ヘレンハルメ美穂のレビュー一覧

  • 熊と踊れ 上

    Posted by ブクログ

    【ハヤカワ・ミステリ文庫創刊40周年記念作品】凶暴な父によって崩壊した家庭で育ったレオ、フェリックス、ヴィンセントの三人兄弟。独立した彼らは、軍の倉庫からひそかに大量の銃器を入手する。その目的とは史上例のない銀行強盗計画を決行することだった――。連続する容赦無い襲撃。市警のブロンクス警部は、事件解決に執念を燃やすが……。はたして勝つのは兄弟か、警察か。スウェーデンを震撼させた実際の事件をモデルにした迫真の傑作。最高熱度の北欧ミステリ。

    0
    2022年11月24日
  • ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 下

    Posted by ブクログ

    シリーズ第5作目で今回もおもしろかったけど、どうしても前半3部作に比べると緻密さというかしつこさみたいな部分が減って、あっさりした感を感じました。

    0
    2022年10月22日
  • ミレニアム 4 下 蜘蛛の巣を払う女

    Posted by ブクログ

    シリーズ4作目は作者が変わってしまっていて、どうしてもこれまでと比較してしまうわけですが、物語の細部へのこだわりみたいなものが少し減っている気がしつつも、十分に読み応えがあっておもしろかったです。

    0
    2022年10月08日
  • ミレニアム6 死すべき女 下

    ストーリーは楽しめましたが、場面場面の切り替わりが冗長で、特に後半は画一的に感じました。
    カミラの人物像が希薄で、工夫は凝らしていたのかもしれませんが、表面的な描写で終わってしまったかように感じます。残念。

    リスベットも同様で、作者はシリーズ6に入り、もうリスベットを描く際、青息吐息だったのではないでしょうか。
    一見、動いているように見えて、行動がワンパターン。徐々にドキドキ感がパワーダウンしてしまいました。

    ラストも何か、当たり前すぎるラストで終わってしまった気がします。

    #泣ける #ドキドキハラハラ #切ない

    0
    2022年09月30日
  • 犯罪心理捜査官セバスチャン 上

    Posted by ブクログ

    200ページくらいまで主人公が女性と寝て、明け方ひっそりと立ち去ってただけなので、ちょっと大丈夫かな?主人公最低だな(褒め言葉)でなんとか読んでた。
    プロ意識高めのチームに合流してからは見せ場もあり、改めて「コイツ最低だな(褒め言葉)」で下巻へ

    0
    2022年09月23日
  • 1794

    Posted by ブクログ

    とりあえず、感想を一言で言うなら
    「早く1795翻訳出版してください」
    三部作ラストが読みたくてたまらないからである。
    今作において、隻腕の引っ立て屋カルデルと、不屈の女性アンナが健在なのは嬉しい。
    アンナには、また、驚くべき事態が次々降り掛かってくるのだが、その全てを乗り越えていく姿は、これだけでも1つの作品にしちゃっていいんではないかと思うほどだ。
    せーシルが前作で病死してしまい、どうなるのかと思っていた。
    実は生きてましたーというのが望ましいと思っていたのだが、やはり亡くなっていたらしく、弟のエーミルが登場し新たな相棒となる。
    しかし、この弟は、兄とは違う病を抱えている。
    彼らが調査することになる事件は、読者には知らされているも同然なので、これ以上、どうなるのかと、この長い物語を一気に読んでしまった。
    凄惨で美しい当時のスウェーデンの街や森、奴隷貿易の島などの描写は素晴らしく、目に映るような恐怖を感じる。
    とにかく、早く続きを。

    0
    2022年09月12日
  • 世界の天変地異 本当にあった気象現象

    Posted by ブクログ

    連日の異常な暑さ、ゲリラ豪雨。
    この書名、表紙が目に入りふと手を伸ばしてしまいました。

    めったにお目にかかれない衝撃の写真を、いつかは我が身、の思いで眺めました。
    竜巻は恐い。
    オーロラはみたい。

    自然には抗えないけど、これだけ災害が続くと、科学の力に期待せざるを得ません。
    でも
    「人類も自然というシステムの一部でしかない、そのシステムは人類よりも大きく、人類にはコントロールできないものだ。」 そうです。

    環境を守る、なんてこと自体おこがましいのかも。。。

    で、自分はなにをする? なにができる?

