ヘレンハルメ美穂のレビュー一覧

  • 地下道の少女

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    『制裁』『ボックス21』『死刑囚』に続く 北欧の傑作ミステリ!
    強い寒波に震える真冬のストックホルム。バスに乗せられた外国人の子ども43人が、警察本部の近くで置き去りにされる事件が発生した。さらに病院の地下通路では、顔の肉を何カ所も抉られた女性の死体が発見された。グレーンス警部たちはふたつの事件を追い始める。難航する捜査の果てに、やがて浮かび上がる、想像を絶する真実とは? 地下道での生活を強いられる人々の悲劇を鮮烈に描く衝撃作。

    シリーズ第四作がいよいよ翻訳で読める。この重苦しさ、たまりません。

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    2019年07月15日
  • 死刑囚

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    ネタバレ

    スウェーデンで酔客に暴行を加えて逮捕されたカナダ国籍の男は、米国で死んだはずの元死刑囚だった!?それはスウェーデン全土と米国を舞台にした前代未聞の事件の幕開けだった。

    序盤でネタは想像がつくし、あーこれジョン助からないやつだわーってなるんですが。。
    まさかこんな終わりとは!

    フィニガンは共感しづらいけど不幸だなあ。しかしながら目には目を、がまさに自分に返って来てるのが皮肉・・・。

    死刑の支持率が異様に高いことで知られる日本では、スウェーデンでの騒ぎの描写は理解されづらいかもなと思いました。が、死刑囚の拘留中の様子や執行時の描写など、あまり知られてないことがよく描かれていて、フィクションとしてでも何か考えるきっかけになればなあと感じます。

    スウェーデン組はこの結末、どう思ったのかしら。。

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    2019年07月12日
  • ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 下

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    イスラム教徒の女性カジの虐待に関してのエピソードは不要かなとも思うが、このシリーズのそもそもの柱の一つが女性の差別や虐待に関するものであるから、しょうがないのかなとも思う。
    そういった意味では、シリーズ4から作者が交代したにも関わらず、原作者の世界を忠実に引き継いでいるのはすごいことだと思う。
    一部で話題になった「イブラヒモヴィッチ自伝」の作者だそうだ。

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    2019年06月02日
  • ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 下

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    ネタバレ

    刑務所を出たリスベット。
    自身の過去の秘密を暴くために、ミカエルと共に調べを進める。
    徐々にその実態が見えてくる中、リスベットの身に危険が迫る。

    *****

    思っていたよりほっとする終わり方だった。
    面白かった。

    ただ、5部を読んで、ミカエルとリスベットがあまり目立たなかったような気がした。
    二人の個性が抑えめだったというか。
    面白かったけれど、リスベットの強烈さが好きな読者としては寂しかったな。
    エリカもあんな性格だったっけ…また、読み返してみよう。

    過去の秘密が暴かれたものの、カミラとの確執は進展なし?

    妹はいつ出てくるんだろう??とヒヤヒヤしていたけれど、今回は出ないのね。
    ということは次もあるのね。
    それは楽しみにしておく。

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    2019年05月15日
  • ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 上

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    ネタバレ

    刑務所に収容されているリスベット。
    ある日、後見人であったホルゲルが面会に来る。
    その際に小さな気づきを得、調べものを始めるリスベット。
    そんな中、収容所内で実権を握る囚人、ベニートとの対決が近づいていた。

    *****

    そっか、リスベットは懲役中だったか。
    前作を思い出しつつ、読み進める。

    4部から執筆される方は変わったとはいえ、リスベットは世間一般的な定義とはずれるかもしれないけれど、正義感が強いところはあったな。
    弱き者を助ける、というよりは弱き者をいたぶる奴が許せないからぶちのめす、な流れな気はするものの。

    リスベットの過去の秘密に関わる人々も動き出し、刑務所の中でも外でもリスベットは戦う。

    今回は読んでいて、ショックな展開が。
    好きだったのに…。
    けっこうショックだった。

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    2019年05月15日
  • 死刑囚

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    このシリーズの根底に流れるテーマは「復讐」なのだろう。
    一作目は幼い娘を殺された親による復讐、二作目は国境を超えた人身売買の被害者による復讐、今作は社会的復讐装置とも言うべき死刑制度に対する復讐劇となっている。

