帚木蓬生のレビュー一覧

  • 三たびの海峡

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    やはり小説を書くようなインテリにとっては、日本における朝鮮、ドイツにおけるナチス、米国におけるベトナム、なんだなぁ、と思ったり。そしていじめた子がいじめられた子に謝る事ができても、友達になるのは難しいよなぁ、と思ったり。しかし炭鉱の労働環境問題というのは、日本からなくなっても、今も同じような状況が途上国では行われている、というのが、なんとも。

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    2014年03月26日
  • 臓器農場

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     技術的には「エンブリオ」へと続く話。ミステリーという手法をとりながら、無脳症という生の定義と倫理観を問う。
     多数の事を並行してできないが、一つの事をとことんやるケーブルカーの車掌が藤野の存在が、ホッとさせる

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    2014年03月23日
  • 蠅の帝国―軍医たちの黙示録―

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    長編小説と思いきや15編から成る短編集であった。いずれの短編も若き軍医の目を通じて、悲惨な戦争の光景が綴られている。解説によると、どの短編も軍医や医師の手記に基づいた話のようであり、ドキュメンタリーのような作品に仕立てられている。

    筆者の意図なのだろうか、あくまでも事実を一人称の視点で描く事に徹しており、そのためか、小説として読もうとする読者には物足りなさを覚えると思う。

    大作家には悪いのだが、ひと味足りない野菜の煮物という感じであった。

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    2014年02月06日
  • カシスの舞い

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    2014.2.2ー4
    フランスで日本人医師が巻き込まれる分裂病と覚醒剤中毒の人体実験に纏わるミステリー。
    自然の狂気、人工の狂気、知的狂気、禁欲の狂気それぞれが、カシスの美しい描写と共に一連となり描かれている。

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    2014年02月03日
  • 空の色紙

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    デビュー作を含めた医学もの中編3編。

    戦争時代の話では、特攻隊が飛び立った場所の話や学生運動時代の話、解剖実習の具体的な話など興味深かった。

    「良質の日本語で書き尽くした、面白くてためになる作品が、ひそかな目標である」あとがきより。

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    2014年01月26日
  • 賞の柩

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    ノーベル賞受賞の裏側に隠された悪意。研究者の矜持って、なんなのだろうかと、考えさせられる。
    スペインやフランス、イギリスと、ヨーロッパの風景を背景に、其々の人の生き方に思いを馳せます。

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    2014年01月21日
  • 三たびの海峡

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    太平洋戦争末期の朝鮮半島から一人の若者が強制的に徴用されて筑豊炭田へと送り込まれる。劣悪な環境と苛酷な労働、容赦ない拷問によって仲間たちが次々と死んでいく中、彼は必死の思いで脱走し、同胞のもとで帰国のチャンスをうかがっていたが、日本人女性と愛し合うようになってしまう・・。


    前半は戦時中にいかに朝鮮人徴用者が牛馬のごとくひどい扱いを受けたかということが描写されていきます。
    まさに人を人とも思わない扱い。朝鮮人というだけで人間であることを否定されているかのようです。
    そしてそれは民族間の差別意識のみに起因することではないのです。
    主人公の、朝鮮人労働者をもっとも痛めつけたのは、日本人よりむしろ

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    2014年01月11日
  • 生きる力 森田正馬の15の提言

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    ■生きる力

    A.休息は仕事の転換にあり
    休息が長くなれば、脳はいらぬ働きをする。悩みをもつ人であれば、脳はその間にいろいろ考え出す。仕事の中味を適宜変え、身を忙しくしていると脳は悩まない。

    B.目的本位
    自分の感情や気分を基準に行動することを「気分本位」、気分にとらわれず、目の前のやるべき事柄を行うことを「目的本位」という。この目的本位の生き方の方が、気分本位より実のある生き方ができる。

    C.目的本位
    自分の感情や気分を基準に行動することを「気分本位」、気分にとらわれず、目の前のやるべき事柄を行うことを「目的本位」という。この目的本位の生き方の方が、気分本位より実のある生き方ができる。

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    2013年12月02日
  • 千日紅の恋人

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    すごく近所にありふれていそうな、身近なお話。
    心は温まるけど、好きなタイプの描写かと問われれば
    「普通」が当てはまるので、星3つ。

    サイゴン・スコールがしつこい印象。

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    2013年12月01日
  • 風花病棟

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    2013.9.17
    医師として患者に向き合う前に1人のひととして向き合う姿に心温まる10編ではあるものの、他の長編が大変重厚であるだけに、少々物足りなさは残る・・。

