白井智之のレビュー一覧

  • そして誰も死ななかった

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    アガサ・クリスティー氏のミステリーの金字塔「そして誰もいなくなった」を捩った作品名。ネタバレになるので詳細は読んでのお楽しみだが、たしかに誰も死なない。
    作者の魅力は、ありえない前提のうえに緻密なロジックを組み立てるトリックと、数回の肩透かしによる真相への回り道にある。本作品でもそれが全開。少し悪乗りが過ぎるが、乗りに乗って楽しそうに執筆する姿が浮かぶ。
    死に方ありきでいかに残虐な殺害方法を思いつくかに重点が置かれており、動機は疎か(サイコパス的逆転の発想ではあるが)にされている。トリックには勢いで乗り切ろうとする無理やり感もあるので、好みは分かれそう。

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    2024年06月24日
  • 名探偵のはらわた(新潮文庫)

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    ミステリ好きが選ぶミステリランキングで1位だと思って買ってみたらあんまりだった
    もう一度調べてみると、それは名探偵のはらわたじゃなくて名探偵のいけにえだった

    上手くできているんだろうけど、登場人物が多かったり、話の展開がごちゃごちゃすぎて良く分からなかった
    解決編は確かに「おー」っとはなるけど、別に興奮するようなことは無い
    登場人物にもあまり肩入れ出来なかった

    設定は面白そうだけど、その設定の枠内のまま終わってしまった
    どんでん返し系の読みすぎかなあ?

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    2024年06月20日
  • ゆびさき怪談 一四〇字の怖い話

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    140文字で描く怪談。ほとんど歌詞のような意味不明な内容のものからオチまでちゃんと着いた物語になってるものまで作家それぞれ個性が出ていて面白かった。
    もちろん私の好みは短くとも物語になっているものだ。下手の横好きではあるが物を書いたこともあるので僅かな字数で書くことの難しさはわかる。でもこの短編集はおそらく一般ウケは狙ってないように思う。ああ、でもWebで人気の意味怖に近いものがあるかもしれない。短すぎるだけに文章の裏を読む想像力は必要だ。
    澤村伊智のは短いながらもやはりキレがあった。あとは一田和樹、岩城裕明の作品が個人的には好みだった。

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    2024年06月17日
  • お前の彼女は二階で茹で死に

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    グロくて鬼畜な特殊設定ミステリ

    以下、公式のあらすじ
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    天才女子高生(ミミズ人間)が謎を解き明かす!
    著者史上最強!
    衝撃のスラッシャー小説×本格ミステリ!!

    「読まないと損するレベルで優れている」
    乾くるみ(小説家)絶賛!!!

    こんな小説、はじめて!?
    特殊設定×多重解決ミステリ

    自殺した妹・リチウム(ミミズ人間)の仇を討つために、
    刑事になったヒコボシ。事件を追いながら、
    リチウムを自殺に追い込んだ連中の尻尾を?み、
    破滅させてやろうとたくらむ。
    事件の謎を解くのは、
    天才的な推理力を持つ女子高生探偵・マホマホ。
    しかし、彼女はヒコボシに監禁されていて……。
    文庫化に際し大幅改稿、著者渾身の本格ミステリ大作!
    解説/乾くるみ
    カバーイラスト/ふみふみこ

    目次
    ミミズ人間はタンクで共食い
    アブラ人間は樹海で生け捕り
    トカゲ人間は旅館で首無し
    水腫れの猿は皆殺し
    後始末
    解説 乾くるみ
    ---------------------

    特殊設定ミステリであり、多重推理でもあり、そしてやはりグロ小説でもある

    自殺した連続強姦殺人犯 ノエル
    ノエルの自殺に至るまでの即席と現在の殺人事件が入り乱れて描かれる
    ノエルが過去に起こした行動、誰をレイプしたかによって推理される犯人が変わる構造になっている
    乳児溺死事件、田舎の会食での毒殺、旅館での連続密室殺人、サーカス団皆殺し
    そして、自らの復讐のために意図的に事件を作り変える刑事のヒコボシ

