伊吹有喜のレビュー一覧

  • 注文の多い料理小説集

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     アンソロジーは初めてかも。柚木さんの『エルゴと不倫鮨』が最高に面白かった。柚木作品に限らず、今まで読んできた短編の中でも1、2を争うほど好き。おしゃれな創作寿司の店で完全に自分のペースに持っていくママがカッコ良すぎる。次点は『色にいでにけり』と『夏も近づく』。なぜかお彩は北川景子で脳内再生された。料理がテーマなので、ほっこりと終わる話が多い。よだれが出そうなほど美味しそうな料理の描写は柚木さんがダントツだった。

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    2025年02月09日
  • ミッドナイト・バス

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    物静かであまり多くを語らない利一。
    前妻と離婚して16年、子供達も独立してこれから恋人と第二の人生をというタイミングに、前妻も息子も娘も人生に行き詰まっていた。
    そりゃ恋人どころじゃなくなるよね。志穂は何も悪くないんだけどね。

    バスの乗客の話がたびたび織り込まれている。
    高宮家と関わってきたりもするしそれぞれいい話なのだが、本編がなっかなか進まないので不要なのでは?と思うものもあった。主要人物たちがあんまり本音を話さないのよ。だから話が進んでいかない。

    でも希望の見えるラストはよかった。
    なんだかんだで結構泣けたな。

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    2025年01月20日
  • 四十九日のレシピ

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    乙美さんと熱田さんの馴れ初め、素敵なエピソードでした。あしあと帳もよくて、亡くなった大事な人を愛しむ時間が、こんな風に過ごせたらいいなと思いました。

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    2025年01月11日
  • BAR追分

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    ネタバレ

    商店街にあるバーを間借りしての昼間営業しているバールおいわけを舞台にした連作集。女性店主かな、定食を出したりしてくれているわけだが、各話さまざまな登場人物を巡るほのぼの話で、よくある系のあっさり読めるお話。

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    2025年01月07日
  • 常夏荘物語

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    登場人物の設定がなかなかつかめなくて、なんか読みにくいなと思っていたら、シリーズ4作品目だったことに読み終えてから知った。装丁が好みでよく調べずに読んでしまって、なんだかもったいないことをしてしまったけど、ここから物語を遡るのもいいかなと思っている。
    まっすぐに前を向いて生きること、美しく生きること…主人公の生き方から感じることができた。そして、その先の未来を想像させるようなストーリーだった。

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    2024年12月03日
  • 常夏荘物語

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    ネタバレ

    2人が結ばれて良かったとは思ったんだけど、
    この一冊はかなり後付けなんだろうなと思いながら読んだ。


    昼ドラみたいだったな。

    燿子さんの口調がなんだか気に入らなかった。

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    2024年11月24日
  • 彼方の友へ

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    話しに没頭したけど、少し長くて疲れた感じ。
    欲を言えば、最後に主筆が帰って来るとか、もう少しベタな感動がほしかったかな。

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    2024年11月07日
  • ミッドナイト・バス

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    バラバラになった家族が再び集う時、それぞれの想いはさざめき揺れる。
    16年前に子供2人を置いて出ていった妻が、利一の運転する深夜バスに乗車してきた。
    子供たちも成人して、親も看取った利一は恋人と自分の人生を歩いて行く時期が来たと思っていた。
    しかし、息子は突然帰ってくるし、娘も何やら始めた様子。
    そして、元妻が現れて…
    恋人との仲も危うくなる。
    話の中の過去の後悔と未来への不安が、似ていないのに自分のことと重なり、涙腺が緩む。
    家族の難しさと有りがたさとが交差して、寂しさも伴う。
    そして、深夜バスに乗って遠くに行ってみたくなる。

    2024.11.4

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    2024年11月04日
  • 今はちょっと、ついてないだけ

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    中年からのワイルドカード(敗者復活)ショートストーリー。
    同年代だから、あー、わかる…なんて感覚になる。
    傷つくのが怖いのよね、ある程度年齢重ねてくると。
    だから傷つかないフリする。
    傷つかないようにひっそり生きようとする。
    敗者復活があるならば、傷ついたとしても挑戦しなければいけないのかも。

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    2024年10月27日
  • 地の星 なでし子物語

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    「どうして」と嘆かずに「どうしたら」と前に進む耀子に力をもらえる話だった。続編とは知らずに読んでしまったので、前後もいつか読みたい。

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    2024年10月14日
  • 風待ちのひと

    購入済み

    マインドコントロール

    スリーラー小説だと思ったが、どうして、どうして、男と女の心の中、頭の中、最後は主人公ふたりの思った通りになりました。でも、私の
    気持ちが行ったり来たり、して、疲れました。

