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Posted by ブクログ 2016年10月06日
1945年8月15日、日本敗戦。国内外の日本人全ての運命が大きく変わろうとしていた―。香港で諜報活動に従事していた憲兵隊の守田軍曹は、戦後次第に反日感情を増す香港に身の危険を感じ、離隊を決意する。本名も身分も隠し、憲兵狩りに怯えつつ、命からがらの帰国。しかし彼を待っていたのは「戦犯」の烙印だった…。...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年04月28日
第二次世界大戦中、香港で憲兵をしていた主人公「守田征二」。上巻では戦犯になることを恐れ、身分を偽って収容所に入り、帰国のチャンスを窺う様子が描かれる。
ときおり挟まれる戦時中のエピソード。憲兵という仕事柄、自分もスパイを使うし、敵もスパイを使う。正々堂々というと皮肉な響きにはなるが、敵も味方もそう...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年12月21日
下巻も含めた感想を。
日本が中国占領時に犯した残虐な行為の数々,敗戦直後の日本人に対する中国人の態度,アメリカが日本に犯した大きな罪。
全てがノンフィクションのようにリアルでした。
スパイを処刑することが死刑に当たるのに,原爆を落としたアメリカは無罪?
勝てば正義?
征二の家族への想い。家族の...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
とにかく難しいテーマだ、というのが第一の感想。戦後生まれの作者が何故、このテーマを選んだのか。そこにものすごく興味を惹かれた。
BC級戦犯といって取り上げられてきた人々は、例えば『私は貝になりたい』のように、上官命令で仕方なく現地人や捕虜を虐待・殺害したような人々が多い。その中で、「憲兵」という...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
第二次大戦中香港で憲兵隊員として活動していた主人公。
しかし終戦と共に戦犯とされる事を受け入れられない彼は憲兵隊から逃亡し、中国そして日本、彼の過酷な逃亡生活が始まる。
主人公は憲兵ですが、よくある鬼の憲兵の物語ではなく一人の戦犯とされた日本軍人が戦後の混乱期の中をどのように生き抜いてきたかがメイ...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
私の大好きな作家、ははきぎほうせい氏の(う〜漢字がどうしてもパソコンで打てない!)作品です。
長編ですが、この方の人間味溢れる語り口には引き込まれてしまいます。 内容は、戦争中に憲兵をしていた主人公が戦犯として手配され、逃亡するというものです。 今まで、あまり戦犯について考えた事がなかったので、とて...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年11月10日
読み始めは一寸違和感があった。
平和な世界から見れば、異常行動と言える拷問や殺人を経験した主人公が、反省や後悔も無く自己弁護している姿は、これまで読んできた帚木さんの感じとどうも違う。有ってはならない悲惨さを読者に訴えるのではなくて、むしろそれを肯定してる感さえあるる。
しかし、後半に進むにつれ...続きを読む
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