あらすじ
新宿三丁目の交差点近く――かつて新宿追分と呼ばれた街の「ねこみち横丁」の奥に、その店はある。そこは、道が左右に分かれる、まさに追分だ。BAR追分。昼は「バール追分」でコーヒーやカレーなどの定食を、夜は「バー追分」で本格的なカクテル、ハンバーグサンドなど魅力的なおつまみを供する。人生の分岐点で、人々が立ち止まる場所。昼は笑顔がかわいらしい女店主が、夜は白髪のバーテンダーがもてなす新店、二つの名前と顔でいよいよオープン!
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Posted by ブクログ
昼はバールで、夜はバーのbar追分。
そこに関わる人達のそれぞれの人間ドラマがある短編集。
空気感が非常に好みで、ずっと読んでいたくなる作品。現実にありそうな登場人物達の悩み、葛藤、その上で何とか自分なりの小さな答えをだすところは感情移入してしまう話も。
続刊も楽しみ。
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さてさてさんのレビューで知ることができました、ありがとうございます。
いいなあ、こんな素敵なお店を行きつけにしたい。新宿ねこみち横丁のBAR追分。
一歩足を踏み入れたらその居心地の良さに長居しそうだし、桃子さんの料理はどれも美味しそう。ミントティーの隠し味にバラですか。地下の湯にも行ってみたいなあ。
一話完結のドラマのように、ターニングポイントで登場人物の葛藤と選択がドラマチックに描かれる。やさしくて控えめで、何かを捨てると何かを得るような経験をした人たち。続きがあるようなので楽しみ。
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心温まる昼はランチ営業、夜はバー。
通りのみんなは優しい人ばかり。
そんな人たちに癒されませんか…?
素敵な4つのお話。
私は推しがいるので3つ目の推しに全力応援する
一人の青年のお話がよかったです。
普通だったらあの事実を聞いたら
絶望しちゃうし、最悪再起不能になるの。
でも推しはいなくなっても
もう一つ、大事なものを彼は得たの。
このBAR追分という居場所をね。
それと4つ目の作品も好き。
売れてる芸術家のもう一つの顔ね。
誰も味方はいない、でもね。
彼にも居場所はあるの。
そう、BAR追分よ!!
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美味しいご飯と、あたたかい人々。
辛いこともたくさんあるけれど、
このふたつがあれば、何とか生きていけるのかも。
小さいけれど、大きな力をくれる、
こんなコミュニティいいなぁ。
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最近、個人的にどハマりしている伊吹有喜さん。
今回は短編集の『BAR追分』
プロローグ
第1話 スープの時間
第2話 父の手土産
第3話 幸せのカレーライス
第4話 ボンボンショコラの唄
一つのお店が、昼はバールで夜はBARとなる、新宿のねこみち横丁のBAR追分。
「追分」とは、街道などが二つに分かれる場所、つまり分岐点のことを指す言葉。
日々の喧騒から離れ、こんな温かなお店にふと立ち寄ることで、自分の心に素直に向き合える時間がもてるのかもしれない。
どのお話も、個性豊かな登場人物と、美味しそうな料理の描写が、じんわりと心を満たしてくれる。
料理上手なモモちゃんと宇藤くんの間に、なにか芽生えたりするのかしら〜なんてニマニマしながら読んでいたら、ボンボンショコラの唄でノックアウトされちゃいました。
いやぁ、その角度で来ましたか〜。
私の安易な想像なんぞ軽く吹き飛ばして下さいます。
これだから、伊吹さんにハマるんですよね。
ほんと素敵です♪
短編でも伊吹さんらしい、温かで柔らかな作風はそのままに、尖った心を丁寧にゆっくり解いて癒してくれるような短編集でした。
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再読2回目。
美味しいものって、人の心をほぐすよねぇ。悩みごととかしんどいこととか、美味しいごはんの前では忘れてしまう。ひとりで外食できないわたしでも、ちょっと訪れてみたくなるような場所。いいなぁ。
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純粋にbar追分に訪れる人々の生き様、暮らしの様子が丁寧に描写されていて、心が豊かになる感じがする。ボンボンバエのところとかバールで出てくる料理の数々に惹かれる。すごく魅力的な描写をする。続きが気になるとかではないけど一生続編を読んでいたいような作品だと感じた。
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2015年刊。新宿三丁目方面でありながら隠れ家的な路地商店街として設定された、夜はBAR、昼はバールで食事処が舞台。主人公という設定は特に無く、視点は特に定められていない。月並みに言えば、「味がある」だろうか。個人的には、絶対に加われるような舞台設定では無いが、面白い。
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なんとも惹かれる場所、東京大都会の路地裏に美味しいご飯とお酒を出してくれるお店、昼間はバール、夜は本格的なバー追分。