    #癒やされる #じれったい #共感する

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    2024年10月04日
  • 今はちょっと、ついてないだけ

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    私の中ではちょっぴりブームな作者さん。
    楽しめる話が続いていたが、今回は残念、曰く言い難いのだが、あまり好みではなかった。

    かつて世界の秘境を旅するテレビ番組で一躍脚光を浴びながら、バブル崩壊で事務所の社長に負わされた借金を返すためだけの生活になった立花浩樹。必死に働いて借金を完済したが、気付けば40代になっていたというところから始まる物語。
    その立花の現在の境遇が描かれる最初の話は、彼を『お前は一体何をしたいんや?』と叱咤する母親の、一方で『今はちょっと、運がむいてないだけ』と息子を信じ励ます姿が良い話だったのだが、それ以降の話は、登場する人物の誰もがモヤモヤする人ばかりで、共感できなかっ

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    2024年09月18日
  • 地の星 なでし子物語

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    前作が、境遇の違う子どもたちの成長物語に対して、今作は耀子の成長にクローズアップしたものになっており、やや単調かつ前作の良さが薄まった気もする。とはいえ、耀子のたくましく成長していく姿には、グッとくるし、また熱い気持ちにもなった。
    本作発売後、あまり間を置かず、すぐに次作「天の花」も発売ということで、何かしらの良い効果を狙ってのものなのかもしれない。早速、「天の花」を読み始めた。 ★3.7

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    2024年09月12日
  • 天の花 なでし子物語

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    シリーズ3作目。
    1作目のなでし子物語から8年後。穏やかな雰囲気が一転して、なんとも言えない気分。
    燿子と立海の年齢差、小学生同士だとそんなにも気にならなかったものが、小学生と中学生となるとはっきりした差に感じられる。
    そのあたりがうまく描かれていて、もどかしい気持ちで読んだ。
    そういう意味では、2、3作目にかけての龍治の立ち位置は納得。
    出版順に読むと、「地の星」で腑に落ちない部分が「天の花」で、すっと種明かしされるような感覚になれた。
    ラストはどうなるんだろう…

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    2024年09月02日
  • 地の星 なでし子物語

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    他の方のレビューを読まずに、出版順にこちらから。
    「地の星」を先に読むか「天の花」を先に読むか皆さん悩まれていて、時系列が前後していることに初めて気づいた。

    「地の星」では、いきなり燿子が28歳になっていて、しかも結婚して子どもまでいる!
    予想外の展開で、しばらく流れについていけなかった。
    幼い頃の教えを守っていたら、こんな風になってないんじゃないの?とも思える姿で、ちょっと残念。
    でも、後半からは「自分」が前に出てきて、面白く読めた。

    「どうして」と嘆くのではなく「どうしたら」と考え続ける。
    自分を導いてくれる言葉を忘れないで。

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    2024年09月01日
  • 注文の多い料理小説集

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    巻頭の柚木麻子「エルゴと不倫鮨」の勢いがいい。エルゴは抱っこ紐。食に対するスタンスは生き方に通じるものがあると思う。だから伊吹有喜「夏も近づく」のように食べることを通じて繋がり合う2人の関係性が描かれた作品もすき。

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    2024年07月31日
  • 四十九日のレシピ

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    ネタバレ

    全体的に流れる雰囲気はとても好きなんだけど、メインの娘さんが優しすぎて共感できず残念。私は絶対に許せない。優柔不断な元夫も、『あなたの為を思って』を盾にした言いたい放題の叔母も。49日の間に姿を変えて見守って助けてくれた二人の事に気付いたお父さんのシーンがよかった。

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    2024年07月23日
  • 今はちょっと、ついてないだけ

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    主役が各話ごとに変わっていくけど、みんな共通して言えるのは、色々大変なことや挫折するような経験があっても、もう一度やり直そうとゆっくりと、でも少しずつ着実に前を向いて歩いてるところ。
    読むと勇気がもらえる1冊です。

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    2024年07月10日
  • オムライス日和 BAR追分

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    昼はバル、夜はバーになるBAR追分。
    宇藤は管理人をしながら脚本家の夢を目指している。4話の短編でどれも楽しめた。

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    2024年07月07日
  • 娘が巣立つ朝

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    結婚にまつわる問題の山… まずはみんなもっと話し合いせーよ。
    すべてはそこからやん。
    巣立っていく娘とその婚約者も。
    娘を持つ両親も。
    わかり合おうとする努力足らんのとちゃう?

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    2025年12月06日