帚木蓬生のレビュー一覧

  • 守教(上)(新潮文庫)

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    あけましておめでとうございます。

    お正月に長崎に行って大浦天主堂を見てきました。26聖人の碑は怖いから見てきませんでした。というよりこの頃のキリスト教のあり方には明確な反発があります。というわけで読まざるを得ない守教。上巻から。

    永禄12年。大友宗麟より毛利との戦で足を怪我して使い物になくなった一万田右衛門は、高橋の村の庄屋を任される。彼の息子はキリスト教の孤児院で育った子で大友宗麟の斡旋で養子に来た子だ。名を米助というが、元服名久米蔵をいただく。
    大友宗麟の一万田にかける思いは、「小さなイエズス教の王国を築いてほしい」ということだった。農民も庄屋たちも妻も子も小作人もこぞって洗礼を受け、

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    2026年01月04日
  • ギャンブル脳(新潮新書)

    匿名

    購入済み

    帚木蓬生さんのやめられないという本のパチンコ依存の方々の実体験があまりにも恐ろしく忘れられず、こちらも読了しました。日本人は昔から賭博好きとされる性質というのにはとても驚きました。こちらの本は怖い内容はないですが、ギャンブルの弊害、ギャンブルにより壊れていく国や日本の事も書かれていてとても勉強になりました。

    #深い #タメになる

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    2026年01月04日
  • 閉鎖病棟

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    10年ぶりの再読。
    内容はほとんど覚えておらず、登場人物にすっかり感情移入してしまって、辛くて悲しくて、それでも希望も感じられる素晴らしい作品だった。
    後半、秀丸さんからの手紙以降は涙が止まらなかった。

    精神疾患のある人がもし身近にいたら、正直少し怖いとか、距離を取りたいと思ってしまう気持ちはある。
    けれど、精神疾患の人イコール悪では決してなくて、皆それぞれ懸命に生きているのだということが、読んでいてとてもよく伝わってくる。

    精神科医だからこそ描ける視点で、患者にとっての幸せとは何かを考えさせられる作品だった。

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    2025年12月16日
  • ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力

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    ネガティブケイパビリティという
    すぐには解決できなくても
    なんとか持ちこたえていける能力。

    これは本当に大切な力だなぁと
    よく理解できました

    本の中では
    このネガティブケイパビリティの力が
    高い方々として
    ジョン・キーツ
    シェイクスピア
    紫式部
    といった歴史上の方々が紹介されているのですが

    勉強不足の私は彼らのお名前は存じ上げているものの、その作品についてはあまり知らず…

    それらを著者さんがわかりやすく
    作品内容の紹介もしてくれていたり
    その方の生涯も少し紹介してくださっているので

    1冊を読んだというよりも
    途中、「私、今、3冊くらい読んだ?」
    …と、まるで各著書を読んだ気持ちになり

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    2025年12月16日
  • ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力

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    ケイパビリティというか、キャパビリティっていうと理解しやすい、
    ネガティブに対する許容量って感じでしょうか。

    著者は患者の話を聞くたび、してあげられることがない、という思いがあった。
    できることは、
    目薬(見て話を聞いてあげること
    日薬(時間経過で状態が良くなることに期待する
    ぐらいとのこと。

    答えを決めずに、考え続ける、受け止め続ける、
    哲学的な考えでもある。

    メディシンマン
    - 占い師と病魔退治の祈祷師
    「精神療法科は医学教育を受けているものも、そうでいないものも、伝統的占い師の継承者と見なすことができる」
    「現代精神医学の勝利は薬理の領域内のみである。社会的境遇の面では、伝統的治療

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    2025年12月13日
  • ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力

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    読んで、スッと心が楽になった。
    「ネガティブ・ケイパビリティ」、なかなか説明しづらいけど、私の中では「寛容さ」という表現が最もしっくりくるかも。
    寛容でいることは難しいけど、ちょっとでも心の間口を広げられれば、世界はもっと良くなるかも。

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    2025年10月26日
  • インターセックス

