【感想・ネタバレ】香子(五) 紫式部物語のレビュー

あらすじ

源氏物語と紫式部を描き切った大河小説、堂々完結! 千年読み継がれる名作には、いかなる想いが込められていたのか――一条天皇が崩御し、皇太后となった彰子のもとで取次役などを務める香子(紫式部)。「源氏の物語」に込めた本意をいち早く理解してくれていた同僚の女房が亡くなり、悲しみに暮れながらも、ついに最後の帖を完成させた。娘・賢子も彰子に仕えることになり安堵しつつ、「源氏絵」とともにこれまでの物語を振り返る。『源氏物語』とともに香子の人生を描くという、王朝文学の頂点に挑んだ歴史長編、最終巻。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

源氏物語54帖が完結し、源氏絵を紫式部が母君と見ながら語り合う場面、自分も絵を想像しながら振り返っていました。

紫式部の生涯と執筆の過程や思いが記されているこの本により、源氏物語の理解が深まりました。

源氏物語の中には、和歌に心を込めてやりとりする場面が随所に見られます。なんて、風雅なんだろう!作中人物になり変わって、男性の心も女性の心も、歌にたくすることができた紫式部は、すごい人だなぁ。

高校のとき、漫画「あさきゆめみし」で光源氏の恋愛に興味を持っていましたが、今は男性の物語というより女性の生き方を描いているのかなと思うようになりました。現代語訳でも楽しめましたが、もう一度原文に立ちかえりたくなりました。源氏物語は様々な角度から読み味わうことができるので、何度読んでも深いです。

0
2025年03月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

三巻までの感想は一巻のところに書いたので、4、5巻の感想をこちらに書きます。
全体を通してですが、帚木先生はきっとこの全五巻で先生なりの源氏物語解釈を書かれたかったのかなと思います。紫式部物語と言うより、「源氏物語」という畢生の作品がいかにして編み出されたか、というところに焦点が当てられ、全巻の半分は源氏物語の帚木先生なりの解釈でした。式部の現実と唐突にクロスするので時々頭が混乱しました。四巻で宇治十帖に迷いなく突入した時にはどうしようかと思いました。
出てくる中宮付きの他の女房たちとの会話もほぼ源氏関係一色で、不自然です。中宮付き、あるいは皇太后付きの女房という重要職、上臈女房たちがそんなに暇とは思えません。もっと季節ごとの儀式や祝い、彰子中宮と道長の確執、皇子たちとの関わりなんかも書き込んで良かったのではないかと思います。
それに、百人一首にも収録されている式部の歌にも触れてほしかったし、娘と入れ替わりに生家に戻った彼女のことももっと書いて欲しかったです。

0
2025年03月12日

Posted by ブクログ

全五巻、読み終えたー!おつかれ!

が、素直な感想かも笑

ラストは宇治十帖。
紫式部物語と源氏物語が同時に味わえるのは美味しいと思うけど、あらためて源氏物語だけの世界も味わいたい。

0
2025年03月06日

Posted by ブクログ

紫式部と源氏物語の2本立てなのでとにかく長かった。二つの物語が重なり合うような展開が面白さと紛らわしさを生んだようだ。
やっと終わったと思ったら、源氏絵という章があり、総復習のようで感慨深かった。

0
2024年08月12日

「小説」ランキング