帚木蓬生のレビュー一覧
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わからないことをわからないまま耐える、というネガティブ・ケイパビリティは、「気づき」「言語化」「見える化」などの、現代の主流の思考法(フレームワーク)を逆に行くものである。
その概念と重要性を説いた数少ない著書として貴重。作家でもあって文章も読みやすい。
本書では述べられていなかったが、「育児」の...続きを読むPosted by ブクログ -
身内にギャンブルをやっている方がいたらまずは本書の診断だけでもやってもらうべき。
一回借金の精算をしてくれた息子の結婚資金を再度パチンコに注ぎ込むくらいのレベルの症例が多く文字通り鬼かロボットと化している。ここまでやって離婚離縁されていないケースもあるのには驚く。
借金については絶対に肩替わりしない...続きを読むPosted by ブクログ -
今までパチンコやスロット屋が当たり前のように街にある中で育ち、当たり前の風景がいかに恐ろしいかよく判りました。人が鬼、ゴミ以下になる、こんな恐ろしいものはないです。
今までパチンコ屋には一度も行った事ありませんでしたが、パチンコ屋含めギャンブルは死ぬまで一度たりとも絶対にやらないと強く思うきっかけに...続きを読む匿名 -
容易に答えの出ない事態に耐えうる能力が、ネガティブ・ケイパビリティ。
それが持てない人達が争いを生み、戦争に突き進んでいく。
これがあるとされるのは、シェイクスピア、紫式部、詩人のキーツ、メルケル首相。
この能力が必要なのは、精神科医、教育者、現代人。
素晴らしい概念だと思う。Posted by ブクログ -
圧巻の物語。
三十代半ばにして初めて、信仰とは何か考えさせられたように思える。今までももちろん宗教についての本は読んだことがあるけれど、それは単に教義について知りたいという知識欲の延長でしかなくて、精神性についてまで考えが及んでいなかった。というか頭で考えて理解できるものではない…。「信仰とは?」と...続きを読むPosted by ブクログ -
プラセボとの関係が知りたくて読み始めたけど、少女ベルナデットの物語に引き込まれました。(こんなところで自分の伝記好きを実感)ベルナデットに対しての星5つ。読後、動画でルルドがどんな場所なのか検索しまくり、そこからあちこちの観光動画にハマりました。私の知らない世界が広がり、これはこれで小さなルルドの奇...続きを読むPosted by ブクログ
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戦場に送られた軍医15人の物語短編。勉強を早期に切り上げて前線に送られた人や、思いがけずに現地の出産に立ち会う人(産科の臨床教育を受けずに出征)、現地の人と良好な関係を築き生き延びた人、仲間がバタバタと倒れ同僚の軍医も自殺する中何とか踏みとどまった人。どの話も読んでいて息苦しくなる。しかし、しっかり...続きを読むPosted by ブクログ
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私はギャンブルはしないが、友人にパチンコ・パチスロ狂がいて、その心理を理解する為にこの本を手に取った。
筆者は本書の中でギャンブル依存症患者の事を「鬼・ロボット以下」と評する。
そしてそれは当たっていると思う。
本人だけでなく周りの関係者も不幸のどん底へ叩き落とすから。
ただ、ギャンブル依存症は本人...続きを読むPosted by ブクログ