帚木蓬生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
実際に起こった「オウム心理教事件」を医学的な視点から書かれている。
下巻ではその事件の裁判に関する意見書を、主人公の九州大学医学部教授の沢井が求められ、対応していく経緯が描かれ、その裁判でも証人として呼ばれることになる。
世間を震撼させた事件だけに、当時の裁判への感心は相当なものだった。
ただ、本作にも書かれているが、13人の死刑囚を出し、既にその執行もされて、事件は全て終結したように思われているが、真相としてわからない部分は残されている。
それだけ、闇が深く、真相にたどり着けなかったことも多かったのかと思われる。
世の中には次々と事件が起き、都度 それらも風化してしまう。
この事件はそんなひ -
Posted by ブクログ
ギャンブル依存症の治療には自助グループのミーティングが有効。そのミーティングには討議が無ければ結論も無い。メンバーの話を聞き、自分もしゃべって散会するだけ。それを延々と重ねるうちに、当事者のメンタルヘルスが回復する。
不祥事の裏には害毒に相当する会議があり、そこでは言いたいことが発言できない。ほんとうの会議とは誰もが平等に発言できるものである。
答えが質問を殺し、正しい説明が凶器になる、そういう場面もある
オープン・ダイアローグ
ポリフォニー、多声性からなるミーティング、参加者全員が発言し、どの発言も平等に扱われる
ネガティヴ・ケイパビリティ
答えの出ない事態に耐える力 -
Posted by ブクログ
イギリスの詩人ジョン・キーツが、弟に当てた手紙の中で示した概念らしい(その手紙の文面自体は見当たらない)。「性急に証明や理由を求めずに、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいることができる能力」(p.3)
精神科医でもある著者のもとにやってくる患者への接し方や、“プラセボ効果”や、シェイクスピアや源氏物語や、現代の教育現場(不登校など)や世界政治(難民の受入れや、トランプ政権の不寛容さ)へと話を展開する。自ら決定し、解決し、正解を導き出す能力・姿勢を訓練・試験され続けるのが現代社会だけれども、逆に「問題を問題として認識しつつ、解決を急がない」という能力・姿勢が、新しい発見や、問題の解消に役立つことも