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臨床40年の精神科医が、最も関心をもつネガティブ・ケイパビリティとは何か。せっかちに答えをもとめ、マニュアルに慣れた脳の弊害……教育、医療、介護でも注目されている、共感の成熟に寄り添う「負の力」について、初の著書。
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Posted by ブクログ
ネガティヴケイパビリティとは、容易に答えの出ない事態に耐えうる脳力。キーツが発見をし、精神科医のビオンが再発見し、発展させた。 教育や医療の現場ではポジティブケイパビリティ、つまり即時の問題解決能力が求められ、この事象はわたしの生活でも同じ。実際小学校中学校でも、質問と問いが二項対立にあり、その速...続きを読む度を求められる。またビジネスも同じように事象に対して、過去の経験やフレームワークから解決策を落とし込むことが推奨される。前提として、ビジネスは提供できるサービスの幅や品質などに制限があるため、すべての目の前の患者、目の前の人へ向き合い、一人一人に目を向け耳を貸すことは不可能は部分もあるかもしれないが、ただフレームワークに落とし込みすぎてしまい、それ以外の部分を見落とすないしは見ないようにしてしまっているのは確かに寛容ではない。本書においては、寛容や共感、まさに相手の心を読もうとする力であったり、相手の立場に立って考える力といったものが求められたりと本読んでみて、謙虚さであることの重要性っていうのを感じた。また世の中にはポジティブケイパビリティで解決できないことばかりであり、その際にはその問題に対して辛抱強く耐えることが求められる。
ネガティブケイパビリティという すぐには解決できなくても なんとか持ちこたえていける能力。 これは本当に大切な力だなぁと よく理解できました 本の中では このネガティブケイパビリティの力が 高い方々として ジョン・キーツ シェイクスピア 紫式部 といった歴史上の方々が紹介されているのですが 勉...続きを読む強不足の私は彼らのお名前は存じ上げているものの、その作品についてはあまり知らず… それらを著者さんがわかりやすく 作品内容の紹介もしてくれていたり その方の生涯も少し紹介してくださっているので 1冊を読んだというよりも 途中、「私、今、3冊くらい読んだ?」 …と、まるで各著書を読んだ気持ちになりました! そして精神科医をされている 帚木さんの元を訪れた8人の受診者さんの 身の上話と、それに対してどんな対応になるのか というお話への共感。 プラセボ効果 や メディシンマン についての説明もなるほど、、としか 言いようがないです 「意味付け」と「期待」があれば 脳は希望を見出して、影響を与えるのだということが沢山の実例で起きている。凄いことで… そして書籍のおわりに締めくくられたお言葉。 精神科医として1番大切なのは親切だと。 親切こそが、共感への入口。 そして人間の最高の財産はEmpathy共感 娘たちのこれからの成長に際して 彼女たちの中に共感の力が育ってくれる様、 ネガティブケイパビリティをもって親として伴奏し続けたいなと思いました 本の締めくくり…には号泣してしまいました。 ルワンダ内乱後の孤児院にいた子どもが アメリカの子どもからの寄付文具と共にあった お手紙を読んでもらい、 それを胸に抱きしめて泣いたという姿…。 他の誰かが自分の事を思ってくれていると知ること。 それは世界中の人々が必要としていること。 本当にそう思います 共感の力があれば 戦争が起きるわけないし 人生も少し生きやすくなるはず 学び大き1冊でした。 本当に良書過ぎて…読めてよかったです
ケイパビリティというか、キャパビリティっていうと理解しやすい、 ネガティブに対する許容量って感じでしょうか。 著者は患者の話を聞くたび、してあげられることがない、という思いがあった。 できることは、 目薬(見て話を聞いてあげること 日薬(時間経過で状態が良くなることに期待する ぐらいとのこと。 ...続きを読む答えを決めずに、考え続ける、受け止め続ける、 哲学的な考えでもある。 メディシンマン - 占い師と病魔退治の祈祷師 「精神療法科は医学教育を受けているものも、そうでいないものも、伝統的占い師の継承者と見なすことができる」 「現代精神医学の勝利は薬理の領域内のみである。社会的境遇の面では、伝統的治療師の方がよく実践している」 つまり、オカルティックなメディシンマンに、目薬では敗北しているということ。 山の向こうのキノコを取りに行かせるのは、そのキノコならきっと治るという思いにさせれるから。 日薬で自然治癒の可能性もある。 万が一亡くなられても、やることはしたと、残された家族の慰めになる
読んで、スッと心が楽になった。 「ネガティブ・ケイパビリティ」、なかなか説明しづらいけど、私の中では「寛容さ」という表現が最もしっくりくるかも。 寛容でいることは難しいけど、ちょっとでも心の間口を広げられれば、世界はもっと良くなるかも。
