帚木蓬生のレビュー一覧
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男性の妊娠を国際学会で発表した岸川。
アメリカの不妊治療ビジネス大手の企業が接近してくる。
ただ、その企業は岸川に罠をしかけようとしていた。
それに気付きた岸川もまた、驚きの対策をする。
不妊に悩む夫婦を助けながらも、卑劣な面を垣間見せる岸川。
衝撃的な展開に息を飲む。
2018.11.29Posted by ブクログ -
和歌山毒カレー事件はもう20年前のことになるのですね。
ちょうど今頃でした・・・。
今でもそうですが、マスコミは熱していましたからいろいろ情報が錯綜して
この小説を読んでいると、わたしでも昨日のことのように思い出します。
この本の前半、カレー事件とは別の彼女が起こしたとおもわれる保険金詐欺が
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第二次大戦で軍医として関わった人たちの短編集。
内地勤務だった人もいれば前線に近い外地での救命活動に携わった人、のんびりとした環境で終戦を迎えた人もいれば、やっとの思いで内地に帰り着いた人もいる。
そして軍医ならではなのは、やはり命を救う、病気を治すことに使命感を感じ務めを全うする姿勢だと思う。
膨...続きを読むPosted by ブクログ -
啓蒙書のような本はめったに読まない。この本は人に勧められて読み始めた。書いてあることに違和感はない。聞き慣れないネガティブ・ケイパビリティという言葉も、考え方自体は特異なものではない。要は結論を急がないということ。急ぐ前に相手の意図をよくよく聞き分けるということ。そして共感することを心掛けるというこ...続きを読むPosted by ブクログ
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国とすれば、稼げればOK、国民なんて、どうでもいい
ギャンブルをやるのは、人間の本能かもしれません。
なぜ、ギャンブルを生み出したのか、
それをやると楽しいからです。
脳科学が発展して、
ギャンブル依存症患者の脳の報酬系の仕組みが、
はっきりしました。ギャンブルをすると快楽物質のドーパミンが出る...続きを読むPosted by ブクログ -
和歌山毒物カレー事件を題材にした、ノンフィクション的小説。
精神科のクリニックを開く作家・帚木蓬生氏が、地元の医師仲間でカレー事件やサリン事件にも捜査協力した井上尚英九州大学名誉教授から鑑定資料一式を託され、「知られていない事実があまりに多すぎる」ことに驚いた著者が、井上氏をモデルにした〈沢井直尚...続きを読むPosted by ブクログ -
1998年、和歌山毒カレー事件。よくよく見れば20年前のこと。当日の報道映像を思い出し、小林真由美へのインタビュー映像も思い出す。
大学教授たちの毒物鑑定や被害者の診察状況などの事実の積み重ねが語られる。感情的な部分が少ないのに心の底に怒りと疑問が溜まっていく。書かれる医学用語のほとんどはよく理解で...続きを読むPosted by ブクログ -
警察への供述調書、検察への供述調書、公判での証言、弁護人からの反対尋問。犯人が逮捕されてからも大変な役割がある。結審しても被害にあわれた方や残された方の身体や心の傷が完全に癒えることはない。
どうか少しでもお元気で、少しでも笑顔をと祈るばかりPosted by ブクログ -
作品中にも出る「正義は弱者にある」そういう視点から書かれた小説です。
相変わらず帚木さんらしい抑えたれた丁寧な文体で、ナチスによる迫害や戦争の悲惨さが次々と冷静に語られていきます。声高でも押し付けでもないヒューマニズムです。
近年発見された日記という形式で語られるのも、リアリティを生み出すのに成...続きを読むPosted by ブクログ