伊吹有喜のレビュー一覧
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なんですかこれ。年増の女に若いのと同じくらいの歳の人が言い寄る。そして別れ。ハーレクインですか!?なんだかな
人生に疲れ果てた美紀が、鎌倉茶藝館にたどり着く。求人募集の張り紙があり、ここで働くことになった。オーナーは林淑恵。隣に文筆業の孫の高橋紫釉が住んでいる。オーナーが階段を踏み外して骨折、入院。休業にしたが、毎日茶藝館に通って細々忙しく働いている。
オーナーは施設に入ったが、美紀は茶藝館を続ける。紫釉にお茶を教わり、和服の片付けなどする。夏乃子ちゃんと台湾から来ているコハルちゃんが手伝ってくれるという。
元彼の息子の直哉が近づいてくる。紫釉も交際を申し込んでくる。 -
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「香りや色が薄れても、そこにもまた美しい味わいがあります。人もまた同じ。そんなふうに私は教わりました。」
『茶藝館でマダムに初めてお茶を入れてもらったとき、散り散りになっていた自分の気持ちがまとまっていった』
『自分の人生をもっと愛したいという気持ち』
美紀が出会う鎌倉の茶藝館。台湾のお茶たち
マグカップで飲むお茶とは違う、飲杯でいただくお茶。中国茶の流れるような作法がなんとも素敵だ
直哉、紫釉との出会い、そして夫をケンちゃんと呼ぶ姪の玲奈との再会。
玲奈の存在にはらはらしたが、美紀が最後に生きる場所を見つけてほっとした。
台湾茶の魅力にも包まれた一冊でした。 -
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ネタバレ(あらすじ)東京での忙しすぎるデベロッパーの仕事を辞め、故郷の新潟で、深夜バスの運転手をしている利一。ある夜、バスに乗ってきたのは、16年前に別れた妻だった━━。
この小説は2018年に原田泰造主演で映画化もされており、確か観たように思う。(その時は小説は未読だった)
小説を読み、初めて気がついたこととしては、映画では利一(原田泰造)が完全に主役で、周りの家族とのやりとりが描かれていたが、小説では主人公の利一以外にも各章に深夜バスに乗る別の乗客・家族の小さな物語があった。深夜バスに乗る理由…人それぞれではあるが、もの寂しいイメージは確かにある。そしてそれらのサイドストーリーが挿入されることで、この話の本筋である「家族とは何か」というテーマが浮き彫りになっており、深夜バスが暗い中を走りやがて明るい終着地に到着するという、『人生』にも例えているのでは無いかと考えた。(人によっては、焦点が定まっていないと言うかもしれない)
ネタバレになるが、恋人(小西真奈美)を迎えにいく最後のシーンは小説のほうがいいなあ。 -
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満足感の高い素敵なアンソロジーでした。
*島本理生さん
良いなぁ。最初は朧げな印象の主人公が、いつの間にかしっかり地に足をつけて、「凛」とした雰囲気をまとうように。
『楽園には住めなくても、楽園のようなものはいつか見つけられるはずだ。私の中に』
の言葉が心に残りました。
*織守きょうやさん
あらあら、どうしましょ。こういうの好きなんです。織守さんは短編集しか読んだことがないので、長編も読んでみたい。
*友井羊さん
両親を亡くし、島に住む叔父さんの元へ引き取られた中学生の蒼。そこでの日々は穏やかで人の温もりがあって、シーンのひとつひとつが心地よくて味わい深い。こういう作品好きです!
*畑野智美さん
アイドルの密着取材ドキュメンタリーを見ているようでした。ちょっとやるせなくも爽やかな読後感。
読みながら、佐原ひかりさん「スターゲイザー」を思い出しました。
*名取佐和子さん
上京する息子とその母親。離れて暮らすことになる息子との思い出に、色々な感情が湧き上がってきて思わず涙。
『子育ての道は、こんな夢のような奇跡を拾い集めて歩けるよう広く長くなっているのだろう。』
何だか感慨深い。
*伊吹有喜さん
まさかの「なでし子物語シリーズ」!!
舞台は東京、不登校の美也が主人公です。懐かしい面々にまた会えました。彼女たちのティータイムは、まるで異国にいるみたい。爽やかで洗練された雰囲気。シリーズをまた読み返したくなりました。
短編集でこの満足感はすごいと思う。
ご褒美シリーズは好きなので、次作も読みたいなー。発売したら絶対読む!