そして個性的なねこみち横丁の面々。
追分とは分かれ道。
人生に迷い分かれ道に立ったお客様が美味しそうな匂いや、猫に案内されて訪れるお店。
心温まるお話だった。
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昼間はバールで夜はバー、新宿追分にあるというBAR追分でのお話。ねこみち横丁の中にある、知る人ぞ知る的な場所。
劇的な何かは起こらないけど、隣の席に座った人の世間話やエピソードを盗み聞きしているような感覚になる。
外から見ただけではわからない人情味やあったかさがあって、知らぬ間に物語の世界に浸ってしまう。
さらっと読めてほっこりする良いお話でした。
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伊吹さんの作品は好きだなー。
登場人物の皆さん、個性的で面白い。出来立ての手作りのお煎餅食べたい。いろんなお酒も飲んでみたいけど…。
癒し?というのとまたちょっと違ってて、日々コツコツやってればいいことあるかなと思えてくる感じがとても良い。これからもやってこうという気持ちになる。
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昼はバールで夜はバー。昼は食事を夜はお酒を。そんなBAR追分。追分とは道が二つに分かれるところ。そして、このバー追分では、人生という道が二つに分かれる。
人生が別れるところでの人間模様。そういった人間模様の機微が描かれていて心に沁みる。
通勤途中の電車で涙が出そうになって困った。
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☆4.5
以前から気になっていた作品です。
BAR追分(昼はバールで、夜はバー)が舞台。
出てくる登場人物たちがとても個性的で、あっという間に物語の世界に惹き込まれておりました。
バールで提供されているモモちゃんのお料理がどれも美味しそうで、いつでも食べられる宇藤くんがものすごーく羨ましいです!
どのお話も良かったのですが、梵さんと綺里花さんの「ボンボンショコラの唄」がとっても素敵なお話で印象に残りました❁⃘*.゚
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新宿の路地裏にある「BAR追分」。 昼はモモちゃん手作りの料理にお腹も心も満たされる「バール追分」、夜は良い距離感で応対してくれるバーテンダー田辺さんの本格的カクテルが楽しめる「バー追分」。 そこへ人生に迷った客たちが…。 一番好きなのは『父の手土産』。 嫁ぐ娘への愛情がいっぱいで、亡くなった父の愛情を思い出し、涙が出て仕方なかった。 続編もあるようなので、読んでみたいです。
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新宿の裏通り、昼間はバール、夜はバー。単身赴任生活に悩む人、脚本家になりたい人などちょっと悩む客が来て、美味しい食事に癒やされる。
出てくる食べ物が本当に美味しそう。読みやすい、「消化がいい」小説だった。伊吹有喜作品に最近ハマってる。
Posted by ブクログ
新宿追分と呼ばれた街の一角にある
昼はバール、夜はバーの「BAR追分」
「追分」は道が左右にわかれるところ。
人生の追分にそこを訪れた人たちは
おいしい定食やカクテルを楽しんだ後
自然と気持ちが落ち着いていく…。
商店街の管理人として
BARの上に住まう宇藤くんを狂言回しに
バールのほうの店長モモちゃん
バーのバーテンダー2人
謎の美女オーナー遥香さんなど
魅力的な住人たちが集う場所。
シリーズ化しているようなので
また続きも読んでみようかな。
Posted by ブクログ
久しぶりの本。
昭和のような外部研修などしていて全然時間がなかった。
やはり、本を読むというのは心を落ち着けることができるなと。
BAR追分シリーズ。シリーズものと知らずに、2巻目を買っていたようで、1巻目を手に入れたので読んでみた。
落ち着いた雰囲気で心安らげる。
こんなお店を作りたいな。
Posted by ブクログ
街道の分かれ道がある所を追分という。新宿にも追分があったから有名な「追分だんご」があるらしいとこの本を読んで合点がつきました。
そして、物語の舞台は、伊勢丹付近の路上裏にあるという新宿ねこみち横丁。そして、その突き当たりにあるのがBAR追分。
おいしい料理やお酒の蘊蓄、個性的な登場人物の面々、そして、そこを訪れる人々のエピソードがブレンドされ、それぞれに味わい深い物語が展開されます。
Posted by ブクログ
商店街にあるバーを間借りしての昼間営業しているバールおいわけを舞台にした連作集。女性店主かな、定食を出したりしてくれているわけだが、各話さまざまな登場人物を巡るほのぼの話で、よくある系のあっさり読めるお話。
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新宿の路地にあるBAR追分を舞台にした人情もの。視線が優しいので読んでて心地よいですね。ただ、短めなので物足りなさは残る。シリーズを追っていくと深みが出てくるかな?
