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臨床40年の精神科医が、最も関心をもつネガティブ・ケイパビリティとは何か。せっかちに答えをもとめ、マニュアルに慣れた脳の弊害……教育、医療、介護でも注目されている、共感の成熟に寄り添う「負の力」について、初の著書。
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Posted by ブクログ
気になっていた本。ネガティブ・ケイパビリティという言葉。早急に答えを求めがちな自分。そうなることで、生きづらくなったり、身動きが取れなくなっている。それは仕事でも感じる。共感、寛容。これらの言葉もキーワードになっている。 患者さんと向き合う時、変化をすぐに求めたり、変わらないことにもやもやしたり、待...続きを読むてないと感じる自分がいる。そんな時にまさにこのネガティブ・ケイパビリティが欠けているのだ。急がず、焦らず、耐えていく力。ずっとそばで見守る力。答えは出ない。でもそばで見守るってことが何よりのケアになるんじゃないか。自分自身、自分からも他者からもそうしてもらえなかったと、これまでの人生で感じてきたのではないか。今度は私が自分自身に、私以外の人に、ネガティブ・ケイパビリティで接していく番だ。
帚木蓬生さん。『白い夏の墓標』が好きすぎて一気にファンになってしまった。作者とテーマが気になって買った。 心から読んでよかったと思う。 ネガティブ・ケイパビリティとは帯にあるとおり「すぐに解決できない問題に耐える力」のことである。そしてこの力の真価は「なんとかしてくうちになんとかなる」ということで...続きを読むある。「なんとか…なれー!!」とハチワレ(ちいかわの主要登場人物のひとり)が難敵に立ち向かってくのも、もしかしたらネガティブ・ケイパビリティかもしれない(これは今適当に思いついた。)。 ネットの情報って上っ面なことしか書いてなくて。そんなん分かってるし。とか思うことも多々ある。特に成功するためのなんちゃらとか、気分が前向きになるナントカとか、読んでるだけで気が滅入る。なぜなら、そういうことを実践してても上手くいかないってことを心の底ではわかってるからだと思う。 ネガティブ・ケイパビリティという仰々しい言葉にまとめられてるけど、「なんとかしてるうちになんとかなる」ことに気づいた時、肩の力がふっと抜けるんだね。そこで本著におけるもう1つのキーワード「寛容さ」が出てきた。 本当私の人生って上手くいかなくて。どうして周りの人が仕事に結婚に子育てに、充実してるのかこれまたわからない。 でもまあ、これは私じゃなければ耐えてこられない人生だろうからさ。まずは私に対して寛容になろう。そしてこれからも、なんとかしていこう。て、ちょっと前向きになってみる。
ヒトの脳には、「分かろう」とする生物としての方向性が備わっている。さまざまなしゃさいじょうきょや自然現象、病気や苦悩に、私たちが色々な意味付けをして「理解」し「分かった」つもりになろうとするのも、そうした脳の傾向が下地になっている。目の前の、わからないもの、不思議なもの、嫌なものが放置されていると、...続きを読む脳は落ち着かず、及び腰になる。そうした困惑状況を回避しようとして、脳は直面している事象に、とりあえず意味付けし、何とか「分かろう」とする。しかし、ここには大きな落とし穴がある。「分かった」つもりの理解が、ごく低い次元にとどまってしまい、より高い次元まで発展しない。まして、理解が誤っていれば、悲劇はさらに深刻になる。
宙ぶらりんな状態に耐えうる力、ネガティブケイパビリティ。治療の中でも人生の中でも必要性を根幹をなす力だと思った。それを幹とした共感、親切が、人生や世界をより良くするものだと感じた。 自分のしてきたこと、世間とずれていると感じたことが分かった気がした。答えを急ぐ世界ではあるけど、子どもたちには、寛容で...続きを読む親切で共感できる人たちになってほしいと思った。
生きている中で、白でも黒でもない状態に身を置くことって沢山あると思う。このような状態を維持する力って実は撮っても大切だと思う。
いい本だった。もやもやしてたのがすとんと納得できた感じだ。 ついでに源氏物語のあらすじをはじめて知った。
住吉美紀さんのラジオで、ネガティブ・ケイパビリティという言葉を初めて知った。「解決しなくても持ちこたえていくことができる力を培っていけば、落ち着くところに落ち着き解決していく」概念がわかってよかった。治療ではなくトリートメント。日薬。シェイクスピアや紫式部、ドイツのメルケル元首相に備わっているという...続きを読む見方。
人間の底力を再確認できた本。 以下読みながら思いを馳せた事 【子育てについて】 こどもが不登校になったとき、その子はネガティヴ・ケイパビリティを駆使している。容易に解決できない事態にジッと耐えているのだ。 つい親は、画一教育に適応してきた自分を基準に、子どもの落第を想像して、安易に解決させようとする...続きを読む。励ましや叱咤をするだろう。しかし、本当に必要なのは親も子どもへネガティヴ・ケイパビリティを駆使することだ。記憶も理解も欲望も発揮してはならない。神秘と不可思議さを持ちながら、ひたすらに見守るのだ。なぜなら、世の中には解決できない問題の方がずっと多い。こどもはまさにそういった現実を直感で感じとり、対処方法を実践しているのだ。強い人間に育つ芽を摘むことはいけない。 【研究分野について】 研究に必要なのは「運、鈍、根」 光明が見える運の巡り合わせ信じ、浅薄な知識で安易な解決を図らず、結果の出ない日々を根気強く耐え抜く。これが世紀の大発見に繋がる。 わたしは新聞で、日本の研究者に対する風当たりは酷いと聞いた。