伊吹有喜のレビュー一覧
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高校に行けなくなった17歳の美緒は、家族との折り合いが悪く、一人で新幹線に乗って父方の祖父が住む盛岡へ向かう。
祖父が営む「山崎工藝舎」では羊毛を手仕事で染め、紡いで織るホームスパンを作っていた。
盛岡の美しい景色と、膨大な量の手作業から羊毛が一本の糸になっていくその魅力にどんどん引き込まれ、羊毛の感触までもが手に伝わってくるようです。
これは、三世代の家族の物語です。
家族は時に激しくぶつかり合ったり離れたり、だけど羊毛の糸のように切れてもつながるものなのです。
物語の中で、おじいちゃんが美緒やその両親に語りかける温かく包み込むような言葉がたくさんあります。
中でも、「今は決められない、そ -
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このお店(書籍)、絶対おいしいに決まってますっ!
だってワタシ一度胃袋つかまれてるから♡
✨柚木麻子
『あまからカルテット』
『ランチのアッコちゃん』
『BUTTER』
✨伊吹有喜
『BAR追分』
✨井上荒野
『チーズと塩と豆と』
✨坂井希久子
『たそがれ大食堂』
✨中村航
『僕の好きな人が、よく眠れますように』
✨深緑野分
『この本を盗む者は』
✨柴田よしき
『風のベーコンサンド 高原カフェ日誌』
本棚への登録の有無にかかわらず、どの作者さまもお料理の描写がお上手なことをワタシは知ってるのです…。
(*´艸`*)♡
ほんとうにおいしゅうございました
どの作者さまもおなじ料 -
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夫が亡くなり16年経ち、勤務先も倒産し職を失った美紀は、ファストフード店で働くがその店も閉店する。
ひとりでいると鬱々として、最後に青春の記憶が残る鎌倉にもう一度と旅に出るが、山中で道に迷って辿り着いたのは「鎌倉茶藝館」だった。
その佇まいとオーナーのマダムに惹かれ、働き始める。
そんな彼女が昔の恋人によく似た青年を見かけ…。
中国茶と着物という普段馴染みのないものにも触れ、その中心には大人の揺れ動く恋愛が軸となっている。
(大人の男性の着物姿とお茶を入れる所作はたまらなく色気を感じた)
50近くになっての恋愛に溺れながらどうすることもできずに思いのまま突き進む美紀だが、後悔しないならい -
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【鎌倉茶藝館】
私自身、いつの日からか毎年のように紅葉散策で心が穏やかになるスポットとして訪れるようになった鎌倉。
そんな鎌倉を舞台にした物語です。
物語の主人公はひとりの女性美紀。夫と死別、その後会社の倒産で仕事も失った48歳、心を寄せ合った恋人と過ごした鎌倉に最後の旅のつもりで訪れ、そこで台湾茶カフェ「鎌倉茶藝館」と出会い、生きる力を取り戻していく姿を描いた恋愛・再生小説です。
台湾茶カフェでは、かなり細やかな台湾茶や着物の融合が描かれていて、それに古都鎌倉の美しい風景や文化の奥ゆかしさが目に浮かびます。そして二人の異なるタイプの男性との恋愛の行方も「人生まだまだこれから」ということ -
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タイトルから、娘が嫁ぐまでのハートフルな物語を想像していたが、良い意味で裏切られた。
【あらすじ】
高梨家の一人娘の真奈が、婚約者の渡辺優吾を連れてくる。結婚の話が具体的に進むに連れ、次第に明らかになる両家の格差婚。
真奈と優吾の若い2人においては、避けては通れない
家族や親戚との付き合い、結婚後の家計、将来の子どもの有無や、マイホームの計画など、先行きの不安が次々と押し寄せる。
果たして、このまま夫婦になるのが2人にとって幸せなのだろうか。
一方で、真奈の心に寄り添い、母として妻として、
正しくあろうと奮闘するのが、高梨家の母 智子。
両親の想いを胸に嫁いでから、大切に愛しみ手入れをし -
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タイトルに、四十九日、とあるくらいだから涙的な作品なんだろうなとは思っていたが、やっぱりじんわり泣けた。人が人を思う気持ちに心が熱くなった。この作者の作品は2冊目だが、前回も似たような感想をもったなぁと思い出した。「人が人を思う気持ち」たぶん、そこが私のツボなんだろうなぁ。他の作品も読んでみたい。
「夢はかなわぬこともある。努力は報われぬこともある。正義は勝つとは限らない。だけどやってみなけりゃわからない。さあ、頑張ろう」
きっと人生には何かが必要だ。
食って寝て起きての日々を鮮やかに彩る何かが。幸せな気持ちを作り出す何かが。笑い、喜び、驚き、ときめき、期待する、心を動かす美しい何かが -
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一人娘である真奈が結婚を考えている優吾が家に挨拶にやってきた。健一も智子も一人娘の結婚を嬉しく思う。その後両家の顔合わせが行われ、自分達とは違う雰囲気の優吾の父親カンカンと母親マルコに戸惑ってしまう。
結婚式への思い、考え方など結婚する2人の気持ちが一致していればまだ良いけれど、親の考えが優先されてしまうとうまく行かないのは目に見えてわかる。
私も娘2人を嫁に出したので、色々な事が思い出されてすごく共感してしまう所がありました。
更にこの小説は娘の結婚だけではなく、健一と智子という長年連れ添った夫婦の危機に関しても描かれていてそちらにも共感しきりで…。智子の気持ちは痛いほどわかります。 -
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読みたいなと思って、本棚に入れたまま、なかなか手をつけていませんでしたが、先日妻が同窓会から帰ってきて私の母校がモデルなんだってと教えてくれました。
先に読んでみると確かに知っている名前の土地が多く出てきていて、妻はもっと楽しく読めるんだろうなと思いながら、普通の作品とは異なる視点で楽しむことが出来ました。
内容的にも書かれている世代が自分達と同じ所もあり、ものすごく懐かしく、そして共感できました。犬を通して、それぞれの世代の生徒達の様々な想いが丁寧に描かれていて、そして世代を超えた人の繋がり、とても心が温まる素晴らしい作品でした。
母校がモデルとなる作品があるなんて、妻を羨ましく思いました。