帚木蓬生のレビュー一覧

  • 生きる力 森田正馬の15の提言

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    「森田正馬の15の提言」は1つ1つが、心に響く。心に寄り添うものがある。森田正馬は、明治大正期の精神科神経科医。神経質に対する精神療法である森田療法を創始した人物。彼の言葉と人生のエッセンスが、大切にまとめられてる。自らの人生をムリなくあるがままに生きていく「生きる力」をもらうことができる。生き方の価値観を変えてくれる部分はある。ストレス社会だの、メンタルヘルスだの、そんな今だからこそ手に取りたい一冊なんだと思う。

    ・「一瞬一生」…種々の悩みはあるが、生きている現時点の瞬間瞬間に、自分の一生をつぎ込んで進む。(P28-29)
    ・腰を上げやらなければならない仕事にとりあえず手を出す。身を忙しく

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    2022年12月01日
  • ヒトラーの防具(下)

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    ドイツでヒトラーに贈呈された剣道防具が発見された。贈与に関わった日本人武官を通して激動のドイツを描く。
    題材は最高。文章力・表現力がどこか拙く残念。

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    2015年05月30日
  • インターセックス

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    『エンブリオ』の続編。『エンブリオ』を読んで以来、読みたいと思っていた本がやっと読めました。
    続編だけど、単体で読んでも違和感なく読めそうです。

    maleかfemaleに無理矢理分類させようとしない、というのは眼からウロコでした。

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    2015年05月17日
  • ギャンブル依存国家・日本~パチンコからはじまる精神疾患~

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    これまでの著者の書籍は病気についての説明が多かったが、今回は具体例をたくさん述べるにとどめている。本の大半を占めるのが、いかに我が国がギャンブル依存症対策に無策であるか、歴史的そして国際的な比較から述べられている。カジノ法が喫緊の情勢だからだろうか。この法案に対して、今、何が必要かを説得力を持って訴える著書であった。

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    2015年04月08日
  • 日御子(上)

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    大昔、まだ神話と歴史が混ざっているような時代に生きた通訳の物語。
    ろくに資料なんか残ってないと思うんだけど、生き生きと臨場感溢れるこの描写はスゴイよ。

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    2015年04月03日
  • インターセックス

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    インターセックスを扱った医療ミステリー。医師の翔子が、インターセックスに対する偏見と闘いながら、亡くなった親友の死の真相に迫る。
    『エンブリオ』の続編となっているけれど、単体でも十分理解できる。

    ミステリー部分については、犯人がほぼ分かっているので、物足りない気もするけれど、専門用語が多いのに分かりやすく、医療ものとしてはかなり楽しめる。
    半陰陽、両性具有という言葉には馴染みがあったけれど、インターセックスは初めて聞いた。広義のインターセックスの新生児が、100人に1.5人の割合で生まれるということにビックリ。

    性同一性障害はだいぶ認知されてきたけれど、それ以上にマイノリティな存在であるイ

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    2015年03月23日
  • 日御子(下)

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    最後まで読んでよかった。
    途中少し飽きてしまった部分があるけれど大河の流れを汲むような壮大な物語。さいごまで読んで初めてこの作者の伝えたいこと、意図する所がわかった。

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    2015年03月01日
  • エンブリオ 下

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    上巻が主に岸川が行う医療内容やそれに対する周囲の反応だったのに比べ、此方は「岸川が如何にしてこの研究分野で独走するのか」という視点で書かれていた。
    異常な処置や実験を行う医者、というイメージが、患者が満足できるように手を貸すだけ、と説明されることにより、
    「あれ、やってることエグいけど岸川が正しいんじゃ」
    とまで錯覚を抱きそうになる。
    今後の生殖医療の展開が心なしか心配になる。

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    2015年02月13日
  • エンブリオ 上

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    大学で研究する内容に近いジャンルだったので手にとった一冊。
    生殖医療において、法的な規律がちゃんとしていない事実を再認識させられた。学会の中での規律が暗黙の了解のルールになっている現在、法的処置も取らねば岸川のような医師が現れる可能性も否定できない。
    ただ、倫理的問題が一切無くなれば、生殖医療、再生医療での技術開発スピードが急速に上がるであろうことも事実。生殖器官、配偶子から受精卵、着床時、妊娠、出産......、どこからが倫理的問題が発生するのかと改めて考えさせられる一冊。
    下巻も気になる。

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    2015年02月05日
  • アフリカの瞳

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    とても賢くなったような気分になる作品でした。
    南アフリカでHIV感染治療に取り組む日本人医師作田信さんのお話です。
    貧困社会の医療、政治、援助など色々な事が詰まっています
    フィクションなのかノンフィクションなのか分からなくなります

    ラストは感動します!