    0
    2022年08月04日
  • ミレニアム6 死すべき女 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    著者が亡くなってしまったことにより、未完で終わるのではとおもっていた、ミレニアムシリーズ。新しい著者によっていつの間に3冊書かれ、1から始まる復讐劇も無事完結した。
    個人的には、原作者のラーソンより、ラーゲルクランツの方が、話が読みやすく好き。ラーソンの北欧の闇を描いた濃い内容に対し、ラーゲルクランツのほうが世界的な関心事になっていて理解しやすい内容だったからだと思われる。
    さて、今作のテーマは、冷戦後の二重スパイ勧誘の話。過去のエベレスト事故の裏には二重スパイ勧誘の失敗があったって話で、リスベットの復讐劇失敗から始まり、ミカエルに頼ろうとした浮浪者の死と言った繋がらない。だか、これら内容が繋がると一気読み。
    シェルパの遺伝上の話なんて知らなかったので、興味深く読めた。

    0
    2022年05月01日
  • ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 上

    Posted by ブクログ

    過去4作と異なり、序盤から大仰さがなく、すんなり入れる。4作目から引き継いだ筆者が「より自分の特徴を出せた」せいだろうか。

    0
    2022年04月19日
  • 犯罪心理捜査官セバスチャン 下

    Posted by ブクログ

    殺された少年は以前に通っていた学校でいじめられ、転校していた。母親、友人、担任と証言を得るうちに変化していく少年の印象。一方、トラブルメーカーのセバスチャンが加わったことで、殺人捜査特別班には波紋が広がっていた。被害者も証人も捜査陣もみな秘密をかかえるなか、セバスチャン自身もある事情を隠して捜査に加わっていた。

    もっと早く読めばよかった。この後三作が翻訳されているようだ。

    0
    2022年04月18日
  • 犯罪心理捜査官セバスチャン 上

    Posted by ブクログ

    心臓をえぐり取られた少年の死体。センセーショナルな事件に、国家刑事警察の殺人捜査特別班へ救援要請が出された。四人の腕利き刑事+かつてのトッププロファイラー、セバスチャン。だがこの男、自信過剰で協調性ゼロ、アドレナリンとセックス中毒、捜査中でも関係者を口説いてしまう、はた迷惑な奴だった。

    今まで読んでいなかったシリーズを読んでみることにした。登場人物一人ひとりの描写が丁寧なのに、読みやすい。下巻に続く。

    0
    2022年04月17日
  • ミレニアム6 死すべき女 下

    Posted by ブクログ

    ミレニアムシリーズの完結編。最終作だが重くなることなく、良質なエンターテイメント作品としてすっと読める。終盤のテンポが速く、呆気ない感じもあるが、きれいな終わり方でそれはそれで良い気がする。名残惜しさを感じつつ思う、個性溢れる登場人物たちにまた会える日は来るのだろうか。

    0
    2022年02月15日
  • 熊と踊れ 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最初から、最後は破滅で終わるのだろうと思っていた。
    だってこれ、実話をもとにしているのだもの。
    怪盗ルパンや二十面相とは違う。
    犯罪者をヒーローにするわけにはいかない。

    だけど、彼らは本当に成功し続けた強盗だったのか?
    確かに警察に尻尾は掴ませなかったが、いつも目標を下回る金額しか奪うことができなかった。
    そのことについてレオは一度でも考えたことがあるのだろうか。

    そしてレオは、家族は一致団結するのが当然と考えていたけれど、レオと弟たちは団結していたが、最初から一致なんてしていなかった。
    レオにはそれが見えていなかった。
    フェリックスが言ったとおり、彼らを統率するのが父親から長兄に代わっただけだったのだ。
    どちらもフェリックスやヴィンセントの気持を考えるなんてことはなかった。
    ただ黙って俺について来ればいい。

