帚木蓬生のレビュー一覧

  • 三たびの海峡
    耐えられない苦労の一言では表せない人生。
    時代に翻弄されながら、生き残って生きていくことの重さを感じさせられた。
    もう一度じっくりと読みたい。
  • 国銅(下)
    広国 国人 『国銅』 
    主人公と本の題名が読み進むにつれて どうしてそういう名を付けたのかが繋がりました。

    漢詩において、おそらくこうだろうなと拡がる風景心情など、余韻に浸る素晴らしさを実感しました。漢詩 本当に良いですね。 

    色んな場面で考えてさせられる優れた本です。
  • 国銅(上)
    長門の国から石を切り出し銅を造り都に運ぶ。
    大仏様をどうやって造りあげていったのか。
    詳しく描かれた工程を読みながらもっと知りたい事は検索しながら読みました。
    奈良の大仏様をこの本を読み終えてから、又この都を造りあげた関わった人々に対して参拝したいですね。感慨深い本です。
  • ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力
    帚木蓬生さん。『白い夏の墓標』が好きすぎて一気にファンになってしまった。作者とテーマが気になって買った。
    心から読んでよかったと思う。

    ネガティブ・ケイパビリティとは帯にあるとおり「すぐに解決できない問題に耐える力」のことである。そしてこの力の真価は「なんとかしてくうちになんとかなる」ということで...続きを読む
  • 閉鎖病棟
    自分も精神疾患を持っていて、精神科のデイケアとか閉鎖病棟とか実際に訪れたことがあって、その時のことをさまざまと思い出した。何度も読みたい作品
  • 臓器農場
    面白かった!!!
    いのちとはどこに宿るのか、深く考えさせられました。
    欠陥を持った藤野くんが、一番地に足を着けていて、だからこそ最後の言葉がとても印象に残りました。
    的場先生の手記がとても切なく、悲しかったです。
  • 三たびの海峡
    騙されて強制連行された炭坑で辛く苦しい仕事をさせられていた。殴る蹴るは当たり前、亡くなっても何とも思わない日本人。そんな時代があったのかと苦々しい思いだ。
    やっと逃げ出し戦後愛する妻と韓国へ行くも敵対している両国。妻は父に連れて行かれ別れなければならなかった。
    辛かったねの一言では言い表せない大きな...続きを読む
  • 白い夏の墓標
    「この本、本当に凄いぞ!!」の帯に衝動買い。45年前とは思えない現代的内容の医学ミステリー。

    アメリカで客死した学友の痕跡をおって行くうちに辿り着く細菌研究所。細菌兵器の研究に従事する医学者たち。逆立ちした科学。人体実験やウイルスなど、COVID19の出自を預言しているかのような内容。

    書店員の...続きを読む
  • ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力
    ヒトの脳には、「分かろう」とする生物としての方向性が備わっている。さまざまなしゃさいじょうきょや自然現象、病気や苦悩に、私たちが色々な意味付けをして「理解」し「分かった」つもりになろうとするのも、そうした脳の傾向が下地になっている。目の前の、わからないもの、不思議なもの、嫌なものが放置されていると、...続きを読む
  • ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力
    解決不可能なもの、答えを簡単に出せないもの、分からないものをそのままにしてその事態に耐える力をネガティブケイパビリティというとのこと。
    これはとても今の時代こそ必要な力のように感じられる。
    小説や絵画という芸術において、また戦争という事態においてなどそれが必要だろうと思われる場面について章を改めて考...続きを読む
  • インターセックス
    サンビーチ病院に勤務することになった翔子。そこでは性同一性障害やインターセックスの患者達への治療が行われていた。翔子は絶望の淵にいた患者達のために奔走するが、岸川院長の周辺に不可解な変死が続いていると気づき…。
  • ヒトラーの防具(下)
    居合いの剣でヒトラーを魅了し、護衛に選ばれた日独混血の駐在武官補佐官。だが、祖国・日本は、そしてもう一つの祖国・ドイツは彼の思いとは別の道を歩んでいた。第二次大戦下のドイツを舞台に描く、ヒューマン・サスペンス。
  • ヒトラーの防具(上)
    居合いの剣でヒトラーを魅了し、護衛に選ばれた日独混血の駐在武官補佐官。だが、祖国・日本は、そしてもう一つの祖国・ドイツは彼の思いとは別の道を歩んでいた。第二次大戦下のドイツを舞台に描く、ヒューマン・サスペンス。
  • 国銅(下)
    蟻の如く働くこと十年。繰り返しの過酷な毎日でも、国人は仏の教えとわずかな言葉を頼りに必死に生きた。そして遂に大仏は完成したが…。無名の者たちの深き歓びと痛切なる哀しみを描く大平ロマン、万感のラストシーン。
  • 三たびの海峡
    一度目は戦時下の強制連行、二度目は愛する日本女性との祖国への旅。そして、戦後半世紀を経た今、私は三度目の海峡を越えねばならなかった…。“海峡”を渡り、強く成長する男の姿と、日韓史の深部を誠実に重ねて描く。
  • 水神(下)
    一大事業がはじまった。巨石を運び、水門を築く百姓たち。大河の土手には、工事が失敗したら見せしめに庄屋たちを吊るすための5本の磔柱が立てられた。大河との合戦に終止符を打つためには神への供物が必要なのか…。
  • 国銅(上)
    極上の銅を命懸けで掘り出し、精錬して鋳込む。若き国人も仲間と共に都に向かった…。奈良の大仏造りに身を捧げ、報われずに散った男達の深き歓びと哀しみを描く大平ロマン。
  • ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力
    宙ぶらりんな状態に耐えうる力、ネガティブケイパビリティ。治療の中でも人生の中でも必要性を根幹をなす力だと思った。それを幹とした共感、親切が、人生や世界をより良くするものだと感じた。
    自分のしてきたこと、世間とずれていると感じたことが分かった気がした。答えを急ぐ世界ではあるけど、子どもたちには、寛容で...続きを読む
  • ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力
    生きている中で、白でも黒でもない状態に身を置くことって沢山あると思う。このような状態を維持する力って実は撮っても大切だと思う。
  • ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力
    いい本だった。もやもやしてたのがすとんと納得できた感じだ。
    ついでに源氏物語のあらすじをはじめて知った。