ヘレンハルメ美穂のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シリーズ二作目
前作で主人公の「秘密」が明かされた為、他のメンバーにバレないように行動が制限される。過去の事件の凶悪犯との知能戦にも苦戦、ほぼ活躍が無いまま時間が過ぎて行く。
事件の進展よりも人間関係のドラマを重視してる。監獄の中にいる凶悪犯とそれを支持する模倣犯のように、人と人が出会うこと変化していく様子が捜査班側の当時人物それぞれで描かれていて面白い。
「この人、この話だけで登場しなくなるのかな」と思うようなひとがキーマンになってきたり、あっさり消えたり展開が読めない部分は良い。でも、セバスチャンの活躍どころが上下巻なら一回ずつくらいは欲しいかな…女と寝てるか焦ってるだけやん…とか言い -
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Posted by ブクログ
女児暴行・殺害の罪で服役中の囚人が護送中に逃走
事件はそこから始まる
自己満足のために卑劣きわまりない犯行をおこす性犯罪者の視点
子どもの頃に性的虐待を受け、その記憶を呼び覚ますあらゆるものを氷釘で刺そうとする囚人の視点
最愛の娘を殺され、それでもなんとかして生きていかなければならない親の視点
犯人を捕まえるために総力を挙げて行方を追う警察の視点
物語は大きくこの4つの視点で進んでいく
そして、それぞれが駆り立てられるようにして起こした行動が思わぬ結果を招き、悪夢のような憎しみの連鎖が展開されていく
もちろん本作はフィクションだが、フィクションでも現実社会でも幼い子どもの死は本当 -
Posted by ブクログ
余りの構成の巧みさに引きずり込まれてしまう面白さ。
3部作という事で重厚なスペクタクル的展開になって行くと思うものの、群像劇という感覚。
圧倒されんばかりの登場人物、多種多様、身分の上下があるし、種々の職業、生い立ちと家庭環境、犯罪歴すらも彩を添える。
時間の流れが複雑で、秋~夏~春・・そして2番目に来るはずの冬。
北欧サスペンスは手足が切り取られたり、眼球がえぐり取ってあったりが多い、今回もそう。
慣れたわけではないが、残虐さを感じんくなってしまうのは一種のマネキン人形的に被害者を見てしまわされるせいもある・・2部ではその切断シーンの描写が映画っぽく語られて行くし。次が気になるなるの連続で -
Posted by ブクログ
北欧を席巻した歴史ミステリー3部作とあっては、読まないわけにはいけません。4部構成。1部から3部までそれぞれ主人公が変わり、また各部の繋がりがまったくわからず、これは短編集かと思わされてしまいます。それもそのはず。目次をよく見ると秋から始まり、夏、春と遡っています。そして最後に、最初の秋の次の冬が来るという構成。1部では、手足が切り取られた死体が発見。2部では犯人が手足を切り取る様子が。3部は無実の罪を着せられた少女の刑務所からの脱出劇。残酷な場面もありますが、各部ともスリリングで、すっごく面白かった。最後のいわゆる解決編の第4部も、最後の最後まで楽しめる内容でした!
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Posted by ブクログ
とりあえず、感想を一言で言うなら
「早く1795翻訳出版してください」
三部作ラストが読みたくてたまらないからである。
今作において、隻腕の引っ立て屋カルデルと、不屈の女性アンナが健在なのは嬉しい。
アンナには、また、驚くべき事態が次々降り掛かってくるのだが、その全てを乗り越えていく姿は、これだけでも1つの作品にしちゃっていいんではないかと思うほどだ。
せーシルが前作で病死してしまい、どうなるのかと思っていた。
実は生きてましたーというのが望ましいと思っていたのだが、やはり亡くなっていたらしく、弟のエーミルが登場し新たな相棒となる。
しかし、この弟は、兄とは違う病を抱えている。
彼らが調査する -
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Posted by ブクログ
ネタバレ著者が亡くなってしまったことにより、未完で終わるのではとおもっていた、ミレニアムシリーズ。新しい著者によっていつの間に3冊書かれ、1から始まる復讐劇も無事完結した。
個人的には、原作者のラーソンより、ラーゲルクランツの方が、話が読みやすく好き。ラーソンの北欧の闇を描いた濃い内容に対し、ラーゲルクランツのほうが世界的な関心事になっていて理解しやすい内容だったからだと思われる。
さて、今作のテーマは、冷戦後の二重スパイ勧誘の話。過去のエベレスト事故の裏には二重スパイ勧誘の失敗があったって話で、リスベットの復讐劇失敗から始まり、ミカエルに頼ろうとした浮浪者の死と言った繋がらない。だか、これら内容が繋 -
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