伊吹有喜のレビュー一覧
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ネタバレペコちゃん
福井喜美子。不二家のペコちゃんに似た腕利きの元理容師。夏の間、ミワという店で手伝いをしている。三十九歳。六年前に旦那が亡くなった。
須賀哲司
和歌山県から東京までトラックで鮮魚を運ぶ仕事を始めて五年目。三十九歳。美鷲水産。大学卒業後に入った銀行は相次ぐ合併で、気が付けば吸収された側の窓際にいた。
実塩
哲司の母。三重県の私立の女子校で教頭を務めていた。定年後も請われてその学園の運営に携わっていたが、六年前に完全にリタイアし、岬の家と呼ばれる、美鷲に家を建てた暮らしていた。持病が悪化して倒れ、五ヶ月の闘病の末に病院で亡くなった。
理香
哲司の妻。大学の同級生。外資系の証券会社に -
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〈ぼくはときどきユゲになるのよ。ここにいるんだけど、いない。〉
まるで、世間から取り残された様な撫子の咲く常夏荘。
そこに住む人々の佇まいにいつしか引き込まれる。
これは、2013年に単行本で読んだ時の感想。
『常夏荘物語』を読み終え
シリーズ一作目の内容をすっかり忘れてしまっていたので再読。
立海と耀子の出会い。
おあんさんと呼ばれると照子の過去。
自立し、かおを上げ
自律し、うつくしく生きる(生きた)人たち。
ここに全て書かれていた。
立海の可愛らしさ。
『常夏荘物語』では立派な男性になられて。
シリーズを順番に読まなくても
十分に楽しめる作品。
次は『天の花』『地の星』を読もう -
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アンソロジーは「名前も作品も初めて知った」作家のほうが断然面白く感じる。この本では坂井希久子『色にいでにけり』がそれで、普段読まない時代ものだがとても面白かった。主人公の境遇と芯に持つ矜持、江戸の色名と和菓子の描写が実に生き生き、しみじみと描かれていて、このシリーズが読みたくなった。
他は伊吹有喜『夏も近づく』、深緑野分『福神漬』も滋味があってよかった。井上荒野『好好軒の犬』はラストが上手い。柚木麻子『エルゴと不倫鮨』はトップバッターとして勢いがあり好印象。柴田よしき『どっしりふわふわ』はラストが安直な気がしたのと、中村航『味のわからない男』は好みが合わなかった。 -
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何気に手に取った本だったが、とても面白かった。
失ってみて、大丈夫がわかることは本当にある。
妻を突然亡くした妻とその娘の再生の話。亡き妻の乙美さんのレシピが深い。多くの恵まれなかった女性達や亡くなった家族にも素晴らしいレシピ、処方箋を残してくれた。愛情に溢れた素晴らしい女性だったんだろうな。
四十九日の宴会も良かった。熱田の姉があまりにひどい物言いで腹ただしかったかったが、ずっと頭が上がらず言い返せなかった熱田もついに言い返せた。これも大きな変化。怒って帰ってしまったと思えた姉だが、最後の展開もほろっとした。これもやはり乙美さん人徳だろう。
他にも、いろいろな展開があって面白かった。他