ヘレンハルメ美穂のレビュー一覧
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先代の作者スティーグ・ラーソン没後、ダヴィド・ラーゲルクランツが引き継いでからの3作目
ミレニアムのその後が読めてうれしいのだが、今作はどうもしっくりと来ない作品であった
話の展開が緩慢であることに加えて、登場人物が多すぎる
これはまとまりのない印象につながり、一人一人の魅力が薄れてしまう
ミカエルしかり、リスベットしかり、
今作から読み始めた読者は遡ってミレニアムを読んだときに戸惑うのではないかと思う
クールに実行あるのみのリスベットに関してはかなり印象が違うのと、過去の事実をかなりなぞっていることで逆に今作の焦点がぼけている気がする -
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スティーグ・ラーソンがミレニアムの3部作を発表後、亡くなってしまったので後のミレニアムを引き継いだダヴィド・ラーゲルクランツの三作目
比べるのも何だが、スティーグ・ラーソンの描くミレニアムが息をつく暇もなく主人公たちをおいつめるのに対してダヴィド・ラーゲルクランツの展開は緩慢に感じる
主人公の一人、リスベット・サランデルの心情を多く描いているからかもしれない
そして今作のリスベットは決断しない、なかなか決断しない
物語は変死した浮浪者がミカエルの電話番号を持っていたことから始まる
浮浪者はなぜミカエルの連絡先を持っていたのか、そしてなぜ亡くなったのか、指などが損傷している浮浪者は何者なのか?
DNA鑑定の結果は?
彼はどんな人生を経てミカエルのもとに流れ着いたのか?
どうも話の展開が私には緩慢に感じられて私には今ひとつでした -
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ネタバレうわー、何故か感想を書き忘れていた。
細かいことはもう思い出せないけれど、セバスチャンが信じられないほどにピュアな心をまだ持っていたこと、けれどそれと同時にとんでもない邪な心も持っていることのアンバランスさが、さらに際立った物語だったと記憶しています。
傷つきうちひしがれるセバスチャンに思わず哀れを催してしまい、とんでもない酷い男だったことを忘れてしまいそうになる。
大抵の警察ものでは、シリーズがすすむほどにチームの絆が感動を呼ぶ展開に…ってのが多いけれど、このシリーズはフツーっぽかった人までどんどんヤバい人になっていっちゃうという…
このねじくれ加減が、たまらない。
シリーズ続巻はまだか!
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Posted by ブクログ
ネタバレエーベルト・グレーンス警部シリーズ第三作。
自分の中の何かが麻痺したのだろうか。
エーベルト警部が、これは大事件と騒ぐのが
全く響いてこない。
作者の「やり口」に慣れてきたということか。
自分が望んでいないにもかかわらず、
意外性の無い、悲劇的な結末へと向かって、
話が進んでしまうことに。
アメリカの州立刑務所内で死刑執行前に死亡したはずの囚人が、
スウェーデンで暴力行為で逮捕され、
政治的駆け引きの結果、アメリカに引き渡されて死刑に処された。
それだけ。
死刑になると判っていて卑劣な男に暴力をふるってしまった動機も、
その無実の罪を創り出した男の動機も理解できなかった。 -
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ネタバレエーベルト・グレーンス警部シリーズ第二作。
もはや苦行だ。
相変わらず苛烈な暴力の描写に、
正義の無力さ、人生の虚しさの熱帯雨林をかき分けて前進するような苦行。
その行程の果てにあるものは、
心洗われる大瀑布でもなければ、
失われた古代遺跡でもない。
前作で登場した囚人が刑務所から出所して話ははじまるが、
そこに外国から騙されて連れてこられた売春婦たちがからんでくる。
酷い暴力の被害者の彼女が、銃と爆弾を持って立てこもった目的はなにか。
グレーンス警部と囚人の因縁が明らかになり、
自分の恋人に重傷を負わせ人生を破壊したその犯罪者を、
傷害からくる事故死を殺人の罪で追い込むのはまだ良いとして、
亡くなった刑事仲間の犯罪を隠蔽するのは納得できない。
著者という現地の案内人に連れられ、
蚊やヒルに襲われ夜に怯えながら進んだ
密林の奥にあったのは、
馬をも飲み込む底無し沼だった。
人の心の闇という名の。
いや、ここが終着点ではないのかもしれない。
救いは次の作品にあるのかも。 -
Posted by ブクログ
作者がかわって2巻目、前巻はやや遠慮もあったそうですが、今回は現作者の特徴が色濃くなったようです
前作者はスピード感のある展開で、勢いで読ませる感じがありましたが、現作者は練り込まれた展開をじっくり読ませるタイプのように感じます
どちらが面白いかというと、好みもありむずかしいところです
同じ要素を使って書かれていて、表現は寄せてあっても違うものですね
上巻では複数の出来事が描かれ、何がどのように関連していくのか期待させられます
書体の違うパートが何を意味するのか予想しながら下巻へ
登場人物が多く、イニシャルなどもあってややてこずりました
現在の経済の話や、宗教問題、人が形作られる要因の話など、意欲的なテーマを複数盛り込んだ割に、どこか消化しきれていない印象を受けてしまいます
最後に次巻を予期させるところは、もうおなじみの感じです
次巻の方が面白そうな予感はしますが、どうなのかな? -
Posted by ブクログ
ネタバレ「悪童」の解説でみかけて。
ミステリーとは謎とその解だ。
謎は殺人だったり、盗みだったり、客の不審な態度だったり、
解は犯人だったり、動機だったり、過去だったりする。
主人公の恋愛に夢中になったり、
美味しそうな食事に心を奪われたりすることもあるが、
それだけではミステリーではない。
謎解きの過程を楽しみたいという希望はあるが、
残念ながらすっとばされることもある。
全ての謎に解が与えられる訳でもない。
しかし、謎と解がなければミステリーではない。
それゆえ、この作品はミステリーではない。
少女が残虐な殺され方をしていても、
被害者の家族が悲しんでいても、
刑事や検察官が犯人に同情しようがしまいが、
ミステリーではない。
どこにも謎がない。
謎がなければ解はない。
犯人は最初からわかっているし、
復讐も予想通りだし、
警察は何もしていない。
ああ、もしかしたら謎がなくても「どんでん返し」、
意外な展開、結末があれば良いのかも。
もちろん、それもない。
残虐な事件や登場人物の悲惨な過去を読まされただけ、
ミステリーではなく、
現代社会の矛盾を描く社会派小説といえば良いのか。
それともこれが北欧ミステリーなのか。