    複雑な構成だなぁ……


    ミミズ人間やトカゲ人間が実在する世界
    悪趣味ではあるけど、これが直接のグロの要因ではない
    多分、汚物や吐瀉物が飛び散るのが平常運転なのに加え、探偵役は悪徳刑事のヒコボシに監禁虐待されているミミズ少女のマホマホというのが読んでいて気持ち悪い
    監禁されている背景や推理力に優れている理由もまったく説明されないし終わってみても、そこに納得感はない

    この倫理観の欠如した世界は平山夢明を彷彿させる

    表紙のイラストは可愛らしさを感じるけど、実際に読んでみると内容はグロいという詐欺小説ですね

    内容は色々と酷いので人にはオススメしにくいにもかかわらず、ミステリ要素に関しては、ずば抜けて高い評価をつけたい

    何ともバランスの悪い小説だなぁ

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    2024年06月03日
  • そして誰も死ななかった

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    ネタバレ

    「そして誰もいなくなった」のオマージュ的作品。
    土台に有名ミステリがあるからこそ、ありえないほど二転三転していく展開に惹きつけられる。
    最後の方の考察が交差し合う場面は、あいり達は喋っていて混乱しないのかと文を追っているだけでハラハラした。
    犯人の動機の薄さ、晴夏の行為の突飛さ等気になるところはあるけど、ぶっ飛んだ設定がミステリーパズルのみを楽しませてくれる。
    全ての登場人物の関係性に特に進展がなくドラマティックでないのもまた良い。

    あの寄生虫、もう色んな所に寄生してて日本終わってそうだけどどうなんだろう…

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    2024年05月27日
  • 名探偵のはらわた(新潮文庫)

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    ネタバレ

    【収録作品】記録/神咒寺事件/八重定事件/農薬コーラ事件/津ケ山事件/顚末

    日本犯罪史に残る最凶殺人鬼たちが、儀式でよみがえり、また殺戮を繰り返し始める。
    名探偵・浦野はよみがえった殺人鬼の一人に殺されるが、明治生まれの名探偵・古城が地獄からよみがえって浦野の体に入り、鬼の正体を暴いて、滅ぼす。
    浦野の助手だった「はらわた」こと原田亘と共に。

    大量殺戮だが、エログロ描写はほとんどなくて、フラットな語り口なので読みやすい。けれど、よく考えると、乗っ取られた人たちの人生とか、加害者(とされてしまう)遺族とか辛い。そっちがテーマではないのだけれども。

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    2024年05月26日
  • 謎の館へようこそ 黒 新本格30周年記念アンソロジー

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    アンソロジー。

    『思い出の館のショウシツ』はやみねかおる
    『麦の海に浮かぶ檻』恩田 陸
    『QED~ortus~―鬼神の社―』高田崇史
    『時の舘のエトワール』綾崎 隼
    『首無舘の殺人』白井智之
    『囚人館の惨劇』井上真偽

    麦の海シリーズの入っているというので読みました。
    当時の謎の一部がわかったので、満足です。
    QEDシリーズは、蘊蓄が楽しかった。
    囚人館は、やられましたぁ~(^◇^;)

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    2024年02月04日
  • 人間の顔は食べづらい

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     タイトルから思い切り惹かれました。「どういう事?」と心底思います。だからこそ購入しました。 カニバリズム? 少しSFというかIFな話でした。でも遠からず、この世界になるのでは!?と思ったりもします。 '235/4 '2311/20

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    2023年12月30日
  • ミステリー・オーバードーズ

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    ああ、エレファントヘッドでオェェってなってたのにまた何故この本を読み始めてしまったんだろう。
    気持ち悪いし、設定ぶっ飛んでるし、異次元やら異世界やら訳の分からないことになってるけれど一応ロジカルな推理はきちんとされている(と思う)。
    ただしところどころあまりにぶっ飛んでるので呆気に取られてしまった。(褒めてます)

    白井智之さんの作品は伏線が色々張り巡らされているので、あまり長期間ちまちま読むと伏線らしきものを忘れてしまいがちだったのだが、こちらは短編なのでその点すごく読みやすく感じた。
    カフェでスイーツ頂きながら読むみたいな事はお勧めできない作品。
    それにしても物凄い発想力なので、白井智之さん、何かキメて書いてるんじゃないかと思うくらい…

    ★…3.5

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    2023年12月05日
  • ミステリー・オーバードーズ

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    エログロは多分苦手ではないが短編だと、自分的にはちょっと重たかったかもしれない……が面白かったですよ