仕事上で、外的要因によって業務内容が変化し、不安や億劫さを感じていたときに、その対処のヒントを得ようと思い本書を手に取った。しかし、読み進めるうちに、本書が扱うネガティブケイパビリティは、仕事に限らず、もっと広い人間の在り方に関わる概念であることを知った。 この言葉自体は以前から聞いたことがあった...続きを読むが、原典は詩人キーツが詩作の苦しみの中から生み出したものであり、その170年後に精神分析医ビオンが医学的観点から再評価した概念であることを知り、背景の深さに驚いた。また、著者である精神科医が語る臨床現場や終末期医療における「答えの出ない事態」に直面する実例は、ネガティブケイパビリティの必要性を実感させるものだった。 自分自身を振り返ると、子育ての中で思い通りにいかない場面で、この概念の大切さを感じることがある。また、仕事においても、未知のことを未知のまま受け止められず、知っているふりや知った気になってしまうことで、かえって不安が増していくことがある。キーツが言う外界に対して開かれた詩人の態度という視点で考えると、未知のことに対して、創作過程での必然性として、状況と真摯に向き合えそうな気がした。
昨今、友人と話していて思うのが、ネガティブな事象に対するアレルギーを持つ人がなにかと多いなということ。 なんにでもポジティブを見出そうとしなくていいと思う。希望に結びつく答えがなくても、ただその状態で耐える。その感性がないと、痛みに寄り添える希望の存在にはなれない。
答えの出ない事態に耐える力、『ネガティブ・ケイパビリティ』とは何なのかー。 提唱者は、ロンドン生まれのジョン・キーツ、医師兼詩人。 その概念を約170年後、奇跡的に再発見した、軍人、のちに教師、のちに精神科医のビオン。 世の中には分からない事、解決できない事が意外とたくさんある。 しかし我々の脳...続きを読むは「分かりたがる脳」であるらしく、誰もが問題を解決したがる。それも瞬時に。 我々はそう教育されてもきている。 筆者は、謎は謎として興味を抱いたまま、宙ぶらりんの、どうしようもない状態を耐え抜く力こそが必要だと述べている。 精神医療であれば患者が自ら解決に向うまで。 教育現場であれば不登校の子どもが自ら進む道を見出すまで。 ひたすら共感して見守る。何とかなる。 Stay and watch. 逃げ出さず、踏みとどまって、見届けてやる。 『親切』と『共感』。 思うところがたくさんある本。「早く早く」と急かされてきた(と思ってる)我が人生を振り返るチャンスをもらえてる本かなー。耐える力、私にも持てるかなー。 まだきっと理解してない部分もあるかも。再読したい。
ざっくり今日読みました。 ネガティブ・ケイパビリティーーざっくり、宙吊りのままで答えの出ぬ状態に長期間耐える力だと思うんですが。 キーツが参考にされています。二章終わりまではザックリで問題ないです。 記憶していた部分に触れますが、心理療法はネガティブ・ケイパビリティであり、隣で見ている者ーー目薬です...続きを読むね。隣でまなざす力です。 また親切であること。共感。 この親切であるというのは社会的であるということではなく、隣で長期間まなざしていれば、システムが働き出します。そういう、ある種のコードなのです。 あなたが私をまなざしていたことが、システムとしていつの間にか回り出し、それが双方向に働き出す。 そのようなものを総合してユマニスト(ヒューマニスト)であれ、と言うのかもしれません。 ラブレーとモンテーニュですね。 硬直した善の中で、何か人間という存在を再定義せざるを得ない衝動ではないでしょうか。 また、プラセボにおいては当座であれ、病名が必要なこと、つまり因果があってこそ希望と期待が生まれ、プラセボが働くということではないでしょうか。 これもまた関係性です。
自身の知らない概念であったネガティブ・ケイパビリティについて、多方面から教えてもらてもらえる本でした。シェイクスピアや源氏物語、戦争に関する本も読んでみたいと思うようになりました。
いずみさん推薦 ネガティブ・ケイパビリティ(negative capablity 負の能力もしくは陰性能力)とは、「どうにも好えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力」のこと ・ネガティブ・ケイパリティという概念を発見したことがすごい ネガティブ・ケイパリティという概念があるこ...続きを読むとを知っておくとよい ・ネガティブ・ケイパリティはキーツによって生み出された概念。 しかし、それは手紙の中の一節だったので、長年知られざるままだった。 キーツ死後の170年後、同じ英国のビオンによって再発見された。 ・脳はわかりたがる傾向にある ・後半は精神科医にネガティブ・ケイパリティは大切という話がずっと続く ・作家と精神科医という2つの仕事がひとつに溶け合う理由は、患者さんへの接し方と自分が創り上げた登場人物への接し方が瓜二つというのが興味深かった。 何事も決められない、宙ぶらりんの状態に耐えられている過程で、患者さんは自分の道を見つけ、登場人物も自ずと生きる道を見つけ、小説を完成させてくれるのです。
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ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力
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