ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
電子書籍ストア 累計 700,677タイトル 1,438,394冊配信! 漫画やラノベが毎日更新!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
7pt
※縦読み機能のご利用については、ご利用ガイドをご確認ください
試し読みの方法はこちら
臨床40年の精神科医が、最も関心をもつネガティブ・ケイパビリティとは何か。せっかちに答えをもとめ、マニュアルに慣れた脳の弊害……教育、医療、介護でも注目されている、共感の成熟に寄り添う「負の力」について、初の著書。
続きを読む
閉じる
新刊やセール情報をお知らせします。
ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力
新刊情報をお知らせします。
帚木蓬生
フォロー機能について
Posted by ブクログ 2022年06月04日
ネガティブ・ケイパビリティと言う言葉を初めて知った。 正解があるかも分からない問題に対して、拙速な理解や結論を求めずしばらく放っておく力であると理解した。究極的に平和維持にも。 人間の脳は分からない状態を不安に感じ何らかの意味付けをするので、実際には難しい思考とも思える。 ネガティブ・ケイパビリ...続きを読むティの本質は。 何でも答えを出す必要はないと思えること、放っておく力、寛容と共感。 なぜネガティブ・ケイパビリティが必要か。 持っている知識で見える世界は限られている、問題解決のための問題設定では事態を甘く見る、平和維持のため。 どのようにネガティブ・ケイパビリティを発揮するか。 考えても答えの出ない問題があることを肝に銘じる、じっくり考え他者の意見に耳を傾ける、結論を急がず時間薬の効果を活かす。 何事にも白黒付け、スピードこそ正義とする昨今において一拍おいて俯瞰する意識は本質を見極めるのに大切と改めて思う。
Posted by ブクログ 2022年03月30日
性急に答えを求める脳に抗い、答えの出ない状態にじっと耐える力がネガティブケイパビリティです。自分に欠けているもの、そして、このVUCAの時代に最も必要とされるものでは、と思いました。
Posted by ブクログ 2022年03月26日
愛読書に上げていた人がいたので、読んでみた。結果、すごい良かった。 この世の中答えの出ない事態がいっぱいあるが、急がす、焦らず、それに耐え、寄り添い、共感する事の大事さ。 精神科医の立場と作家の立場から、ネガティブケイパビリティの概念、歴史を紐解き、有効性を説明している。 途中シェークスピアや...続きを読む源氏物語まで紹介されていて、作家としての本領発揮で、あー、次にこれやあれも読んでみようかなあと思わせられた。うまい。 子育ても寛容が大事だし、昨今の戦争を目の当たりにすると、政治も寛容さが大事だなあと妙に納得。 そこら辺もまとめられていて、よかった。
Posted by ブクログ 2021年12月05日
誰もが各人の悩みを抱えている。悩みはなかなか解決しない。時が経っても解決しない。でも、真正面からの逆風が、少し斜めからに変わったりして、深刻度が少しだけ軽くなる事もある。時間という薬は有難いし、この世に不変なものはないので、事態は変化していく。それでも、誰にも分かってもらえない悩みは、時間だけでは解...続きを読む決されない。分かってもらえなくても、誰かが側にいてくれるだけでも好転していく。分からなくても、見守り続けることで、きっと良くなるだろう。
Posted by ブクログ 2021年10月02日
精神科医であり、小説家である、帚木蓬生さんの著書。本のグループのでの紹介で知り手に取りました。ここんところ、毎晩、寝る前に読んでいて……たくさん付箋を貼っちゃいました。 教育現場をはじめ、問題解決能力(ポジティブ・ケイパビリティ)が重視されがちな社会の中で。 『どうしても解決しない時にも、持ちこた...続きを読むえていくことが出来る能力、ネガティブ・ケイパビリティを養うことが大事ではないか』ということ。 問題を性急に指定せず、生半可な意味づけや知識でもって、せっかちに帳尻を合わせず、宙ぶらりんの状態を持ちこたえる。それも能力の一つなのだと! いやぁ〜〜‼︎ 目から鱗でした!読んで良かった。自分自身が、トラブルがあると、宿題を背負っているのが辛くて、どうにか早く解決したいと思ってしまう、せっかち(長女気質?)なので、この、初めて聞いた “ネガティブ・ケイパビリティ” もっと早く知りたかったなぁ。子育てでも、すごく役に立ったと思うの。 さまざまな角度から論じられています。なので、HOWTOもの、という感じではありません。 詩人によって発見された、ネガティブ・ケイパビリティ、その概念がどう再発見されたか。医療現場や精神科における検証(ここでの、プラセボ効果の話がすごく面白い)。伝統治療師の行為。シェイクスピアや紫式部の作品の中での検証。教育現場、そして戦争において…。 個人的には、若い頃「あさきゆめみし」で読んだ時に、どうも源氏が好きになれず、あの世界観に浸れなかった私は、紫式部のあたりだけは速読しちゃいましたが…(^^;; ともかく、心に残る言葉がいっぱいありました。私が1番好きだったのは 『何もできそうもないところでも、何かをしてれば何とかなる。何もしなくても、持ちこたえていけば何とかなる。