帚木蓬生のレビュー一覧
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山本周五郎生受賞作品。感涙の名作ということで、手に取りましたが、残念ながら、自分の琴線には触れませんでした。
精神病棟でおこる殺人事件に関するミステリーかと思っていたのですが、そもそも想定が違っていました(笑)
冒頭で3つの話が語られます。
産婦人科で堕胎する少女由紀の物語。
傷痍軍人の父親をもつ秀丸の物語。
甥の子供の水難事故の責任を追及される聾唖の昭八の物語。
なんの関連性もなく、なんなのこれ?っと思わせる展開でしたが、チュウさんを中心に描かれる閉鎖病棟での物語に絡んでいきます。
悲しい過去、重い過去をもつ患者たち。
そして、その患者、看護婦、先生の日常が語られていきます。
本書 -
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1979年第81回直木賞候補作
文庫化は1983年
コロナ禍で、ウィルス研究小説として再注目されたようです
「ウィルス」研究の成果を評価され、アメリカの研究施設へと乞われた一人の若き細菌学者
程なく、同じ細菌研究者の友人は、突然の彼の事故死の連絡を受けた
数十年後パリで死んだ男の元上司の訪問を受け、彼の墓がフランスの田舎にある事を知る
墓を訪れた友人は、死んだ男の元恋人と会い、彼の死の真相を知る事になる
ウィルス研究に没頭していた男の生い立ち、アメリカへ渡ってからの研究者としての葛藤が、徐々に明らかになっていく
研究が兵器として使われる事を拒んだ男の過酷な人生を友人がたどる
細菌研究につ -
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2010年、平城京遷都1300年の記念すべき年に読んだ。
大仏建立の詔が聖武天皇によってなされたのは743年のことだ。
通常、大仏建立記は為政者の立場から、つまり聖武天皇•光明皇后•藤原仲麻呂•僧玄昉•行基の視点から語られる。
だが、本書は巨大大仏を実際に建立した一人の人夫の視点から描かれる。
市井の市民の視点を通すことで、時代背景がよりリアルに切実に感じられ、登場人物が生き生きと描かれることになるのだ。
主人公国人(くにと)に課せられた銅作りの苦役は悲惨極まりないが、その状況を易々と乗り越える主人公の心映えは純粋で美しい。
大仏建立に徴用され、長門国から奈良に向かうに当たっては、役人の庇護 -
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世は終活ブームながら、老活こそ生命線。
60歳で白血病を経験した73歳の現役医師による
だれ一人置き去りにしない「食事」「習慣」「考え方」。
高齢者のおちいりがちな病気不安症、睡眠行動の点検、本当に正しい脳の鍛え方、筋肉や歯、脳の活動のための食。むずかしいことは何もない。さあ、今の今から。
●これらすべては、後期高齢者になりかけている私自身が現在実行している工夫であり、これからもこうしていきたいという、人生の方針でもある。〈目次〉から
はじめに――老活とは
【第一章】 超高齢社会と医療費
救急車の出動件数、刑務所の高齢化/健康寿命を延ばす
【第二章】 精神的不調は身を忙しくして治す
失うものが -
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ネタバレ著者作品は3作目。
そのペンネームから源氏物語とはなにかしら所縁があろうことは想像できたが、ついに手を付けたかという感じだ。
折しも今年は大河ドラマでも紫式部の物語が放映されている。満を持してということだろう。
400頁を超える文量だが、まだ第1巻。今後も、続巻が予定されている(すでに3巻までは出てる?!)。毎月の上梓とは恐れ入る。
この第1巻は、紫式部こと香子が8歳のときから物語は始まり、藤原宣孝と結婚する20代半ばのころまでが描かれる。
そして、「源氏物語」はすでに書き始めている。
もとより、謎多き女性であり、生没年も不詳。世界最古の小説である「源氏物語」も、いつ書き