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    女医が主人公のミステリー。インターセックスというタイトルに引かれ何となく読み始めたがリアリティーのある記述に引き込まれあっという間に読み終えた。帚木蓬生さんという作者を知らなかったが東大仏文科卒業後、九大医学部を出た医者の方と知り納得。ミステリーとして良かったのはもちろんだがリアリティーのあるインターセックスに関する記載も多々あり性というものの微妙さ、難しさを改めて感じた。

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    2025年10月11日
  • ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力

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    仕事上で、外的要因によって業務内容が変化し、不安や億劫さを感じていたときに、その対処のヒントを得ようと思い本書を手に取った。しかし、読み進めるうちに、本書が扱うネガティブケイパビリティは、仕事に限らず、もっと広い人間の在り方に関わる概念であることを知った。

    この言葉自体は以前から聞いたことがあったが、原典は詩人キーツが詩作の苦しみの中から生み出したものであり、その170年後に精神分析医ビオンが医学的観点から再評価した概念であることを知り、背景の深さに驚いた。また、著者である精神科医が語る臨床現場や終末期医療における「答えの出ない事態」に直面する実例は、ネガティブケイパビリティの必要性を実感さ

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    2025年10月07日
  • ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力

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    昨今、友人と話していて思うのが、ネガティブな事象に対するアレルギーを持つ人がなにかと多いなということ。
    なんにでもポジティブを見出そうとしなくていいと思う。希望に結びつく答えがなくても、ただその状態で耐える。その感性がないと、痛みに寄り添える希望の存在にはなれない。

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    2025年09月16日
  • ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力

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    ネガティヴケイパビリティとは、容易に答えの出ない事態に耐えうる脳力。キーツが発見をし、精神科医のビオンが再発見し、発展させた。

    教育や医療の現場ではポジティブケイパビリティ、つまり即時の問題解決能力が求められ、この事象はわたしの生活でも同じ。実際小学校中学校でも、質問と問いが二項対立にあり、その速度を求められる。またビジネスも同じように事象に対して、過去の経験やフレームワークから解決策を落とし込むことが推奨される。前提として、ビジネスは提供できるサービスの幅や品質などに制限があるため、すべての目の前の患者、目の前の人へ向き合い、一人一人に目を向け耳を貸すことは不可能は部分もあるかもしれないが

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    2025年09月07日
  • 閉鎖病棟

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    めちゃくちゃ好きな系統の本だった。哀しくて温かい群像劇にはこのまま終わらないで欲しいと思ったし、最後の法廷での「退院したよ!」に胸熱だったし、いつかまた読み返してチュウさんや秀丸さん、昭八ちゃんに会いたいと思ったので、文句なく星5つ!

    クロちゃんの自死の心理が丁寧な描写で描かれていたのが、秀丸さんが事件を起こすための心理経過の伏線描写になっていたりして、前半の「病棟の日常風景」が組み上げられて後半のドラマにクローズアップされていく感じ。良かった。
    戦時中の話も絡む時代性や、九州の言葉がガッツリ出てくる地域性なんかもとても味わい深い。

    この精神病院での何十年にも及ぶ生活を送る人々のコミュニテ

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    2025年09月06日
  • 閉鎖病棟

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    Audible !!

    25年振りの再読!
    当時の記憶は重めだけど良い話しだったな〜程度でした。読み返してみて、、うん、重いけど良い話しだった!成長してね〜(-_-;

    ◆2行概要
    精神科病棟のお話で、一人一人の生い立ちをとても丁寧に描写されていました。

    ◆感想
    精神病患者は何をするか分からない危ない人にみられがちってのは昔から言われていることだけど、今でもだな〜って感じました。
    穏やかな人もいれば、怒りやすい人もいる。そんな当たり前のことに気づけない。
    そんな社会だから一時的に休む場所のはずが、ずっといすわってしまう人も多いのかなと。

    ただ、病院に限らず、皆んな何かしらのコミュニティに属

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    2025年08月14日
  • ほんとうの会議 ネガティブ・ケイパビリティ実践法

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    ネガティブ ケイパビリティ
    →【不確実さや神秘さ、疑いの中に、事実や理を早急頼ることなく、居続けられる能力】