Stay and watch、逃げ出さず、踏みとどまって、見届けてやる。』 良いなぁ、この精神。自分も、こういうメンタルを養いたいと思うのでした。 そして、大事なのは『寛容』と『共感』の精神。なるほどなぁと感じる言葉がいっぱいでした。少しだけ…… ーーーー なまじっかの知識を持ち、ある定理を頭にしまい込んで、物事を見ても、見えるのはその範囲内のことのみで、それ以外に広がりません。 ネガティブ・ケイパビリティは拙速な理解ではなく、謎を謎として興味を抱いたまま、宙ぶらりんの、どうしようもない状態を耐えぬく力です。 音楽や美術には、問題設定もその解決もありません。芸術家が何とかして自分なりの仮の解答を差し出したのが芸術だからです。 親もネガティブ・ケイパビリティを持つ必要があります。わが子が折り合いをつけて進む道を見出す時が来るまで、宙ぶらりんの日々を、不可思議さと神秘さに興味津々の目を注ぎつつ、耐えていくべきです。 「お前たちは、他人のゴールには絶対辿り着けない。お前がテープを切るのはお前のゴールだけだ。」 ーーーーー 帚木蓬生さんの小説はいくつか読んでいて、その度に深い感動があります。 また少しずつ読んでいきたいです。
Posted by ブクログ 2021年07月28日
話題の図書。わけのわからない状況に耐え抜く力としてのネガティブケイパビリティと共感する力の関係性などを議論。個人的にはエンドルフィンとプラセボの関係がおもしろかった。
Posted by ブクログ 2021年07月25日
最近、よく考える事、子供達の自己中心的な言動、答えを求める大人。他者の言動を批判するあまり自分は何もせず、ただただ無責任に振る舞う人。そんな状況に何かできないか考えまだまだ答えを出せずに悶々としている…これで良いんだとわかっただけでもこの本を読んだ甲斐があった。
Posted by ブクログ 2021年02月24日
詩人のキーツが書いた手紙にあった「ネガティブ・ケイパビリティ」の記載をもとに、精神科医である著者が、同じく精神科医であるビオン、シェイクスピア、紫式部など他の様々な人物や彼ら/彼女らの作品の解説を通じて、ネガティブ・ケイパビリティに関する解説を行っている。 我々の脳が不確実性を嫌い、拙速な理解を望...続きを読むむというのは大変説得力のある話だと感じる。筆者は、このような欲望に抗い、事実や理由をせっかちに求めず、懐疑の中にいられる能力(ネガティブ・ケイパビリティ)を養うことが、精神科医の診療にも、我々の教育の場にも、また広く市民社会における寛容の養成にとっても不可欠であると論じる。 もちろん、筆者がその必要性を強調しているネガティブ・ケイパビリティだけで全ての物事がうまく行くとは限らない。なぜなら、特定の結果についての詳細な理解や問題解決を一旦ペンディングしておくというのも、ネガティブ・ケイパビリティの帰結であると思われるからだ。例えば、もしもネガティブ・ケイパビリティが重要だとしても、小さな範囲に絞った問題解決であれば人間は日々行うべきであるし、そうでなければ日常的な意思決定までままならなくなってしまうだろう。 ただ、これらのことを加味した上でも、現代社会では、拙速な「問題解決」が求められすぎているきらいがあると個人的には考えている。戦略コンサルの人たちはスピード感のある「解答」を用意してくれるし、本屋にはハウツー本が山ほど並んでいる。 これらのコンサルタントや書籍類が定義している「問題」とは一体なんなのか、何がそれらの視点からは抜け落ちているのか、問題定義が難しい場合は一旦ペンディングしておくことはできそうか、などの可能性を我々は考えるべきだと思う。 このことを想起させてくれる点で、この本はとても有益な示唆を与えていると感じた。
Posted by ブクログ 2021年01月28日
崇高なもの、魂に触れるものというのは、ほとんど論理を超越した宙ぶらりんなところにあります。むしろ人生の本質はそこにあるような気がします。
Posted by ブクログ 2021年01月02日
今の世界は「問題解決能力の開発」に 偏重していて、 「ネガティブケイパビリティ(=どうにも答えの出ない事態に耐える能力)」の重要性が説かれていないのではないか、と筆者は指摘する。 特に日本では、教育の段階で、課題設定とその解決方法ばかりを教えてしまっており、「世の中には簡単に解決できない問題で満ち...続きを読む溢れている」という事実が子どもたちにきちんと伝えられていない、と筆者は主張する。 自分自身、そうした日本の学校教育を受け、いわゆる難関の国立大学を出た身として、その筆者の視点には深く頷かされるものがあった。 本書の中でも繰り返し述べられるが、 "問題解決能力だけが能力ではない"、ということを知ることは、前途多難な人生を生きていく上で大きな支えになると思う。 私自身、今後の人生で、途方に暮れるような現実に直面するたびに、この本を開いて、救いを求めるのではないかと、そんな気がしている。 人生のさまざまな分岐点が訪れる二十代後半にこの本に出会えて良かったと思う。
レビューをもっと見る
「朝日選書」の最新刊一覧へ
「学術・語学」無料一覧へ
「学術・語学」ランキングの一覧へ
やめられない ギャンブル地獄からの生還
アフリカの蹄
アフリカの瞳
安楽病棟
インターセックス
移された顔
エンブリオ 上
風花病棟
「帚木蓬生」のこれもおすすめ一覧へ
▲ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力 ページトップヘ