    「死刑囚」を物語の中心としながら最終的に制度全体に対する復讐に仕上げていく構成が素晴らしい。単なるミステリー・サスペンスではなく、社会派小説とも言うべき、人物だけでなく社会、民衆全体に波及するストーリーとなっている。
    ただ単に「正義」をかざすのではなく、そこに人物一人ひとりの細かいまでの描写と人としての苦しみ、悲しみも合わせて描かれている。
    特に今回は主人公であるグレースンの哀切も描かれており、シリーズの深みを一層増している。

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    2019年04月28日
  • 熊と踊れ 下

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    過去と現在を行き来しながら、兄弟が犯罪に手を染める模様を描いていく。
    実話に基づいた題材という驚きもあり、暴力、犯罪心理、被害者の心にも迫っていく。

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    2019年04月12日
  • 熊と踊れ 上

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    まずは上巻へのコメント
    ミレニアムしかり、やはり北欧ミステリーはおもしろい。
    徐々に引き込まれて、中盤から一気読み。過去のトラウマから抜け出せない登場人物の心理描写が下巻でどう影響するか。。。

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    2019年04月04日
  • 兄弟の血―熊と踊れII 下

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    ネタバレ

    (上巻より)

    再び一獲千金を狙うレオ、
    利用される父親、協力しない弟たち。

    途中で少し客観的になれた。
    多分、それはヨン警部が暴走しはじめたからだと思う。
    ということは、私が肩入れしていたのは、
    ヨン警部だったのだろうか。

    こちらの作品は小説だそうだ。
    そして、最初から二作書くことは決まっていた、とも。
    しかし、もしこの「兄弟の血」を読まなければならないとしたら、
    「熊と踊れ」を勧めるのを躊躇せざるをえない。

    結末が気に入らないとか、
    話がつまらないとか、そういうことではないのだが。

    さらなる続編はあるのだろうか。
    ヨン警部の不正に気が付いたエリサ警部補に
    追及をさせてみたい気がする。
    そして、もしこの次があるのならば、
    レオを安らかに眠らせてやってほしい。

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    2019年03月15日
  • 兄弟の血―熊と踊れII 上

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    ネタバレ

    「熊と踊れ」の続編。

    刑務所から出てきたレオ。
    今度の仲間はサム、ヨン警部の弟。

    前作では「引き込まれた」と書いたが、
    もっと、息苦しい。
    何に共感しているのか、
    誰と同一視しているのかわからないが、
    読み進むのがつらい。

    (下巻へ続く)

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    2019年03月15日
  • ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 下

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    キャラクターの個性や設定がしっかりしているので、面白く読ませる。充分すぎる続編である。なかなかできないことだ。
    三作にあった全体から流れる陰鬱さ、気難しさはすっかりなくなり、相当なあっさり具合。ストーリーを追う、という点では大変に読みやすい。
    あの三作を読み終えた時は、しばらく他の作品を読む気にならないほど、ぼぉっと世界に浸った。映像が出てくる作品だった。残念感は否めないが読めることに感謝。

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    2019年03月02日
  • 熊と踊れ 下

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    実話に基づくという制約がある中で、キャラクターの造形は良くて、作品に入り込めた。けど、その分ラストの部分でのあっさり感が残るかな。

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    2019年02月11日
  • ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 上

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    いよいよ、リスベットのドラゴン・タトゥーの秘密が本作で明らかになるらしい。
    リスベットが刑務所に入っているところから物語が始まるが、きちんと疑惑やら事件やらが展開していく。上巻では、いろいろと種が撒かれてるような感じか。

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    2019年02月04日
  • 兄弟の血―熊と踊れII 下