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新宿ねこみち横丁のBAR追分。プロローグは誰目線なのかわからなくて、この物語を読み切れるか心配だったけれど、本編は読みやすかった。
脚本家志望の宇藤くん。派遣先でたまたま割り振られた商店街のホームページ制作の縁で商店街の管理人の職に就く。果たして宇藤くんの夢は叶うのか。
このところ、ダイバーシティな設定に縁があるようだ。
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仕事も住む場所も無くした宇藤は新宿追分にある「ねこみち横丁商店街」の管理人として住み込みで働く事になる。漠然と考えていた脚本家になるという夢を目指して「人を知る」為に。
「BAR追分」はその商店街にあり、夜はバー、昼はバールとして営業している。その店に集う人達との触れ合いが宇藤を成長させてくれる。
BAR追分に来る人々がみんな魅力的で面白い。
物知らずだった宇藤が少しずつ知識を得ていく姿も楽しい。
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昼はバール追分、夜はバー追分として店を開くちょっと雰囲気の有りそうなお店。
このお店で、繰り広げられる様々な人模様の物語。
バール追分を訪れた人たちは何かしら顔を上げ前を向いていく。
ねこみち横丁の管理人とHP作成をすることになってしまった脚本家志望の宇藤くん。
夢の実現には程遠く、一見頼りなさそうにも思えるけれど、誠実さが伝わってくる。
そして、特にお昼のお店の食べ物がとても美味しそう。
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初の伊吹 有喜作品。随分前から『四十九日のレシピ』を読みたいと思っていましたが、取り敢えず手始めにと、手に取った作品❗
新宿の路地にあるBAR追分、昼は「バール追分」で胃袋と心を満たし、夜は「バー追分」で乾いた喉と心を潤すという、心温まる癒し系グルメ小説です❗
好きな話しは、ベタですが『父の手土産』です♫またカレーに何をトッピングするかでは、1人で盛り上がってしまいました❗続きがあと2冊出版されていますが、勿体無いのでぼちぼち読み進めたいと思っています♫
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なでし子物語3冊を読んだ勢いで、同じ作者さんのこちらのシリーズに行ってみる。
かつて新宿追分と呼ばれた街のねこみち横丁の奥にあるBAR追分。昼は「バール追分」としてコーヒーや定食を、夜は「バー追分」としてカクテルやおつまみを饗する。
月1回、バーでカナディアンクラブを飲んでいく常連さんが男手ひとつで育て挙式を前にした娘を連れてきた話にほっこり。
アフロヘアのフィギュア作家とゴージャスなクラブのママが互いの息苦しい生き方を補い合っていこうとする話にじんわり。
色々料理が出てきて、ハンバーグサンドも魅力的だが、普通にカレーがおいしそう。牛スジカレーもいいが、やはりビーフカレーにカツのトッピングだな。
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昼間はバールで、夜はバー。二つの顔を持つBAR追分は、「新宿ねこみち横丁」と呼ばれる小さな通りにある。美味しい料理とお酒のおもてなしに、今日も訪れた客の本音や悩みがぽつりぽつりと零れていく──。
出てくる料理がとにかく美味しそうで、読んでいる間ずっと空腹と対峙していた。美味しくて丁寧な食事は、きっちり閉じた心の栓を少し緩めてくれる気がする。
行きつけのお店っていいな。私も今の土地に引っ越す前は、黒猫がお出迎えしてくれる、BAR追分によく似たカフェバーの常連だった。週に二日、仕事終わりに二時間読書をして帰るのが何よりも楽しみだった。通えなくなって随分経つけれど、あの場所で過ごした時間は今でも、私の心の拠りどころになっている。
Posted by ブクログ
みんなそれぞれに、悩んだり怒ったり、
何かと闘ったり、それに疲れたり、
いろいろとあるんだよね。
この短編集は、BAR追分で過ごした時間をきっかけにちょっと前を向けるようになるお話たち。
それがそんなに奇跡的なことでもなくて、
ちょっとした言葉だったり、雰囲気やお料理だったり。
うまく言葉にできないけど、なんかいいんだよね。
『父の手土産』は父の気持ちを思ってほろっとした。
『ボンボンショコラの唄』梵さんも綺里花さんもよかったなあ。
Posted by ブクログ
新宿追分の目立たない横丁のどん詰まりにあるBar追分。
昼間はバルとして、夜はバーとして営業している。
何かに悩む客が、うっかり迷い込み、バーで出会う人が何を助ける訳でもないが、そこに暮らす人を見て、客が自身の進むべき道を選択していく。
追分の名の通り分かれ道にあるバー。
自分もそんなバーに迷い込んでみたい。
Posted by ブクログ
*かつて新宿追分と呼ばれた街の「ねこみち横丁」の奥に、その店はある。BAR追分。昼は「バール追分」でコーヒーやカレーなどの定食を、夜は「バー追分」で本格的なカクテルや、ハンバーグサンドなど魅惑的なおつまみを供する。人生の分岐点で、人々が立ち止まる場所。昼は笑顔かかわいらしい女店主が、夜は白髪のバーテンダーがもてなす新店、二つの名前と顔でいよいよオープン! *
優しい空気感が漂う作品です。
それぞれ少し訳アリな人々が、触れ合いながらゆるゆると前に進んでいく、と言った感じでしょうか。
「ボンボンショコラの唄」は少しだけひねってあるのが楽しい。
タッチも軽く、さらっと読める短編集です。