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    2023年11月24日
  • 名探偵のはらわた(新潮文庫)

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    多重推理を楽しめる作品 白井さん特有の多重推理+オカルトチックな話。
    そこまで生々しくは無い。
    オカルトの部分があまり楽しめなかった。

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    2025年12月04日
  • 人間の顔は食べづらい

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    1頁目から私の胃に降り注ぐ、鮮烈なまでに鮮血な描写。それは読み進めるたびに重力を増す。ただ、初期の日本ロック好きの私としては登場人物にニヤリ。

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    2023年11月19日
  • 東京結合人間

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    前作より暴力性が増しており、そこが自分にとってはあまり合いませんでした。
    ただ、設定の奇怪さは唯一無二だと思います。

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    2023年09月30日
  • 少女を殺す100の方法

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    ある女子中学校で、二年A組の生徒が全員殺された。教頭のクサカベは、警察に通報する前に自分たちで犯人を見つけ出そうとするが……。(「少女教室」)


    エログロミステリの鬼才、白井智之さんの初の短編集です。5つの短編を収録しており、それぞれ14歳の少女が20人ずつ殺されるという趣向となっています。
    短編集だからと言って容赦なし、いつも通り……もしかしたらそれ以上のグロテスクで不条理、インモラルな世界を全力でぶつけられます。

    なんかこう、グロ・ゴア・スプラッターがそんな大好きなわけではないんですが、白井さんの小説って世界設定が気になってついつい読んでしまいます。万人に勧められるものではないけれど。

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    2023年09月17日
  • 本格王2023

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    ネタバレ

    【収録作品】「ある部屋にて」 今村昌弘/「転んでもただでは起きないふわ玉豆苗スープ事件」 結城真一郎/「二〇XX年の手記」 潮谷験/「血腐れ」 矢樹純/「同好のSHE」 荒木あかね/「モーティリアンの手首」 白井智之/「ハリガネムシ」 道尾秀介

    「ある部屋にて」 倒叙形式に一ひねり。
    「転んでも……」 「ゴーストレストラン」を舞台にしたブラックな安楽椅子探偵もの。シリーズの1編。燃えさかるアパートに、「女」はなぜ勇んで飛び込んでいったのか。
    「二〇XX年……」 近未来の独裁国家のある特別な人間を集めた集落で起きた事件を描く。
    「血腐れ」 ホラーミステリ。
    「同好の……」 夜行バスで出会った二人の女性。
    「モーティリアンの手首」 異星生物の発掘現場で、生前に手首を切断された死体が発見される。3万年前、この死体に何があったのか。
    「ハリガネムシ」 〈きこえる〉シリーズ第2弾。最後にQRコードがついていて、作中で登場するのと同じ音声を聞くことができ、それにより謎が解ける。

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    2023年09月13日
  • 本格王2023

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    どれも面白かったけど
    結城真一郎さんの「転んでもただでは起きないふわ玉豆苗スープ事件」と道尾秀介さんの「ハリガネムシ」が好き!
    特に道尾さんの音声を聞くと「事実」が分かるっていう趣向がすごく面白かった!!

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    2023年07月11日
  • そして誰も死ななかった

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    特殊設定ミステリの旗手、白井智之氏らしい「そして誰もいなくなった」へのオマージュ的な作品。よくこんな設定で本格ミステリを仕上げられたものだ。ちょっとややこしすぎるのが物語への没入を妨げるのが難点か。

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    2023年06月25日
  • 斬新 THE どんでん返し

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    5話中3話のみ読破。
    歴史小説とグロいのは苦手なので
    パスしました。
    芦沢央さん釣りで読んだけど
    他の新しい作家さん開拓には
    ならなかった。

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    2023年06月18日
  • そして誰も死ななかった

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    二転どころか三転四転…していく推理に、一体どこまで転がるんだと、作者の手の平で転がされっぱなし。
    かといってそれが面白いかといえば…?

    そして誰もいなくなった系譜の一冊として、一度くらいは読んでおいても良いかもしれません。

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    2023年06月01日
  • 斬新 THE どんでん返し

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    阿津川辰海のおれ以外のやつがが良かったです。
    白井智之の人喰館の殺人は相当グロテスクな作品ですが先が気になりサクサク読み進められました。

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    2023年05月23日