作品一覧

  • 考える機械たち:歴史、仕組み、倫理―そして、AIは意思をもつのか?
    完結
    4.7
    全1巻2,640円 (税込)
    松尾豊氏(東京大学大学院教授)推薦! ブラーゲ賞ノンフィクション部門受賞。 AI(人工知能)の歴史、現在、未来の展望をわかりやすく解説する、ノルウェー発のサイエンス・ノンフィクションが上陸。 本文は3部構成となっており、まずは人工知能の歴史。次いで人工知能の最先端の現状と、人間が問題解決や意思決定まで機械に任せるとどうなるのかの倫理的、進化論的考察。最後に、創造性、意識、人工知能の未来の問題を論じます。どれも具体的な逸話が豊富で、かつコミカルな口調とテンポのよい解説は秀逸で、人工知能に詳しくない読者でも気軽に読むことができます。 第1部の歴史では、18世紀の「チェスをするトルコ人の人形」から始まり、アラン・チューリング、DeepBlue……そして教師あり・なし学習、ニューラルネットワーク、ChatGPTなどなど。損失関数設計の問題に登場するのは、超インテリジェントなお掃除ロボット。家をきれいにすることに勤しむロボットは、ある日こう気づくかもしれない。汚れの元凶はあなたであり、最適解とはあなたを排除することだと……。 第2部の人工知能の現状での逸話は、オスロ中央駅近くのピザチェーンにあったデジタル看板の話。メニューに載っている食べ物の写真を次々に映し出すだけでなく、なんと隠しカメラでそれを見ている人の表情を観察していました。その一方で、テスラ車はカメラで周囲の状況を撮影しています。この2例から著者は、「データを集めること」と「データの使用目的」は分けて考えるべきだと語ります。さまざまな事例を引き出しつつ、人工知能の現状と問題点を説明します。 第3部は、AIの倫理をどう考えるか。その結論は、規制はすべきだが、その過程は簡単でも単純でもない。このまま機械に意思決定を任せてしまうと、人間の意思決定能力が低下するとの意見があるが、これは進化論上、普遍的なこと。データを集める目的は何か、同意をどのように得るのか? 大衆、AI技術者、政治家のあいだで人工知能に対する考えは異なります。EUで進んでいる人工知能に関する法の整備についても論じます。
  • ノーベル文学賞が消えた日
    4.0
    2018年、ノーベル文学賞発表中止。裏に隠された性的暴行、性差別、スウェーデン・アカデミーの権力闘争の一部始終をあぶり出す。
  • 海馬を求めて潜水を――作家と神経心理学者姉妹の記憶をめぐる冒険
    4.5
    1巻3,740円 (税込)
    探究心旺盛なノルウェー人姉妹がコンビを組んで、記憶の不思議をめぐる旅へ。海馬はいつ見つかった? 記憶と思い出す場所の関係は? 記憶力をよくする方法とは? なぜ人は忘れるの? 未来を想像するのにも記憶力は必要?――ときに記憶研究の歴史を紐解き、ときに記憶に問題を抱える人たち(テロの生存者、海馬を損傷した人など)を訪ね、ときに記憶のスペシャリストたち(研究者、タクシー運転手、チェスのグランドマスター、舞台女優、オペラ歌手、記憶力チャンピオン、未来予測家など)の門を叩く。生きることと記憶のよき関係を探る、人生の処方箋になること請け合いの一冊。ヒルデ:私はもっと忘れたいわ。つまり、人生における否定的な経験を。そんなの永遠に消えてくれたらいいのに。忘却は過少評価されている。イルヴァ:悲しい思い出だって真珠のネックレスの一粒なのだから、忘れることが必ずしもよいことだとは言えないわ。それでも私は、日常生活の忘却については異議を唱えたかったの。いつでもどんなことでも記憶しておこうという試みはやめるべきよね。
  • 熊と踊れ 上
    4.0
    1~2巻1,100円 (税込)
    【ハヤカワ・ミステリ文庫創刊40周年記念作品】凶暴な父によって崩壊した家庭で育ったレオ、フェリックス、ヴィンセントの三人兄弟。独立した彼らは、軍の倉庫からひそかに大量の銃器を入手する。その目的とは史上例のない銀行強盗計画を決行することだった――。連続する容赦無い襲撃。市警のブロンクス警部は、事件解決に執念を燃やすが……。はたして勝つのは兄弟か、警察か。スウェーデンを震撼させた実際の事件をモデルにした迫真の傑作。最高熱度の北欧ミステリ。
  • ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女【拡大お試し版】
    無料あり
    5.0
    1巻0円 (税込)
    本電子書籍は、ダヴィド・ラーゲルクランツ/ヘレンハルメ美穂・羽根由訳による『ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女』(上・下)の拡大お試し版です。