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    2013年09月17日
  • インターセックス

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    前作『エンブリオ』の続編です。
    サンビーチ病院ような病院ができ、世に知られるようになってこそ、本当の意味でやっと「性差別」の領域に踏み込めるような気がします。
    しかし、この病院を作った岸川院長は、そのために多くの人間を犠牲にしました。それほど理想の病院を作ることは困難だという作者の警告のようにも感じとれます

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    2013年08月10日
  • 国銅(下)

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    ネタバレ

    奈良の都、国人と仲間が作る大仏の作り方が克明に書かれる。
    日々を詩に詠み成長を遂げていた。数え切れぬほどの無名の男たちによって、鉱石に命が吹き込まれ、大仏は遂に完成した。
    5年後、帰国を許された国人22歳の困難な道中
    師匠の修行僧景信
    思い人絹女

    ケン・フォレットの「大聖堂」は、イギリス十二世紀。ジャックは、大聖堂をこの手で建てたいと家族と無茶な旅をする。それより、約四百年前、、東大寺大仏建立のため日本各地から奈良の都に使役として人足たちが故郷に家族を置き駆り出される。

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    2013年07月01日
  • 聖灰の暗号(下)

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    通訳書記として居合わせたドミニコ会修道士が書いた手稿を追う主人公。
    ローマカトリック教会の弾圧に遭いながらも信仰を捨てなかったカタリ派を書いた手稿は泣ける

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    2013年06月16日
  • 国銅(下)

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    帚木の異色作品。
    天平の時代に生きた一人の仕丁「国人こくと」が、長門の銅山から徴用され、奈良の都の大仏建立に携わり、重労働に明け暮れ、故郷に帰る。
    淡々と人生の悲しみ、人との出会いと別れ、そしてひたすら誠実に生きる国人と徴用から帰国まで一緒に歩む。
    また、大仏をどのように作ったかということが詳細に描かれている。

    物語とは関係ないが、銅の大仏をつくることで、私鋳銭も含め広く行き渡った銅の回収をはかったというマクロ経済の見方はちょっと面白い。

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    2013年06月14日
  • 安楽病棟

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    まず、痴呆老人の実情にびっくりします。この小説の主人公の看護婦の観察眼のするどさ、気配りの細やかさに感心します。
    物語が進む中でじりじりと噴出してくる終末医療の問題点と疑念。
    ミステリーとしてではなく、私たちが向かっていく老人としての生活を知る上でも必読の書です。

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    2013年06月09日
  • ヒトラーの防具(下)

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    一気にだだっと。
    最後はアクションというかドキドキする展開で、でも感動する。
    戦争によって、人が一人死んで二人死んで…大事な人が消えていくことのつらさが伝わる。
    精神科医として、精神患者を排除しちゃいけないっていうのは大事なメッセージだと思った。
    社会で邪魔になる人を排除してはいけない。

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    2013年06月06日
  • 三たびの海峡

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    ネタバレ

    3海峡って三往復かとおもったら1.5往復かよ!
    損した!一往復千円として二万円かえせよ!
    名前読めんがなと読んだらおもそろかったです

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    2013年06月12日
  • エンブリオ 下

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    医療ミステリー。患者に優しく優秀な医師の岸川。しかし、倫理を無視して暴走する彼の行き着く先は? 
    先に「インターセックス」を読んでいたのでいくつかの事件の詳細がわかっていて、それはそれで楽しめた。

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    2013年03月27日
  • 臓器農場

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    ネタバレ

    死んだ2人はいい人だから死んでほしくなかったです。
    ドナーの数が圧倒的に少ない子供の臓器を手に入れる方法。
    時間とお金がかかるけど良心も痛まず臓器を取り出せれるこの方法。認められないけれど 助けられる命も出てくる・・・
    早くIPS細胞で作り出せれるといいです。

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    2013年03月17日
  • 聖灰の暗号(下)

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    ★2.5だが友人の顔を立てておまけ。
    日本の小説に非常にありがちなエンターテインメントへのこだわり不足の典型例。
    こういった点がハリウッドをはじめとした(良くも悪くも)娯楽大国アメリカとの決定的、そして埋めがたい差という気がしてならない。
    作家はカタリ派の想いの代弁に力点を置いていたのかもしれなし、またそこに日本の特徴があると見るべきかもしれないが、それは中途半端な特徴に過ぎないことを皆自覚すべきかと思う。
    返す返す、題材・途中までの展開は面白いのに本当に惜しい。

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    2013年03月16日