帚木蓬生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
日本人全員が読んだ方がいい。
最近よく読む帚木蓬生さんの歴史小説が興味深いものばかりで、今回も内容は知らないまま読み始めた。
タイトルと絵から何度も渡航に失敗しつつ日本に渡った鑑真の話かと予想したが全く違い、強制連行された朝鮮人労働者の話だった。
辛く厳しい話が多いけれども、読み進めさせる力はやはり相当で、特に最後の展開では止まれなかった。
一方、読み終えて今の日本人でこういったことを知っている人はどれぐらいいるのだろうと思った。
自分も聞いた覚えはある程度だけど、私が子どもの頃はまだ戦争が身近だった。
祖父母は戦争を体験していて、8月になると戦争についてのテレビ番組が多く流され、体験者の -
Posted by ブクログ
この本を読んでから奈良時代が気になって仕方がない。
改めてすごく影響を受けたことに気づき、⭐︎5へ変更。
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源氏物語のことを調べていて帚木蓬生さんを知り、ネガティブケイパビリティという考え方も気になっていたので興味を持った。
書かれてるジャンルは精神科医としてのものからく小説だけでも色々あるようで、直感でこちらを選択。
奈良の大仏を作る人足(肉体労働者)の話。
歴史小説、にしては古すぎて文献などはほとんど残ってないだろうから、ほぼ創作だと思われる。
が、本当にこんなだったんだろうなというリアリティがあり、エンタメとして読みやすくて上下ともどんどん読み進められた。
とても面白く、他のもの -
Posted by ブクログ
ネタバレ黒田という人間が尊く、その生に魅せられました。
本書には、細菌学全般の知識を全く持ち合わせずとも、そのテーマの中で描かれるキャラクターの心理描写や人間ドラマが数々あり、思わず涙するシーンもありました。
その主な要素となるのは、やはり本書の主人公である黒田武彦です。
恐らく、誰もが彼の光の当たらない暗い闇の中で生きる様に共感をした場面が少なからずあったのではないでしょうか。
彼の生はあまりにもリアルで酷いものでしたが、私はそこから生まれる黒田の人間らしさに共感し、より彼を好きになりました。
本書の狂言まわしである佐伯も語っていましたが、黒田には、いわゆる「知らない方が幸せ」とされる世の中の