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    2015年01月07日
  • 三たびの海峡

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    歴史について改めて考えさせられた。

    著者はもしかして在日韓国人であったり、
    韓国に縁のある人なのかな、と読みながら何度も思ったくらい。

    最後ちょっとはしょって読んでしまったけれど、
    読んでみて良かった、勉強になった本です。

    20080223

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    2014年12月21日
  • 日御子(上)

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    紀元一世紀ごろの日本。漢の国から移民して来たらしい「あずみ」一族は、九州各地の小国家で異なる文字(阿住、安曇、安澄)を当てながら使譯(通訳)を務めていた。その内の那国出身の安澄を九代にわたって描いた歴史小説です。
    最初の主人公は那国の使譯として「漢委奴國王」印を得た使節団で働き、その子孫たちも伊都国、弥摩大国(邪馬台国)で活躍します。時に女性が主人公になり、その時は日御子(卑弥呼)に仕える巫女です。

    最近の帚木さんらしく悪人はおろか、品性卑しい人さえも登場しません。全べての登場人物が前向きの善人という設定です。様々な苦難もありますが、その原因は時代背景や自然です。
    そのせいか、やはり少し物足

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    2016年05月29日
  • 日御子(下)

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    下巻では日御子に使えた炎女の話から始まる。あずみ一族の教えを聞いた日御子の治世に対する考え方は、影響を受けたのだろうか。弥摩大国から魏の国へ使者を送る時の使譯は在。日御子が亡くなり動乱の時を経て新たな使者が送られようとしている。平和への祈りを胸に。

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    2014年12月07日
  • 日御子(上)

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    西の国から倭国へ渡って住み着いたあずみ一族。その中で使譯(通訳)を生業とする一族の灰、孫の針、針のひ孫の炎女、炎女の甥の在、在の子の銘と孫の治。
    上巻では灰が針に語る那国から漢への使者に随行した時の話と針が伊都国から漢への使者に随行する話。随所に語られるあずみ一族の来歴と三つの教え。三つの教えは人として生きる上での普遍的なものに感じる。皇帝に謁見する場面では使譯の仕事の重みを感じた。

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    2014年12月07日
  • 生きる力 森田正馬の15の提言

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    繋驢桔(けろけつ)=ロバが繋がれた杭の周りを回って動けなくなる様=心配事をじっと考えて動かないこと。
    それよりも、身を忙しくして目の前のやらなければならない仕事にとりあえず手を出す。休んで考える間なないほど日課を組む。小事を疎かにして大事ができるはずがない。


    禅僧の修行=座禅、掃除、禅問答
    本人の心理は無視=外相を整えれば内相も整う
    朝から晩まで勤勉かつ簡素な生活をし続ければ、心が邪悪になるはずがない。
    健康人のふりをしていれば健康になる。

    素直な心、の反対語は頑固、ではない。言い訳が反対語。言い訳は進歩の芽を食いつぶす。
    いいわけ=嘘をつく、責任転嫁、事態を過小化する、正当化、でも~。

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    2014年12月04日
  • 薔薇窓の闇 下

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    犯人の元から逃げ出してきた音奴。ラゼーグ医師の心遣いもあってだんだんと元気を取り戻す。彼女の証言もあって事件は解決に向かう。パリといえども闇はどこかに隠れていて顔を出す機会を窺っている気がした。

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    2014年09月28日
  • 薔薇窓の闇 上

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    1900年、万国博覧会で賑わうパリを舞台に事件が起きる。探偵役は精神科医のラゼーグ。パリに住む日本人の意識や万博に対するフランス人の気持ち、観光客や万博関連事業に関わる人達の動向などその社会の様々な要因が描かれていて面白い。

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    2014年09月28日
  • 蛍の航跡―軍医たちの黙示録―

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    敗戦から戦後へ。軍隊と共に軍医も流れていく。「後何日生きていられたら終戦だったのに」……、シベリアや満州で8月15日を過ぎて亡くなった人もいらっしゃる。そもそも戦争という行為を始めなければいいのにと思う。軍医、戦場へ再び送り出すための治療、なんて矛盾を含んだ行為なのだ。それでも患者を前にして治療しないではいられない。そんな方々に頭が下がる。

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    2014年08月30日
  • 賞の柩

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    ありそうなお話だ。
    いやあってはならない。
    ノーベル賞の裏側の、人間の欲のお話。
    真実を暴いたけど、賞はこのままなんですね。

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    2014年07月27日
  • 風花病棟

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    医学生ですら思うところの多い作品で、きっとまた時間が経って読み直すとまた響きかたが変わってくるのだろう。

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    2014年07月17日