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  • ミレニアム 4 上 蜘蛛の巣を払う女
    3.9
    1~2巻902円 (税込)
    人工知能の研究で世界的な名声を博す科学者。彼が抱える重大な問題に巻き込まれたジャーナリストのミカエルは、異色の女性リスベットに連絡を取る。やがて二人は、巨大な悪の組織を相手に闘う! 世界20カ国でベストセラー第1位を記録! 今世紀最高のミステリ、待望の続篇。

ユーザーレビュー

  • 考える機械たち:歴史、仕組み、倫理―そして、AIは意思をもつのか?

    Posted by ブクログ

    平易な文章でAIの歴史や仕組み、さらには倫理など幅広く書かれていて大変参考になりました。トルコ人のチェスやイライザ効果について笑って読めるのも今の時代だからですね。最後にロジャー・ペンロースの「意識なんてものにはかかわらないようにするね。時間を無駄にするだけだから」と言う言葉が引用されていました。意識を考えていくと科学者と言うより哲学者になっちゃう

    0
    2025年08月27日
  • 考える機械たち:歴史、仕組み、倫理―そして、AIは意思をもつのか?

    Posted by ブクログ

    人工知能から人工意識としてのチューリングテストへ。こんなタイトルだけれども、意識は奥が深すぎて踏み込むべきではないというのも面白い。
    まぁ定義が難しいからなー。

    アルファgoやニューラルネットワークの仕組み、画像生成まで優しい語調でユーモラスに教えてくれるのは初学者にとってありがたいと思う。

    0
    2025年08月14日
  • 海馬を求めて潜水を――作家と神経心理学者姉妹の記憶をめぐる冒険

    Posted by ブクログ

    海馬(≒記憶)を主題とする本書は、専門的で難解な内容を扱いながらも、意外なほど平易で、むしろ物語を辿るかのような読書体験をもたらす。
    「大切なことを覚えておくために、不要と判断したものは忘れていく」や「幸せな記憶は、誰もが持つ抗うつ剤ではないか」といった印象的な一節が随所に散見され、記憶に関する本質的な洞察を静かに提示している。
    本書を通じて、記憶や物忘れという現象を、従来とは異なる視座から捉え直す契機を得ることができた。

    0
    2025年08月13日
  • 熊と踊れ 下

    Posted by ブクログ

    最後の方は夢中になって読みました。軍人ギャングも刑事さんも両方が身近に感じられて応援(?)したくなりました。スウェーデンの家族の絆がとても強いってわかりました。あとがきも読むと小説の裏側がわかって良かったです。

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    2024年10月06日
  • 熊と踊れ 下

    Posted by ブクログ

    軽い気持ちで、エンタメ感覚で(不謹慎だけど)手に取った犯罪小説だったのに、この読後感は予想外…。
    作中繰り返される「いまが、昔になれば。昔が、いまになれば。」が哀しく、切ない。

    続編読むの怖いなぁ。読むけども〜。

    0
    2024年05月24日

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