伊吹有喜のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ高校でいじめにあって、向かった先は岩手県の祖父の工房。
純白の羊毛に触れる内に美緒も工房の作業に興味を持ち出す。
職場で問題を抱える父の広志と母の真記の関係も怪しい方向に。
祖父の鉱治郎の存在が美緒を再生していく姿が頼もしい。
「大事なもののための我慢は自分を磨く。ただ、辛いだけの我慢は命が削られていくだけだ」
「『大丈夫、まだ大丈夫。』そう生きながら生きるのは苦行だ。人は苦しむために生まれてくるんじゃない。遊びをせんやと生まれけん」
生きることは、しんどいことだなと思う。大人であっても、子供であってもそれは変わらないだろうし。
どこが自分の限界か、人は我慢大会のために生きているのではと思ってしまう。
少しゆっくりと考える時間も人には必要だなと思う。
幸せへの近道は、遠回りすることと得たり。
後半の祖父の死は、どんなに元気な人間にもサヨナラはやってくる。日々、向き合うことの大切さも感じました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2014年頃「なでし子物語」を読んで以来、ずっとシリーズを追いかけてきました。ついに収まるべきところに収まったという感があり、満足です。
一方で気になる点もいくつかありました。
・カネとコネで物語がどんどん展開していく
ご都合主義でちょっと鼻につく感じがしました。
・利害が必ずしも一致しない登場人物の小物っぷり
例えば里莉子。仕事のできる有能秘書みたいな扱われ方をしていますが、耀子や瀬里に対する言動が危うくてそうは思えない。それ親戚の立海にチクられたら公私ともに破滅しかねませんけど、脇が甘すぎやしませんか。
ただ、これらは、この小説が群像劇ではなく、いかに耀子が立海と結ばれるかという点に重点を置いた物語なのだと解釈すればしっくりきました。耀子、瀬里、照子の三人の視点から物語は展開されますが、つきつめるとこのシリーズは耀子と立海のお話なのかなあと。
そう考えると、カネとコネの下りは、見方を変えるとテンポよく物語を進めるための単なる舞台装置とみなせますし、一部の登場人物についてもまた然りです。
「耀子と立海の物語」という視点からこのお話を読んでみると、彼が後ろ暗いところなく結ばれるよう巧妙に物語が編まれていることに気づきます。
二人にとってのある意味最大の障害は龍治なのですが、きれいに整理されており、かつ耀子と龍治の間にもちゃんと愛があるのだという描写もあり、素晴らしかったです。
今後も常夏荘の物語が続いていくのかはわかりませんが、私にとってはここが一つの完結という印象です。このシリーズに出会えてよかったです。 -
Posted by ブクログ
どんぐりさんの投稿を見て読みたくなった作品。
なでしこシリーズの第1弾♪
好きな予感がする!と思って手にしたけれど、やっぱり予感的中、どっぷりハマってしまった。
あ〜これしみじみ良かったな〜(´ー`*)
父を亡くし、母にも捨てられ、いつもいじめられてばかりだった小4の耀子。
遠藤家の御曹司という重圧に苦しむ、とても病弱な小1の立海。
そんな2人が、静岡県の天竜川上流にある、遠藤家の別邸「常夏荘」で巡り合う。
勝手に昭和初期のイメージを持って読んでたけど、どうやらもっと最近で50年くらい前の設定のお話だったみたい。
山奥の自然豊かな場所、ちょっぴり厳しくもあたたかい周りの人達、そして何よりもぼくとつとしているけど、優しく頼もしいおじいちゃん。
どんぐりさんが言われてたけど、ほんとちょっと"ハイジ"の世界じゃないか〜!笑
友達もできず、学校にも行けず、いつも「どうして自分ばっかり、、」という思いを抱えて生きてきた2人に、初めて友達という存在が出来た。
お互いを"ヨウヨ"と"リュウカくん"と呼び合う2人が、少しずつ気持ちを前向きに、成長していく姿がとても愛しかった。
青井先生の存在は偉大だったな〜!
特にヨウヨにとっては。
自分の事を認めてもらえる人がいるって、こんなにも力になるんだな。
「どうして」と自分を責めない。「どうしたら」と前に進もうとする。
ネガティブ思考の私にもめっちゃ刺さりました笑
シリーズ4作あるみたいなので、ゆっくりヨウヨとリュウカくんの人生見守っていきたいな〜♡
-
Posted by ブクログ
ネタバレなでしこシリーズ3作目
時系列でいったら
なでしこ物語と、地の星の間の物語
なでしこ物語から4年後と、そのさらに4年後の話が交互に語られています
刊行順で読みました
全部読んだことない人には、全てネタバレになりそうなのでネタバレ感想にしときます
なでしこ物語から4年後は耀子が中学二年生でまだ子どもらしい姿が見えます
あぁそうだった。2人ってこういう感じだった、、と嬉しくなりつつ、少し歳を重ねたことで変化も生まれていて切なくもなります。
またその4年後は耀子が家を飛び出してしまいます。なんでそうなるのよー!!
いったいなぜ耀子は家を飛び出したのか
なんで龍治と結婚することになったのか
前作での謎が明らかになります
これまであまり現れなかった龍治の姿や
立海とのすれ違いも描かれています
終盤は龍治の想いにも、耀子の想いにももうぐちゃくちゃに泣きました
龍治を選んでしまうのもわかる気がするけど
でも立海は、、、?
兎にも角にも
とても面白く読みました!!
すぐ読めちゃいます!
さぁついに最終章!!!
、、、え?最終!?
もうどっぷりハマってしまって
読み終わるのが悲しすぎる、、、
でもどんな未来が待っているのか気になりすぎるので読みます!!
