伊吹有喜のレビュー一覧
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読み始めてみると、何だか登場人物が多いし、彼らの設定がなんとなく確立されてるし、なんとなく置いてけぼり感が否めないなーと思いながらそれでも読み進めた。途中からイベントが盛り上がってきて高揚感を感じ始めた頃にやっと、シリーズものの第4弾だと知る。しまったー。伊吹さんの作品でここまで感情移入できないのは珍しいと思ってたら。。失敗失敗。ラストは読んでしまったけれど、第1弾から振り返ってみたい!過去があるとこの第4弾もきっとまた違った印象になるんだろうなーと文章の端々から予感する。
印象に残ったのは、耀子が娘の瀬里に言った言葉。「お父様にとって大切な人は、私たちにとっても大切な人だ。ヴィンセントさんを困らせたり、失礼なことをしたりするな」耀子の気品が感じられる一文。
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料理をテーマにした7人の作家さんによるアンソロジーです。
こちらのお目当ては柚木麻子さんと伊吹有喜さん。あと未読の井上荒野さんが気になってました。装丁のデザインとタイトルがなかなか洒落てますよね。
『エルゴと不倫鮨』柚木麻子
最初は不倫の話かぁ…ちょっと嫌だな、と思いきや、さすがの柚木さん。吹き出しそうになるくらい痛快でおもしろかったです。
『夏も近づく』伊吹有喜
自然の中で食べるちゃんと手をかけた料理が本当においしそうでした。
『好好軒の犬』井上荒野
初めましての井上荒野さん。最初から最後まで独特で不穏な雰囲気のあるお話でしたね。
『色にいでにけり』坂井希久子
こちらも初めましての坂井希久子さん。時代物で和菓子が本当においしそうでした。食がテーマというよりも、色がテーマなのかな?なかなかおもしろい着眼点で続きがありそう…と思っていたら、シリーズで文庫本が4冊も出てるんですね。そちらも読んでみたいです。
『味のわからない男』中村航
グルメレポーターが地方ロケに行くお話で、う〜ん、実際にもこんなことあるんだろうな、と思わせるお話でした。
『福神漬』深緑野分
苦学生の食のお話かと思いきや、不思議な展開に…。
『どっしりふわふわ』柴田よしき
初めましての柴田よしきさんはパンのお話。どっしりもふわふわもどちらも大好きです。ちょっとだけ最後やられたーとなりました。『高原カフェ日誌』というシリーズのスピンオフらしいので、そちらも気になります。 -
Posted by ブクログ
自分は通り過ぎてしまったからなんとでも言えるけど、小学生から高校生までって学校が世界の全て、みたいなところがあるから学校でうまくいかなかったらとても辛いと思う。これで家にも居場所がないとなったら最悪だと思う。
美緒は岩手のおじいちゃんのところに逃げることができてよかったと思う。
ほぼ会ったことのないおじいちゃんとの生活はどうなんだろう?と思ったけどうまくいっているようでよかった。人の顔色を伺って相手の気持ちを勝手に考えてしまうのは、私もしてしまうことだからなんとなくわかる。相手の気持ちなど、相手にしかわからないのに。
岩手でのおじいちゃんとの生活の中で少しずつ自分がしていきたいこと、自分の色を見つけていけたのはよかった。
裕子と太一という存在に出会えてことも大きかったんじゃないだろうか。
美緒も澪の両親もこの先のことはわからないけど、お互いに良い距離感を見つけられたんじゃないかなと思いました。 -
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伊吹有喜さん14冊目。文庫派の私としては、これでこの作者さんの文庫になっているものには追いついた(と思う、多分)。
妻子に逃げられた47歳総務課長・青柳と、選手に電撃引退されたトレーナー・由衣。製薬会社のリストラ候補の二人が、出向先のバレエ団で世界的プリンシパル・高野が踊る「白鳥の湖」の公演の成功を目指して…というお話。
全く門外漢の二人が次々発生する難題に見舞われながらも誠実に行動することでバレエ団の人たちの心を掴み、頑なだったプリンシパルの心も溶かしていく。バレエ団やダンサーたちのバレエにかける熱量やその裏にある経済的事情なども良く描けており、とても気持ちよく読めた。
『いくらでも替えが利く人材』との評価の割には青柳がサクサクと仕事をこなしていくのが、話の運びとしてはちょっと出来過ぎと感じつつ。
アルタ前のフラッシュモブのシーンが好きでした。
エピローグ、ウィーンの空港での高野と由衣の別れ方が素敵。場面変わって、呼びつけられた上司をつれなくぶった切った青柳の吹っ切れ方も良かった。