帚木蓬生のレビュー一覧
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購入済み
とても面白く一気読みしましたが、読んでいて気持ち悪くなりました。
お金の為にここまでやるのかと衝撃を受け、
巻き込まれた方々が本当に気の毒で悲しくなりました。 -
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蠅の帝国の2冊目。
開戦時に「負けるね」という連隊長があんまりにインパクトがあって、現場はそんなもんだったかーと思った。
まぁそれが主題じゃない。
この本は、ジャングルの中を彷徨するイメージが強い。
阿部昭風に言えば、「戦中派の帰ってきた人たち」の声は、こうして話してくれれば掘り起こすことができるけれど、その背後には語ってくれない人々の無数の戦争が埋もれている。
そして帰ってこられなかった無数の人びとの声もまた、埋もれている。
これらは掘り起こす事も出きず、知らない私たちが想像すれば、変質し、化け物になる。
…形にしても化け物になるけれど。
こういう本は、何も考えず、何も探らず、そのまま -
Posted by ブクログ
ふと、本屋さんの本棚で見つけた。
最初見つけたときは、またどうせ、ありきたりの体験談手記じゃいやだなぁと思って手に取ることもせず。
これを世間では食わず嫌いという。
いやはやふと思い立って急に買って、でもしばらく放置。
そしてある日、急に読みたくなって読んだわけだが、よかった。読んでよかった、買ってよかった。
とても淡白、冷静。「私」になりきってしまって、通勤時間が広島だったり空襲後の東京だったり、朝の時間に読むには結構つらかった。帰りもなかなかつらいけど。
視点がいつも「私」なので、吉村昭より読みやすいかも。だけれど、感傷に浸る前に現実が押し寄せて来て、立ち止まりもできないし、泣いてもい -
Posted by ブクログ
良い本を読んだ。久しぶりに電車の中で熱中の余り、降り損ねかけた。
帚木さんのミステリーっぽくない本を探していて見つけたのがこの本。あらすじを見て、テーマが戦時中の朝鮮人強制労働という政治・民族的なものなのでちょっと悩んだが、帚木さんなら冷静に扱うだろうと考え購入した。
前半は戦時下を中心に現代をフラッシュバックで扱いながら進行する。あまりに屈辱的な日本の朝鮮統治、その中で強制労働に徴集される17歳の主人公。連れて来られた日本の炭鉱での過酷な労働。そして搾取・拷問・・・。帚木さんの端正な文章で綴られるその悲惨さは、扇情的でないために却って胸に響いてくる。
一方で日本人炭鉱労働者が差し出す強 -
Posted by ブクログ
ヒトラーの防具
第二次大戦前に、ドイツを訪れた日本の剣道団体がヒトラー総統に剣道防具を贈呈するとこらから物語は始まる。側近に渡すことができればよいと考えていた贈呈団は、ヒトラー本人が表れて感激する。
ドイツ駐在武官補佐である主人公の香田は日本陸軍中尉だが、折に触れヒトラーの関心を引く。一方で、香田自身はナチスドイツに対し、違和感を抱き続ける。それというのも、香田の周りには、両親、兄をはじめ、魅力的な人間が集まっており、やはりナチスドイツに違和感、あるいは反感を持っているからだ。通常の生活では明らかにすることができない各人の本心が、香田に対しては明らかにされていくところに、香田自身の魅力が表現さ -
Posted by ブクログ
享保十九(1734)年~天明三(1783)年
医師としての技術とそれ以上の心持ち、思想を学び続ける庄十郎。独立を許され開業する。
そして新たな増税。8歳以上一人につき払えという。裕福な者には大したことは無い。子だくさんの貧しい百姓には‥‥
起こるべくして一揆は起きる。増税を言い出した藩は首謀者と庄屋、大庄屋を罰して事を治める。
凌水と名乗りを変え医師として働く庄十郎は、家族の軋轢や百姓の窮状の中で自分の出来ることを少しずつでもしていく。
彼の言葉で気に入ったのが「人生に大事なものは、はとははとははは」
歯、母、はははと笑うこと。ホントだ、父が無いのが侘しいけどね (笑)