あーん、、、さみしいー!
-
Posted by ブクログ
ネタバレなでしこシリーズ2作目
時系列順だと次の「天の花」が先のようですが発行順に読むことにしました
もう慣れ親しんだ設定なのでとても読みやすくあっという間に読めました!!
どうしても前作や今作のネタバレになってしまうので未読の方は読まないでー!
さて、18年?後の常夏荘。
離れ離れになってしまった耀子と立海がどうなったのかドキドキしながら読み始めたのですが
け、け、結婚しとるー!
子どもいるー!
しかも相手は、、、!!!
えー!
どいうこと!?
この間に一体何が!?
しかしその謎は次作を読まないとわからないようです
そして耀子さん、おあんさんになってましたよ!!
と驚きから始まるこの物語。
今作では廃れていく峰生や常夏荘と、働き始めた耀子の成長が描かれていました。
パートをしていたスーパーが閉店の危機に!
どうにか売上をのばさなきゃ!
という展開です。
こういうストーリー大好きなんで、ドキドキしながら読んでました
どんどん逞しくなっていく耀子にワクワクが止まりません!
耀子、、、おおきくなって、、、。゚(゚´ω`゚)゚。
かっこよくて、嬉しくて、鳥肌が立ちました。
青井先生の言葉、ここでも活きてきます。
由香里は前作で名前しか出てこなかったけど、嫌なやつかと思ってたら!!
もう好き!!大好き!
他のメンバーも大好き!
もちろんやな奴も出て来ますよ。やな奴書くの上手いですよね、、、笑
この後どうなっていくかは、常夏荘物語を読んだら書いてあるのかなー
この前に何があったのかも
その後もどうなっていくのかも
はやくよみたい!!
そして撫子印のお弁当食べたいーー!!
千恵さんのご飯食べたいーー!
現代に近づいたからかハイジっぽさはなくなって逞しい物語になってます!
なでしこシリーズたのしくてすぐ読めちゃう!! -
Posted by ブクログ
あー読み終わってしまった。
耀子と立海がいる
あの世界は、本当に心地よく
温かく生き生きとしていて
すっかり私も常夏荘の一員になったような気持ちでいたのですごく寂しいです。
シリーズ3冊あっという間に
読んでしまいました。
今回は、耀子の自立と自律にむけての奮闘記がメインで
立海との絡みが少なく少しさみしい感じはしましたが、
大人になった耀子と立海の微妙な
距離感に切なくなってしまいました。
それより何より子供の頃
あまりいい印象ではなかった
由香里とのタッグがカッコよく
二人の
夢に向かって一生懸命進む姿も
すごく清々しく素敵でした。
最後の常夏荘物語
是非読んでみたいです。
-
Posted by ブクログ
なでし子物語の続きということでまたあの素敵な世界に入りこめることをとても楽しみにしておりました。
読み始めると時代はだいぶ進み
耀子が高三になっていて
常夏荘を出ていくところから
なのですが、話の大半は
耀子が中2で
立海くんが小5のひと夏が
メインで入ってきます。
まだ大人でも幼い子供でもない
微妙な心模様も可愛らしく
今回は、照子の息子である龍治がメインに新たに加わり
そのスパイスがなんともいえず甘酸っぱくきゅんとしてしまいました。
少しクールな龍二が立海にかかれば、面倒見の良い兄のような存在になり、母に対する暗い影の気持ちが少し和らぐ
立海パワーは健在で、みんなを巻き込みながら、でも耀子ちゃんが大好きなままのかわいい仕草が
毎回大好きになります。
第三部はどうなるのかますます
大人になってかっこいい立海に会えるのが楽しみです。 -
Posted by ブクログ
タイトルから、美味しそうな食べ物の描写に期待して購入したのだけど。
どの作品も「なかなか変わった関係」が展開されていて、登場人物たちがどうなっていくのかハラハラしながら、美味しそうな食べ物が出てきてほんわかする、みたいな不思議な気持ちになる一冊だった。
「エルゴと不倫鮨」
どういう組み合わせ?と思わせる題名。
大人の空間に乗り込んでくるワンオペ育児明けママが、とにかく凄まじい。
高級鮨屋のおススメをモノともせず、自身の経験から鮨に注文をつけて「創作」していく。
お店の人にとっては迷惑この上ないお客様の暴走っぷりが印象的だった。
「夏も近づく」
最初にこの話を読んだ時、続きがあるかな?あるといいな、と探したほどだった。
居場所探しと釜で炊く飯。
料理を覚えるということは、一人で生きていく、その質を高めることでもあるのかなと思う。
でも、葉月という名の少年は、それでも、誰かのためを思って、美味しさを尽くす。
その姿が健気で、彼が生き生きと成長していってくれる、そんな「続編」を望む。 -
Posted by ブクログ
伊吹有喜さんの作品はどれも大好きだけど、なでし子物語は
その中でもだんとつ、大好きな本になりました。
ストーリーはいじめられっこの耀子と生い立ちゆえの重圧といじめに苦しむ立海それに、過去の思い出の中に生きている照子、三人が出会って少しずつ強く前向きになっていくお話です。
魅力は、なんといっても
本当にみんな可愛いくて愛らしく
周りの人達も温かで、素敵な人ばかりだということです。優しい気持ちになれます。
後半は、その暖かさで、優しさで
何度も涙が出ました。
それから
家庭教師の青井先生の言葉も素敵でした。
耀子ちゃんに託した言葉で
自立 顔をあげて生きること
自律 美しく生きること
というのがあります。
すごく
素敵な言葉だと思います。
私自身も励まされるような
前向きになれるそんなお話でした。
続きがあると言うことで…
楽しみだなぁ。