    フェリックス21歳、ヴィンセント17歳。
    ようやく自分たちの気持をレオに伝えて、彼らは袂を分かつ。
    だけどレオはもう後戻りできなかった。
    強盗することで得られる成功体験の依存症になってしまったと言ってもいい。
    どう考えてもレベルの下がったチームで大仕事をやろうとしていたのだから、全く正気ではありえない。

    レオは暴力を振るわないことを自分に課し、仲間に課し、それが守られることで自分を正当化していたけれど、銃を突き付けられた人は、命の恐怖にさらされた人は、決して消えない傷を心のうちに負ってしまったことにレオは気づくことができなかった。
    なぜならレオにもその傷があり、その傷を見ないことでレオはかろうじて自分を支えてきたのだから。

    父のイヴァンが自分の気持ちのままに暴力を振るって家族を従えてきたことが、結局家族の心を壊してきたのだ。
    イヴァンがレオに「家族を頼んだ」ことが、レオの人生を狂わせてしまった。
    たった10歳の子どもがどうやって家族を守ることができるのか。
    父のとおりにふるまうしかないではないか。反面教師だとしても。

    作者の一人、ステファン・トゥンベリは強盗に参加しなかった彼らの実の兄弟だという。
    本当は4人兄弟だったのだそうだ。
    レオはこの本を読んで自分や周りの人たちをどんな狂気にさらしていたか、これで理解できた」と語った。
    自分を客観的に見ることができるようになったのなら幸いだと思う。

    0
    2022年02月12日
  • ミレニアム 4 上 蜘蛛の巣を払う女

    Posted by ブクログ

     ミレニアムシリーズ三部作の作者がなくなってしまって、まったく別の作者が後を引き継いで続きを執筆したとのこと。雰囲気も何もかも、前三部作と変わりはなくて違和感は全くない。アクションシーンはあまりはないものの、映画を観ているような感じで楽しめる。

    0
    2022年02月09日
  • 熊と踊れ 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    実際の事件をモデルにした、父親の暴力で育てられた兄弟が起こした、などの事前情報をついうっかり読んでしまって、読み始めるのがちょっと億劫だったけど、ページを開いたら一気呵成に読み終えてしまった。

    確かに父親の暴力シーンは読んでいて辛かった。
    まだたったの10歳のレオ、7歳のフェリックス、3歳のヴィンセント。
    父の暴力は子どもたちに向かうわけではない。
    けれど、少なくともレオとフェリックスは、父の暴力の気配を怖れながら育ったように見える。

    特にレオは、暴力を抑えられない父を、暴力に支配された男とみる。
    だから自分は決して暴力に支配されることがないよう、自分を律して生きてきた。

    で、何でそれが銀行強盗になるのかわからないよ。
    結局自分を律することのできる自分ってのに酔ってるの?
    警察に銃を向けられた時のために備えはするが、自らは暴力を振るわない銀行強盗。
    権力にたてつき、強かに裏をかいて、勝利を得る。
    レオの心理としてはそういうことなのだろうか。

    しかし、頑固なフェリックス、臆病なヴィンセント、そして短絡的で自制心のない幼馴染みのヤスペル。
    彼らをうまくまとめて、何があっても決して彼らを危険な目から守ってやる男として、レオは存在する。

    だけどレオのしていることは、肉体的な暴力ではないけれども、精神的な暴力ではないのか?
    弟たちは、特にヴィンセントは積極的に銀行強盗をしたいなんて思っていない。
    そして、現在17歳のヴィンセントは、普通に生活していさえすれば、それほど兄の庇護を必要としないはずだ。
    「守ってやる」そう思った時点で、レオは兄弟たちを精神的に縛ってしまったのではないか。

    そして彼らを追うストックホルム市警のヨン。
    彼もまた暴力に支配された家庭で育って来たらしい。
    だから彼はレオたちのしていることは単なる『強盗』ではなく『安全の強奪』だ、と思っている。
    過剰な暴力にさらされた人は、身体の瑕が癒えても心の傷が癒えないことが多いからだ。