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    2025年07月19日
  • 白い夏の墓標

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    「色褪せない」ってこういうことなのかと思った。
    描写が美しくて、頭の中で情景がふぁ〜って広がって、映画を見ているみたいな感覚になった。

    余白がたくさんで、すごく好き。

    最近の本に多いようなスピード感があるからページを捲る手が止まらないのとは違った感覚で、どんどん読み進めて、終わるのが寂しいって思った…もう一回読みたい。

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    2025年07月14日
  • 守教(下)(新潮文庫)

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     はじまりは一五六九年から、終わりは一八六七年まで信仰のために苦難の道を辿ることになった人々の姿をつぶさに書いた本作は、その大部分が棄教か殉教かをめぐるドラマに割り当てられています。

     文章自体はとても丁寧で落ち着いていますが、描かれる映像は優しさや美しさ、あるいは〈善性〉だけで溢れているわけではなく、特に後半は人間の痛みや苦しみ、悲しみ、弱さが容赦なく描かれています。切々と胸にしみいって、読み終えた時、あぁ読んでよかった、と作者に感謝したくなるような作品でした。

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    2025年07月10日
  • 逃亡(下)

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    ネタバレ

    長い戦争と厳しい日々を乗り越えた主人公は、逮捕され収容所で孤独な時間を過ごしましたが、自分の過去から決して目を背けませんでした。突然の釈放は、長かった逃亡生活の終わりを告げますが、それはただの安堵ではありません。戦争の重い記憶や失った仲間たちへの思い、生き延びたことへの葛藤が静かに胸を締めつけます。上官との再会で交わされる敬礼と涙は、言葉にできない深い絆と人間の強さを感じさせます。生きて帰ることの重さを感じさせる物語です。

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    2025年07月07日
  • 水神(下)

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    水に恵まれない土地で、農民の為、五庄屋が筑後川の堰渠(せきりょう)工事を命と財産を賭して成し遂げた話。
    解説は縄田一男さん。「嗚咽なしには読めない」と書かれている。ああ、自分だけじゃないんだと思った。「私は近来、これほど平易にして達意の文章を操ることのできる作家を知らない。正しくその文章は読む者の心をふるわせるのだ。」これ以上の適切な表現が思いつかず、引用させていただきます。
    帚木蓬生の三部作の一つという事で、「天に星 地に花」に感動して読んだ。次は「守教」を読む。

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    2025年06月13日
  • ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力

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    答えの出ない事態に耐える力、『ネガティブ・ケイパビリティ』とは何なのかー。

    提唱者は、ロンドン生まれのジョン・キーツ、医師兼詩人。
    その概念を約170年後、奇跡的に再発見した、軍人、のちに教師、のちに精神科医のビオン。

    世の中には分からない事、解決できない事が意外とたくさんある。
    しかし我々の脳は「分かりたがる脳」であるらしく、誰もが問題を解決したがる。それも瞬時に。
    我々はそう教育されてもきている。

    筆者は、謎は謎として興味を抱いたまま、宙ぶらりんの、どうしようもない状態を耐え抜く力こそが必要だと述べている。
    精神医療であれば患者が自ら解決に向うまで。
    教育現場であれば不登校の子どもが

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    2025年06月10日
  • 三たびの海峡

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    知人が長年の希望の舞台出演が叶ったので知った作品。
    医者しながらこれ書けるリサーチ馬力恐れ入ります。

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    2025年05月25日
  • 閉鎖病棟

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    ネタバレ

    うつ病を治療中なので気になって読んでみた。

    はじめの3人のそれぞれの物語が段々と繋がって、チュウさんを中心に病院での日常と共にそれぞれの葛藤が書かれていて、その度に胸が締め付けられ、時には涙した。
    秀丸さんのためにチュウさんが法廷で話した事、最後に伝えた一言で号泣してしまった。
    島崎さんのためにそれぞれが頑張って、そして今度は島崎さんが。

    1996年の作品だけど今の私に身に沁みた。映画化もされてるらしいので観ようと思う。

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    2025年05月14日