なんでも選択と集中を推し進められて、研究費が削られ続けているらしい。しかしネガティヴ・ケイパビリティの力を知れば、社会が安直な成果を求めることがそもそも間違いなのだと知る。 【問いを立てる能力について】 なにかの本で、これからの時代は問いを立てる力が必要だとあった。世の中の現象にアンテナを張って、仮説をもって自分で問いを設定するのだ。そうして問いを立てれば解決策を考えられる。これからの混沌社会の大きなスキルと書かれていた。 今回の本を読んで、この問いを立てる力への認識がより深まった。これまでは、問題解決能力の重要さ(ポジティブ・ケイパビリティ)について言及しているように感じていた。しかし、この本の読後は『問いが生まれるまでジッと現象に耐えて観察すること』だと感じた。問いを立てる力とは、逃げずに社会を直視し続けて、問いが羽化するのを信じることだ。 【寛容であること】 この社会には解決できない事柄が溢れており、今人間はそれにジッと耐えていく力が試されている。決して安直な解決策に流されず、互いのwin-winを信じて探る寛容さが求められる。寛容は平和の土台だ。権力者はもちろん、我々主権者も、寛容を大切によく生きねばならない。
問題解決ではなくそもそも問いを疑え,的な話はビジネス本でよく見かけるけど問題解決だけでなく発見(問い直し)すらもできない宙ぶらりんな状態の状態に身を置くことの価値,重要性を言語化し,ネガティブケイパビリティと定義をした(著者が再発見し現代に甦らせた)ことの価値は非常に大きいと思う. 反脆弱性にも通...続きを読むずるものを感じる. 暗中模索,宙ぶらりんに耐えて,性急な結論や過激な意思決定に強く自戒し,一方でその場に背を向けることなく対峙し続ける姿勢. 現実にこの概念を当てはめ,眼前の苦境をメタ認知できるようになったことは今後の仕事や生活の中でも役に立つだろう. あと現代の創作の源泉にもなっているシェイクスピアや紫式部といった歴史的な文学作品にちょっと興味を持った. ========================= ネガティブケイパビリティ 事実や理由をせっかちに求めず、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいられる能力 その先には発展的な深い理解が待ち受けると確信して、耐えていく持続力を生み出す 宙ぶらりんの状態を回避せず、耐え抜く能力 脳は当面している事象に、とりあえず意味付けしをし、何とか「わかろう」とする ネガティブケイパビリティが保持するのは、形のない、無限の、言葉では言い表しようのない、非存在の存在 接客業での脳死のマニュアル再現→チグハグした本来のサービス精神を忘れた接客 合理的な懐疑主義者 "分からなくてもいい" 分かることを前提としないもの...音楽、景色、抽象画etc "答えは質問の不幸である "答えは好奇心を殺す" 問題解決でもなく、問題発見でもなく、その過程・間にある暗中模索を耐える力 精神科医→身の上相談をよく受ける→手の施しようのないものも→患者を見捨てず、かといって無理やり解決策につなげることもなく、同情。 治療ではなく、トリートメント。治すのではなく、これ以上、傷まないようにする ギャンブル障害の本質 「同じ行為を繰り返しながら、違う結果を期待すること」 プラセボ効果 看護師ではなく主治医が訪問 錠剤ではなく注射 薬の色や形、大きさも エセ医療、水素水など→プラセボ商売 プラセボ効果の副作用→ノセボ効果 ネガティブケイパビリティが最も自戒するのは、性急な結論づけ 小説家は宙吊りに耐える →創作の葛藤の本質、宙吊り シェイクスピア→黒澤明映画、ウエストサイド物語などの原典 ネガティブケイパビリティ= 運 鈍 根 戦争は寛容さ、ネガティブケイパビリティを失ったものが引き起こすもの 共感にはネガティブケイパビリティが大前提
まよどく(ポッドキャスト 真夜中の読書会 おしゃべりな図書室)で紹介されてて気になってた本。 ネガティブ・ケイパビリティとは、「簡単には答えが出ない問題に耐える能力」の事らしい。 人間関係、健康、政治、宗教...などなど世の中には不安や問題が溢れていて、すぐに解決できる問題なんてほとんど無い。 そん...続きを読むな問題に対して、安易に答えを出さずに、問題は問題として宙ぶらりんの状態で耐える力が必要とのこと。 前の仕事は、ポジティブ・ケイパビリティで成り立っているような仕事で、現時点での問題点をなるべく早く見つけだして、早急にそれを解決する事が善とされていた。 今の仕事は、対象者と伴走しながら共に問題解決に向かっていく視点が重要になってくる。 転職した時に感じた違和感というか、時間の流れが違うような感覚はここからきてたんだなぁと納得。 手の付けようが無いように感じる状況だと、何もしてあげられない事がもどかしくて「それは私たちでは解決できません」と言って別の窓口を紹介したくなってしまう。 それが必要な場合もあるけど、「あなたの苦労はちゃんと知っていますよ」「どうにかできるように一緒に考えていきましょう」と、簡単には解決できない問題をすぐに白黒つけず、宙ぶらりんなまま保つ手伝いをするのも大事な事なんだなぁ。 対人援助職の人に特にオススメな本。
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ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力
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帚木蓬生
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