    レオたちの中で一番やらかしそうな人が、計画に反することをやらかして、単純な銀行強盗が大事になってしまったところで次巻に続く。

    0
    2022年01月30日
  • 地下道の少女

    Posted by ブクログ

    今回も社会問題を含んだ話。
    グレーンス警部辛いなー。けど情緒不安定過ぎて仲間も辛いよなー。
    最近読んだミステリも移民を大量にトラックで運ぶ話があったけど、ヨーロッパではよくある社会問題なのか。

    0
    2021年11月26日
  • 世界の天変地異 本当にあった気象現象

    Posted by ブクログ

    大気の大循環、風、雷等が発生するメカニズムから入り、どんな異常とも思われる気象や現象があったかを、写真ももって解説。さすがナショジオ。
    しかし単なる解説ではなく、このような異常気象は、温室効果ガスの影響で、1990年のIPCCで、排出削減していこうと決めていたにも関わらず、排出量は60%も増えている現実がある。もう既に遅いタイミングにきているようだが、未来のために自然や他の生態系を守らなければならないと警鐘を鳴らす。
    誰もが当事者だと認識する必要があると感じた。

    0
    2021年10月12日
  • 犯罪心理捜査官セバスチャン 下

    Posted by ブクログ

    なんかセバスチャンだけなく、みんながSEXに囚われてるような。まあそれにしてもええかげんな男やなー。
    最後はシリーズとして続きが読みたくなる終わり方。
    このシリーズ追いかけようと思うが新品が入手できないよー。

    0
    2021年10月08日
  • 熊と踊れ 上

    Posted by ブクログ

    <上下二巻、併せての評です>

    過去と現在の出来事が、交互に語られる。親子の物語であり、家族の物語であり、類い稀な犯罪小説でもある。人はなぜ理に合わない犯罪に走るのか。やむにやまれぬ強迫観念に突き動かされた行為の裏に隠された過去が、記憶の鍵をこじ開け、じわりじわりと顔をのぞかせる。子ども時代からこだわり続ける抜け落ちた記憶。本当は誰がしたのか。物語が進むにつれ、次第に明らかになる真実。

    冒頭、四年ぶりに家族のもとに父が帰ってくる。ドアが開くなり、父は母親の顔を殴り、腹を蹴り、髪をつかんで引きずり倒し、なおも蹴り続ける。二人の間に体を入れ、止めようとする長男。その長男に「あとは頼んだぞ、レオナルド(略)わかるな? おれはもう、ここにはいられない。これからはおまえが束(たば)ね役だ」と言って立ち去る父。のっけから凄まじい暴力シーンではじまる、波乱の幕開けだ。

    第一部。成人したレオは弟のフェリックス、ヴィンセント、それに幼なじみで軍隊仲間のヤスペルと組んで、軍の武器庫に収蔵された銃器を強奪しようとしている。大胆かつ細心な計画はレオが立てた。レオが営む工務店を隠れ蓑に、四人で盗んだ銃器を使って現金輸送車を襲う計画だ。後に「軍人ギャング」と呼ばれることになる強盗グループの初仕事である。この作品は、そのグループの胸のすくような仕事ぶりを描くと同時に、追う側と追われる側、双方が抱える過去との確執を描く。

    こうした大掛かりで計画的な犯罪が起きた場合、警察はまず過去の事件を洗い、よく似た犯罪を起こした者を探す。しかし、今回はそれが全く役に立たない。なにしろ、犯人たちはまだ二十代で、前科などないからだ。顔には覆面、指紋は残さない。犯罪に使用した着衣その他は焼却し、銃器は分解してコンクリート詰めにし、水中に沈めるという徹底ぶり。練りに練った計画、それを完璧に行うための訓練、盗んだ大量の武器弾薬の隠し場所、それらを手配し、仲間を率いて実行に移してゆくレオの采配が光る。

