伊吹有喜のレビュー一覧
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ネタバレ【あらすじ】
相生(あいおい)美紀は16年前の32歳の時に夫竹内賢一を亡くし、3ヶ月前に着物と和装小物を作っていた勤務先が倒産し無職になる。
人生最後の旅になるかもしれないと全てを断捨離し、初めての恋人、伊藤智也(同じ大学の経済学部で3歳年上)との思い出の地である鎌倉に足を運ぶ。彼はアメリカに留学し、遠距離恋愛を続けていたが、「ずっと好きでいるけれど、忘れて欲しい」と言われて別れていた。その後異業種交流会で出会った竹内と結婚したが、大阪への転勤で単身赴任生活になり、しばらくして風呂場で倒れて亡くなってしまう。竹内と親しくしていた姪の玲奈とは遺産相続で仲が悪く、竹内の性癖も知ってショックを受ける -
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ネタバレ【目次】霜降の青竹/冬至の山茶花/麋角解(サワシカツノオル)/春分の桜/虹始見(ニジハジメテアラワル)/芒種の紫陽花/菖蒲華(アヤメハナサク)/大暑の夏水仙/大雨時行(タイウトキドキフル)/秋分の曼珠沙華/桃始笑(モモハジメテサク)
お茶の世界も奥が深い。
更年期世代の美紀は偶然訪れた鎌倉の茶藝館で人生をやり直す力をもらう。
茶の魅力を知り懸命に働いていたら、元彼の息子が正体を隠して現れたり、カフェのマダムの孫に認められたりと、私生活も忙しくなる。
ちょっと生々しいところがあって苦手だが、決断できないのもわかる。紫釉がだんだん魅力的にみえてくる。 -
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料理をテーマにした7人の作家さんによるアンソロジーです。
こちらのお目当ては柚木麻子さんと伊吹有喜さん。あと未読の井上荒野さんが気になってました。装丁のデザインとタイトルがなかなか洒落てますよね。
『エルゴと不倫鮨』柚木麻子
最初は不倫の話かぁ…ちょっと嫌だな、と思いきや、さすがの柚木さん。吹き出しそうになるくらい痛快でおもしろかったです。
『夏も近づく』伊吹有喜
自然の中で食べるちゃんと手をかけた料理が本当においしそうでした。
『好好軒の犬』井上荒野
初めましての井上荒野さん。最初から最後まで独特で不穏な雰囲気のあるお話でしたね。
『色にいでにけり』坂井希久子
こちらも初めましての -
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自分は通り過ぎてしまったからなんとでも言えるけど、小学生から高校生までって学校が世界の全て、みたいなところがあるから学校でうまくいかなかったらとても辛いと思う。これで家にも居場所がないとなったら最悪だと思う。
美緒は岩手のおじいちゃんのところに逃げることができてよかったと思う。
ほぼ会ったことのないおじいちゃんとの生活はどうなんだろう?と思ったけどうまくいっているようでよかった。人の顔色を伺って相手の気持ちを勝手に考えてしまうのは、私もしてしまうことだからなんとなくわかる。相手の気持ちなど、相手にしかわからないのに。
岩手でのおじいちゃんとの生活の中で少しずつ自分がしていきたいこと、自分の色を -
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予想外のラストに少しモヤモヤ。
結婚が決まった娘と、その父親、母親の目線から話が進む。都内で一人暮らしをしていた娘が結婚までの半年、色々訳あり郊外の実家に戻ってくる。最後の家族水入らずの3人での生活。その中でそれぞれに色々悩みがあり、お互いに気を遣い、すれ違ったりする。花嫁のドレスの仮縫い場面はかなりショッキングで印象に残った。いつも緩やかなフワフワしたイメージの娘真奈が義母にハッキリとした凛とした態度をとったところは最高!でも後にエピローグで涙ぐむ真奈と母智子、義母マルコにこちらまで涙を誘われた。それぞれ生きてきた環境が違うし、勘違いや、上手く思いが伝わらないこともあると思うけれど、女3人が -
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伊吹有喜さん14冊目。文庫派の私としては、これでこの作者さんの文庫になっているものには追いついた(と思う、多分)。
妻子に逃げられた47歳総務課長・青柳と、選手に電撃引退されたトレーナー・由衣。製薬会社のリストラ候補の二人が、出向先のバレエ団で世界的プリンシパル・高野が踊る「白鳥の湖」の公演の成功を目指して…というお話。
全く門外漢の二人が次々発生する難題に見舞われながらも誠実に行動することでバレエ団の人たちの心を掴み、頑なだったプリンシパルの心も溶かしていく。バレエ団やダンサーたちのバレエにかける熱量やその裏にある経済的事情なども良く描けており、とても気持ちよく読めた。
『いくらでも替えが -
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ネタバレ他人と家族になるということの難しさ、熟年夫婦のすれ違いなどとてもリアルに描写してあり、読んでいて、重苦しさを感じました。
読書に何を求めるかにもよりますが、私は、どうせ読むなら、明日も頑張ろうとか、人生捨てたもんじゃないとか、前向きになれる作品を読みたい派なので、その観点からはこの小説は好みではなかったです。
マルコさんの発言は、天然とかいう問題ではないし、それに対する真奈の発言は私は支持しますが、互いにそこまで言われて、今後、親戚として果たしてやっていけるのだろうかと、色々、考えさせられました。
相手を傷つける可能性のある不用意な発言には気をつけないといけないですね。 -
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伊吹有喜さんの小説は大好きで、8~9割方読んでいる。この物語、悪くはないけれど、今まで読んだお話に比べるとちょっと物足りなさを感じるところもありました。
タイトルから、娘が結婚するまでのことを著した物語と思って読み始めたけれど、それだけではない。
娘の結婚、格差のある相手の家族、友人関係、そして夫婦関係。
最後までどっちに着地するのだろうかと分からなく、そのあたりは楽しめたけれど、スッキリする結末が個人的には好き。
ただ、夫婦関係の描写のところは、もうものすごく共感。それを最後に口に出して言えた智子は強いと思う。そして、それを、一瞬たじろぎはするけれどかっとすることなくどうし