帚木蓬生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ドイツ物だからなぁ・・・私の採点は甘い!だなんて思わないでくださいまし~。本当に感動しました! 上・下巻に分かれているものの、あっという間に読むことができますよん。
戦争中のドイツの残虐な行為についても書かれていますし、それに対抗しようとしていたアンダーグラウンド組織のこともでてきます。もう涙・涙ですよん。戦争の悲劇は人間を狂わせてしまうところですよね。日本国家を背負って駐在している主人公のヒューマニズムはだまってはいませんでした。しつこいですけど、満点をうなずいていただける作品だと思います。
著者である帚木(ははきぎ)氏は元精神科のお医者様。初期の作品はお仕事柄か、精神医学ミステリが多かった -
Posted by ブクログ
『閉鎖病棟』がすごく良かったから、
帚木蓬生2冊目いってみました。
こっちも… とっても良かった!
シンプルな日常の物語なんだけれど、
登場人物1人1人がすごく魅力的。
父親の遺したアパート“扇荘”を管理している時子と、
扇荘に暮らすちょっと変わった住民たち。
ほんわりする恋の話。
それは『閉鎖病棟』でもそうなんだけど、
帚木蓬生さんは人をいきいきと描くのがうまいと思う。
扇荘に暮らす人たちの描写はもちろん、
時子と母親が通うカラオケ教室の生徒たち
時子が働く特養ホームの同僚や高齢者たち
みんなすごく温かい目で描かれていると思う。
柏木のおじいちゃんのお葬式の場面がお気に入り。 -
Posted by ブクログ
若い頃「師」と呼べるような人と出会えることは本当に幸せなことだと思う。
この物語に出てくる主人公「国人」もそのような出会いを経て次第に成長していく。
時には死者もでる程過酷な大仏建立の課役を務めつつ、様々な人との出会い、別れを乗り越えて「自分の仏」=アイデンティティを確立していく主人公の様子を、徐々に出来ていく大仏と平行させて描いている。
「国人」が次第に魅力的な人間に成長していく過程を「景信」をはじめ様々な個性あふれる登場人物や、大仏建立作業はもちろん、その他にも当時の都の様子、食べ物等の細かい風俗描写を織り交ぜて描いており、全く飽きずに読み進めることができた。そして最後には本 -
Posted by ブクログ
帚木さんの書く医療サスペンスが好き。本当に恐ろしいものは、悪意なんかじゃないというこを知った。岸川が行う行為は、自分の栄誉のためや金儲けのためじゃない。ただ岸川が持つものは、純粋な科学の追求。飽くなき好奇心。人間は、倫理という曖昧なものによって形作られてるって実感。それを失くした、というより持っていない岸川は、神か悪魔か。エンブリオを使った医療云々ももちろん面白かったけど、今回は岸川の人間性がまた興味深く、かなり印象深い作品になっている。岸川が行う数々の行為は倫理的にはもちろん、時に法律的にも問題を孕むけれど、彼が目指す医療の姿には考えさせることが多い。でも医療に関する法律は日々変わっているし