伊吹有喜のレビュー一覧
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ネタバレ高梨家に長女・真奈の婚約者の渡辺優吾が結婚の挨拶に訪れます。幸せな結婚を予感するには、少し違和感のある高梨家での描写から物語はスタートします。実は優吾の両親はセレブなタレント一家で、渡辺家の親族と高梨家で結婚式の方針をめぐり意見が食い違いが生じます。さらに高梨家の内部でも夫婦の問題が。安らぎのある家庭を守ろうと必死な妻・優子と、家庭に息苦しさを感じ、外に楽しみを求める夫・健一。健一の浮気疑惑もあり高梨一家も崩壊寸前に追い込まれていきます。
優子・真奈・健一と高梨家それぞれの目線で物語は進みます。価値観の相違やコミュニケーション不足によるすれ違いなどに苦しみながら、真奈の幸せだけを願って行動す -
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相生美紀は16年前に夫と死別し、今、48歳。勤務先の和装系会社が倒産、一時的に働いていたファーストフード店も閉店、郷里の姉に相談するも帰るところはなく、生きる気力を失くし、大学時代の恋人との思い出の地、鎌倉を当てもなく彷徨っていたとき、鎌倉茶藝館という店に行き当たり、マダムに拾われ、移り住んで働き始めた。
美紀は年を重ねているが美しく、やがて鎌倉で知り合った男性と恋が始まるのだがその恋は始めから因縁に満ちていて…。
鎌倉の風景とお茶が美紀の恋愛の傍らにある感じで常に大人っぽい内容でした。かなり濃いめの恋愛模様なので、高校以上。そして、この本とても面白くて結構一気に読んだのですが、評価★4なのは -
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お互いを支え合え、安心感を与えてくれる同年齢の紫釉と初恋相手にそっくりで若く情熱的なアプローチで女を思い出させてくれるひと回り以上年下の直哉。
大人の恋愛は自由だけど不自由さもあってなかなか苦しい場面も多くあった。
でもいつまでも女でいたければ女でいていいのだと励まされた。
長く生きていると誰しもが傷を持っている。
その状態がまだジュクジュクしている人もあれば乾いて跡だけ残っている人もいる。
でもそれが疵物ではなく経年による味わいなのだと思えるように年を重ねていきたい。
登場するお茶は高価そうで簡単に手が出せそうにないけれど、たまには何もせずただお茶を愉しむ時間があってもいいなと思った。 -
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伊吹有喜さんの本を読むのはこれで13冊目。今までの12冊と比べると、主人公 相生美紀がいまいち好きになれなかった。
美紀は学生の時にアメリカに留学した恋人に振られ、その後結婚した夫は32歳という若さで亡くなる。そして、48歳の時、長年働いた会社が倒産。何もかも失ったと思い、最後の旅にと選んだのが、かつての恋人だった人との思い出の地・鎌倉。
そこでの出逢いから、2人の男性に好意をもたれるのだけれど、1人は美紀と同い年、もう1人は18歳ぐらい年下。美紀が選んだのは年下。けれど、その彼に関わる事実を知り・・・。
現実的に考えてお付き合いするとしたら年齢の近い人でしょと、思いながら読んでい -
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フォロワーさんの本棚から美味しそうな匂いにつられ手に取った作品。
タイトルからガッツリした料理と美味しいご飯のグルメ小説かと思いきや人間の毒や業のスパイスがピリッと効いた人間味溢れる話だった。
特に面白かったのは柚木麻子の『エルゴと不倫鮨』、高級料理で女性をつまみ食いしようとした男達が、ある女性の注文によって食いっぱぐれてしまうのがなんとも滑稽でスッキリした後味が爽快!
伊吹有喜の『夏も近づく』も良かった。
拓実の優しさと美味しいご飯のセットが、葉月の心に刺さった棘の傷を癒してくれる。
まさに「心の栄養」を与えてくれる一編。
『味の分からない男』が不穏な話で後味が悪かったぶん、『どっしり