帚木蓬生のレビュー一覧
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ネタバレ三巻までの感想は一巻のところに書いたので、4、5巻の感想をこちらに書きます。
全体を通してですが、帚木先生はきっとこの全五巻で先生なりの源氏物語解釈を書かれたかったのかなと思います。紫式部物語と言うより、「源氏物語」という畢生の作品がいかにして編み出されたか、というところに焦点が当てられ、全巻の半分は源氏物語の帚木先生なりの解釈でした。式部の現実と唐突にクロスするので時々頭が混乱しました。四巻で宇治十帖に迷いなく突入した時にはどうしようかと思いました。
出てくる中宮付きの他の女房たちとの会話もほぼ源氏関係一色で、不自然です。中宮付き、あるいは皇太后付きの女房という重要職、上臈女房たちがそんなに -
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山本周五郎生受賞作品。感涙の名作ということで、手に取りましたが、残念ながら、自分の琴線には触れませんでした。
精神病棟でおこる殺人事件に関するミステリーかと思っていたのですが、そもそも想定が違っていました(笑)
冒頭で3つの話が語られます。
産婦人科で堕胎する少女由紀の物語。
傷痍軍人の父親をもつ秀丸の物語。
甥の子供の水難事故の責任を追及される聾唖の昭八の物語。
なんの関連性もなく、なんなのこれ?っと思わせる展開でしたが、チュウさんを中心に描かれる閉鎖病棟での物語に絡んでいきます。
悲しい過去、重い過去をもつ患者たち。
そして、その患者、看護婦、先生の日常が語られていきます。
本書 -
Posted by ブクログ
1979年第81回直木賞候補作
文庫化は1983年
コロナ禍で、ウィルス研究小説として再注目されたようです
「ウィルス」研究の成果を評価され、アメリカの研究施設へと乞われた一人の若き細菌学者
程なく、同じ細菌研究者の友人は、突然の彼の事故死の連絡を受けた
数十年後パリで死んだ男の元上司の訪問を受け、彼の墓がフランスの田舎にある事を知る
墓を訪れた友人は、死んだ男の元恋人と会い、彼の死の真相を知る事になる
ウィルス研究に没頭していた男の生い立ち、アメリカへ渡ってからの研究者としての葛藤が、徐々に明らかになっていく
研究が兵器として使われる事を拒んだ男の過酷な人生を友人がたどる
細菌研究につ