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    衝撃を持って迎えられた「熊と踊れ」の続篇。
    前作は、9件の銀行強盗はじめ現金輸送車襲撃、軍の武器庫からの銃221挺の窃盗、ストックホルム中央駅での爆破事件…と、矢継ぎ早に重大事件が起きてめまいを覚えるほどでした。
    今作は、前作と比べると派手さは後退したものの、その分、深度は深まっている印象を受けました。
    タイトル通り、血を分けた「兄弟」が大きなテーマとなっています。
    刑期を務め、刑務所を出たレオは再び犯罪を画策します(それも驚くような奇策。内容はもちろん、読んでのお楽しみ)。
    前作で共に罪を犯した2人の弟は、既に社会生活に復帰しています。
    再び、弟たちとともに犯行を遂行できるのか。
    このあたりのレオと弟たちとのやり取りは、静かですが、ひとつの読みどころでしょう。
    ぼくは、レオたちがあれほど憎んだ父・イヴァンと息子たちの関係性と、レオと弟たちの関係性が見事な相似を成していることに、痛切な思いを抱きました。
    もう1組の「兄弟」も存在も忘れてはいけません。
    レオを追う刑事、ヨン・ブロンクスと兄のサム・ラーシェン。
    サムはかつて弟のヨンを守ろうと、父を殺害し、刑に服しました。
    この2組の兄弟の関係が複雑に絡まり、物語は加速度をつけて進行していきます。
    読後、レオとヨンが背負うことになった運命の悲しさに、胸が塞ぎました。
    「熊と踊れ」を読んだなら、本書も必読でしょう。

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    2019年02月04日
  • 熊と踊れ 下

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    どうしてそこまで、銀行強盗に執着し続けたのか。兄弟の結束をそんな形でしか表現できなかった。悲しい家族。捕まっても、なお揺るぎない結束精神。

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    2019年01月28日
  • ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 上

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    4作目の映画化に合わせての5作目発売待ってました♪底辺の刑務所でも医学会でも経済界でも宗教でもどこの世界にも悪ははびこる。リスベットが刑務所にいながらにして、悪を突き止め対峙するのが痛快。ただホルゲルが...あとがきには3作目までの作者スティーグ・ラーソンは10部作で構想を練っていたと知り、またも作者の早逝を惜しむばかり。ただ引き継いでくれたラーゲルクランツが今作では筆が乗ってきたのか登場人物が生き生きと感じられ下巻が楽しみ♪

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    2019年01月25日
  • ボックス21

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    ネタバレ

    東欧における女性の人身売買問題は西欧だけでなく、日本も大きなマーケットの一つのようだ。
    騙して借金させ、異国の地でその返済のために毎日十数人との売春を行う。

    その重いテーマを単なる犯罪ミステリーとして描くのではなく、「恥」として登場人物たちの気持ちの中に深い自責の念を呼び起こす。ラストも秀逸。

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    2018年12月29日
  • ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 上

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    まさか続きが読めるとは思わなかったミレニアムの続編。
    その第二弾、と言っても累計で言うと第5弾。
    ダヴィド・ラーゲルクランツに変わってからの二作品目である。

    著者の死去により、未完で終わった作品の続きを
    引き継ぎ、新たな物語として発展させるという
    想像もつかない難行を見事にやってのけている。

    上巻に至っては、まだ緩い展開。
    とは言え、シリーズでも大活躍した人物が殺害されるという
    ショッキングな展開はあるから緩いとは語弊があるか。

    ここからどう展開されていくのか、
    リスベットの過去に関係する何か、果たして…
    下巻が楽しみである。

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    2018年12月24日
  • ミレニアム 4 下 蜘蛛の巣を払う女

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    「BOOK」データベースより
    やがて一連の事件の背後に、リスベットの知られざる過去が大きく関わっていることが明らかになる。そして、リスベットに犯罪組織の暗殺者たちが、さらにはNSAの追っ手が迫る!
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    2018年12月02日
  • 制裁

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    ネタバレ

    原書のタイトルは獣(ODJURET)。
    日本語のタイトルは「制裁」

    犯人、刑務所の人々を「獣」として捉え、普通の人間社会でその「獣」たちが荒れ狂う姿を著者はタイトルに込めたのかもしれない。
    しかし、日本語のタイトルの方がより明確なメッセージとして本書のテーマを表している。「制裁」の前に無力となった「法」に、人の中に巣食う暴力と差別意識が暴れ出す。
    何が正義で、正しい制裁はあるのか?を考えさせられる良質の警察小説。

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    2018年10月07日