花散る里の病棟

花散る里の病棟

1,980円 (税込)

9pt

大正時代、蛔虫退治で評判を取った初代。軍医としてフィリピン戦線を彷徨った二代目。高齢者たちの面倒を見る三代目。そして肥満治療を手がけてきた四代目の「ぼく」はコロナ禍に巻き込まれ――。現役医師でもある著者が、地方に生きる医師四代の家を通じて、近現代日本百年の医療の現場を描く感動作完成!

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花散る里の病棟 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年07月23日

    読み応えが有り、おもしろかったです。
    現役の医師ならではの専門的な内容も多々。
    短編集かと思ったら、連作短編でした。その繋がり方が秀逸。
    「告知」が、特に好きです。
    戦争の話は、膨大な時間と量の取材からの執筆だろうと思います。
    コロナの事も最後にあり、その現実が戦争中の悲惨な状況に重なりました。医療...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年07月18日

    面白かった!
    軍医のあの描写はどこから手に入れたんだろう?どうやって取材したんだろう?
    書き上げるのに10年かかったそうだが、わかる気がする。
    コロナ禍の様子もありありと手に取るように。
    レントゲン画像の患者名をみたときはきっと腰が抜ける想いだったろう。
    それを公表することもままならず、そして、世間...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年06月06日

    「医は仁術」との思いを強くする。4 代に渡る町医者の物語。

    明治維新や太平洋戦争、近年のコロナ禍まで4代に渡り医師を務める九州の一族を描いた感動作。

    一話一話ほぼ独立した短編であるが、町医者のDNAが流れている。年代順になっているわけでもなくバラバラな構成ではあるがそれも悪くはない。

    大きな感...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年07月28日

    本屋さん大賞の候補になっていたので 手に取った。

    親子四代医者の家系の物語である。きっと 恵まれた家庭に育った 優秀な者たちのストーリーなんだろうなと思っていたが、全く違った。とても胸を打つ 連作である。そして 作者の帚木さんのご年齢を知って、この作品を書く力量 たるや 相当なものだな と驚いた。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年06月05日

    太平洋戦争下での医療活動の壮絶さは、同じ著者の「軍医たちの黙示録」でも味わった。コロナ禍での医療関係者の奮闘、政策の反省点と合わせて、ほぼノンフィクションと言って良いのだろう。将来の貴重な資料にもなるように思う。。2023.6.5

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    Posted by ブクログ 2023年02月10日

    p40 その頃の医学会は複雑で、医師になるには6通りの方法があったらしい。父が卒業したのは九州帝国大学医学部で、同様な大学が東京と京都、仙台にあり、まずこれが第一の大学出身の医師だった。第二は、長崎、岡山、金沢、新潟、千葉の五官医学専門学校出身者である。
     医師の出自の第三が、大阪、京都、名古屋の三...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年06月19日

    大正時代、「虫医者」と言われ、蛔虫退治で多くの命を救った初代。
    軍医として戦地に赴き兵站病院に勤務し、
    満身創痍、復員後は町医者として地域に根ざした二代目。
    高齢者に医療と介護を施すため尽力した三代目。
    肥満治療を手がけてきた四代目。
    ここで、コロナウイルスが発生。

    戦争の残酷さは、「胎を堕ろす ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年06月18日

    もう2年半、なのに都内だけでも2000人近い感染者。それでも、また“G o T o”参院選目当てで。いい加減な政府のコロナ対策は、すでに忘却の彼方。「ワクチン無しは鉄砲も持たず戦場を歩かされたことに似とるよ」町医者四代のつぶやきは重いが、この国では届かない、マスクは律儀に未だに付けているが…。

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    Posted by ブクログ 2022年05月24日

    「面白いか?」と問われれば「否」ですが、読み応えは凄まじく。
    四代にわたる町医者の物語です。蛔虫退治で評判を取った初代。悲惨なフィリピン戦線の軍医だった二代目。高齢者医療を始めた三代目。そして肥満治療を手がけてきた四代目。それらがで順不同で描かれるオムニバス形式の短編10編です。
    三代目を主人公に、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年06月05日

     4代続く医師のストーリー。初代は「虫医者」と呼ばれ、寄生虫を専門にした町医者…。2代目が軍医としてフィリピンに派遣された経験があり、3代目は老健施設や特養を併設した内科医院を営み、4代目はボストンで減量手術を学びその後は市立病院の勤務医となってる…。それぞれの時代で、医師として患者にどう向き合った...続きを読む

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