    しかし、そのレオもはじめから優れたリーダーだったわけではない。子どもの頃、年上の悪ガキに目をつけられ、痛い目に合わされた。それを父親に見つかり、やられたらやり返せ、と毎日喧嘩の練習をさせられた過去を持つ。父のイヴァンは半分セルビア人で、半分はクロアチア人。国が自分たちを守ってなどくれはしないことを骨身にしみて知っている。家族(クラン)の結束が何よりも大事だ、と信じ切っている。

    練習の甲斐あって、レオは自分より大きくて力もある相手の顔面を殴りつけ、鼻骨を折る。まず、鼻をねらえ、というのが父の教えだった。相手が自分より強くても、鼻を殴られれば一瞬怯む。涙で目が見えにくくなり、動きが止まる。次は顎に一発。そうして相手の周りを動き続け、隙を見ては殴る。それを続けていれば相手の闘争心は鈍り、勝機をつかめる。題名(原題は『熊のダンス』)はその戦法を指している。

    自分のあとを継ぐ長男には、家族を守る力がいる。自分の始末は自分でつけるしかない。そう考える父に対し、スウェーデン人の母は話し合いで解決するべきだという。妻は夫の過剰な暴力に耐えられず、家を出る。イヴァンは実家に帰った妻を無理矢理連れ帰ろうとし、家に火をつけ、駆けつけた警察に逮捕される。レオと違って年端のいかない弟たちは母に乱暴した父を許すことができない。冒頭の一幕は、四年の刑を終えて戻ってきた父と母の再会の場面だったのだ。

    犯人を追う立場である刑事のヨンにも過剰な暴力の覚えがある。兄のサムは、母に暴力を振るう父をナイフで刺し殺し、今も獄中にいる。人はなぜ過剰な暴力を振るわずにいられないのか。ヨンは夜毎、警察に泊まり込んでは過去の暴力事件のファイルを読むのが日課になっている。そんなある夜、現金輸送車襲撃の一報が舞い込む。事件の担当を命じられたヨンは早速現場に向かう。

    犯行は計画的で緻密、人目につかない場所を逃走経路に選んでいるところから、ヨンは犯人には土地勘があると見る。その後もグループの犯行は続き、次第にエスカレートする。そしてついにはストックホルム駅構内のロッカーが爆破される。もともとは陽動作戦で、警官たちを爆破予告した場所に引きつけておき、その隙に離れた場所の銀行を襲う計画だった。爆発は想定外。レオが作った爆弾をロッカーに仕掛けたのはヤスペルだ。まだ十七歳のヴィンセントは、この事態に動揺する。フェリックスはヤスペルに詰め寄るが、レオはヤスペルをかばう。兄弟間にひびが入り始める。

    弟二人がグループから離脱を考えはじめるのをよそに、レオは新たな犯行計画を披露する。それを最後に、強盗を引退するという言葉を信じ、渋々参加した弟二人だが、思っていたような戦果が得られず、レオは更なる襲撃を口にする。そんな兄に対して、フェリックスは自分の思いをぶつける。兄貴のやってることは、異論を力で封じ込め、相手を自分の思い通りに動かそうとする、かつての父親と同じだと。

    人はなぜ暴力に訴えるのか。そこには理由があるはず。実際に起きた事件をその内部からながめることで、ことの本質に迫ろうとする、フィクションではあるが、限りなく事実に近い位置に身を置いて描かれた小説である。なんと、作者の一人は実行犯の兄弟の一人で、強盗には加わらなかったため作中には登場しないが、計画は知っていたという。それだけにあれだけ強かった兄弟の絆が、一度ひびが入ってから見る見る脆くなってゆく様が手に取るように分かる。そして、悲劇が待っていた。犯人の側にこんなに身につまされる小説を読んだことがない。上下二分冊。どちらもかなりの厚さだが、読ませる。

    0
    2021年09月12日
  • ミレニアム6 死すべき女 下

    Posted by ブクログ

    あのミレニアムではないけれども面白かったと思う。
    なによりまた読めるという楽しみを与えてくれた作者に感謝。

    0
    2021年08月19日