働いていたにもかかわらず、何食わぬ顔で成功していた人物も多いんだろう。

    次が気になり、速攻で読み終えたけど、最後が納得できない終わり方だった

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    2024年12月03日