ヘレンハルメ美穂のレビュー一覧
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ネタバレ3部作があまりにも良かったのに、作者ラーソン氏が急逝したため、もう読めないかと思っていたミレニアムシリーズ。別の作家が続編を書いたということで、楽しみに読んでみた。
結果、十分に面白いし、ミレニアムシリーズの魅力もしっかり引き継いでいると思えた、これなら、さらに続編があっても継続して追いかけようという気持になった。決着のついてないメインキャラもおるわけだし、先が楽しみである。
ただ、ラーソンが書こうとしていた続編とは違うだろうな、という印象は今否めない。
実際ラーソン原理主義者(笑)の本作批判は結構厳しいようだし。
ただ、原理主義者ってのはそういうもんで、ガンダムにせよ、ゴジラにせよ、スター -
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ミレニアム4が新聞広告に出ているのを見つけた時の驚き。
なんで?遺稿が出た?続編?誰が書いた?
え〜っ。
次の瞬間には読まなくては!と思いました。
スティーグラーソンが亡くなってからもう10年経つのですね。
で、感想ですが。期待を裏切らぬ出来だったと思います。皆様色々不平不満を書いていますが、それは欲張りと言うものです。
ラーソン本人が書いたと言っても、さして違和感も無い。10年振りに書いたら筆も多少はブレますよ。リスベットが以前より更にパワーアップしてます。殆ど超人です。男を一発でノックアウトするし、ガンさばきも見事です。この10年間鍛錬していたのでしょう。一方ミカエルは女たらしの面が随分弱 -
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下巻、読みおわった!
人物描写やカラクリが
なんと映像化しやすい小説なのだ!と思ったら
二人の作者はスウェーデンを代表する脚本家
なのであった。やっぱり。
同僚同士。
上司と部下。
夫と妻。
男と女。
友人同士。
教師と生徒。
そして、親と子。。。
あっ!と驚く結末も用意されており
上質の人間ドラマにできあがっている。
上巻で人物が人間臭く描かれていて良いと書いたが
下巻ではその魅力が一層際立っている。
主人公のセバスチャンの心の変遷と
事件解決へのラストスパートが
うまい具合に並走している。
実はセバスチャンはこの事件の捜査に
別の目的で参加していた。
それはある女性を探し当てるこ -
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快調のシリーズ2作目、後半。
連続殺人犯ヒンデの模倣と思われる事件が起きる。
セバスチャンがかって心理捜査官として犯人を割り出したのがヒンデだった。
被害者の共通点を探していたセバスチャンは、とんでもないことに気づく‥
この事件はセバスチャンの関係者を狙っていたのだ!
もともと女性関係が多いというか、独り寝が苦手で次々女性を口説いては別れてきたセバスチャンだが、行きずりのつもりだった相手エリノールが何も求めない性格で、ふと安らぎを覚えます。
仕事と人生を立て直そうと、彼なりに真剣に考え始めていました。
ところが、自分のしでかした旧悪がしっぺ返しをするように、彼の前途に立ちふさがることに。
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「犯罪心理捜査官セバスチャン」のシリーズ2作目。
人間味溢れる警察小説です☆
1作目の終わりで、セバスチャンは人生が変わる事実に直面。
その後どうなったかというと‥珍妙なことに。
変人まっしぐらだけど、かえって1作目よりもセバスチャンの人間性がまとまって感じられます。
女性が殺される事件が起き、その手口はかってセバスチャンが犯人を挙げた連続殺人犯ヒンデのやり口にあまりにもそっくりだった。
ただし、ヒンデは獄中にある‥模倣犯か?
この事件には自分が不可欠と、殺人捜査特別班のリーダー、トルケルに掛け合い、チームに入るセバスチャン。
ヒンデが収容されている刑務所の所長は、なんと1作目に出てきた -
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面白く読み終われました☆
地方の町で少年の遺体が発見され、たまたま故郷に帰っていたセバスチャン・ベリマンが10年ぶりに捜査に加わる。
心理学者のセバスチャンは、かって国家刑事警察のプロファイラーだったのだ。
女と見れば口説きにかかるセックス依存症で、事件関係者にも手を出してしまうという困った奴。
見た目は意外に普通らしいけど、それが案外抵抗感をなくすのか‥? 上巻の表紙イラスト、内面をイラストにすればこっちだと思うよ。
心理学の知識と経験を生かして、口説きながら反応を見てやり方を変えていくという。とんでもない男だけど、どうやるのか知りたい人もいるかも?(笑)
少年ローゲルの発見に遅れをとっ -
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Posted by ブクログ
1作目よりも面白い。はるかに面白いと言っても良い。1作目の最後の一撃で明らかにした事実をこの2作目では発展させ、メインの事件(主人公セバスチャン・ベリマンが過去に逮捕したサイコキラーが登場する)に密接に関わらせて物語が進む。さらにセバスチャンと殺人捜査特別班の面々の人間関係とそのドラマが加わって、上巻はクスクス笑いながら読み、下巻は一気読みせざるを得ないサスペンスが盛り上がる。
作者のミカエル・ヨートとハンス・ローセンフェルトは脚本家出身。今回も最後をさらに続きが気になるエピソードで締めくくっているのはテレビの連続ドラマを思わせる。テレビドラマ的というと、悪口にしかならないのが普通だけれ -
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最後の一撃にやられた。これは予想していなかった。
心臓をえぐり取られた被害者という設定はサイコスリラーの様相だが、実際には警察小説。スウェーデンの殺人捜査特別班の面々が地方で起きた殺人事件を捜査する。主人公のセバスチャン・ベリマンは自信過剰でセックス依存症の迷惑男。捜査に関わったのも個人的な目的がある。ユーモラスな半面、スマトラ島沖地震による津波で妻子をなくした過去にとらわれている。他のメンバーも個性豊かに描き分けられ、入り組んだ人間関係も読みどころだ。
事件が終わった後に描かれる最後の一撃が効果的なのは終盤に立ち上がってくる家族のテーマと密接に絡んでいるから。これはうまい。訳者あとがき -
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北欧ミステリーが注目。デンマークの『特捜部Q』シリーズも凄いが、スウェーデンも『刑事マルティン・ベック』シリーズ以来くらい『ミレニアム』(未読)は大ヒットするし、ぼくの好きなところではカーリン・アルヴテーゲンの女性作家も外れがない。最近北欧ミステリが盛んに邦訳され人気を得ているのは日本のことであるが、ヨーロッパでは北欧、特にスウェーデンのミステリはそもそも人気があり、よく読まれているという。
社会批判や体制批判はミステリという形でなされるものが大変多く、日本のように純文学から隔てられ区分されず、純文学としてミステリはワンランク高い社会的文化的ポジションを確立しているのだと言う。貧富の差、 -
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