伊吹有喜のレビュー一覧

  • 鎌倉茶藝館

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    舞台は鎌倉。
    それだけで物語ができる。そこに台湾茶に着物。
    日本茶とは違い、一煎、二煎、三煎と同じ茶葉で飲んでいくけど、毎回風味が違う。これを人に例え、年を重ねるとより豊かに人もなっていると。
    そーありたい。
    物語は風情だけではなく、だんなさんの死。本の帯にもある大人の恋が綴られている。
    再起をかけたのが、この場所、人達で良かった。

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    2025年11月10日
  • 鎌倉茶藝館

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    ネタバレ

    【あらすじ】
    相生(あいおい)美紀は16年前の32歳の時に夫竹内賢一を亡くし、3ヶ月前に着物と和装小物を作っていた勤務先が倒産し無職になる。
    人生最後の旅になるかもしれないと全てを断捨離し、初めての恋人、伊藤智也(同じ大学の経済学部で3歳年上)との思い出の地である鎌倉に足を運ぶ。彼はアメリカに留学し、遠距離恋愛を続けていたが、「ずっと好きでいるけれど、忘れて欲しい」と言われて別れていた。その後異業種交流会で出会った竹内と結婚したが、大阪への転勤で単身赴任生活になり、しばらくして風呂場で倒れて亡くなってしまう。竹内と親しくしていた姪の玲奈とは遺産相続で仲が悪く、竹内の性癖も知ってショックを受ける

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    2025年11月09日
  • 鎌倉茶藝館

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    ネタバレ

    【目次】霜降の青竹/冬至の山茶花/麋角解(サワシカツノオル)/春分の桜/虹始見(ニジハジメテアラワル)/芒種の紫陽花/菖蒲華(アヤメハナサク)/大暑の夏水仙/大雨時行(タイウトキドキフル)/秋分の曼珠沙華/桃始笑(モモハジメテサク)

    お茶の世界も奥が深い。
    更年期世代の美紀は偶然訪れた鎌倉の茶藝館で人生をやり直す力をもらう。
    茶の魅力を知り懸命に働いていたら、元彼の息子が正体を隠して現れたり、カフェのマダムの孫に認められたりと、私生活も忙しくなる。
    ちょっと生々しいところがあって苦手だが、決断できないのもわかる。紫釉がだんだん魅力的にみえてくる。

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    2025年11月09日
  • 鎌倉茶藝館

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    紅葉の石割山から山中湖越しの富士山眺めながら。伊吹さんの作品ハズレなしだが、今回は残念。自分が保守的なのか、確かに「キモい」。父親の元カノと関係持つマザコン。「良いお茶は人を花にする」とか着物の美しさ、鎌倉の情景に浸りかけるのだが…。ポプラ賞、受賞者のイメージ崩してまで冒険しなくてもと思うのは、読者のわがままか。せめて息子のタメ口だけでも直せば受け止め方変わったが。

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    2025年11月08日
  • 鎌倉茶藝館

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    主人公の心模様に合わせて紹介される様々なお茶の種類や作法の多さに驚きました。
    でもそれを除けば男二人の間で揺れ動くアラフィフ女性のつまらない恋物語のような気がします。

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    2025年11月02日
  • 注文の多い料理小説集

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    料理をテーマにした7人の作家さんによるアンソロジーです。

    こちらのお目当ては柚木麻子さんと伊吹有喜さん。あと未読の井上荒野さんが気になってました。装丁のデザインとタイトルがなかなか洒落てますよね。

    『エルゴと不倫鮨』柚木麻子
    最初は不倫の話かぁ…ちょっと嫌だな、と思いきや、さすがの柚木さん。吹き出しそうになるくらい痛快でおもしろかったです。

    『夏も近づく』伊吹有喜
    自然の中で食べるちゃんと手をかけた料理が本当においしそうでした。

    『好好軒の犬』井上荒野
    初めましての井上荒野さん。最初から最後まで独特で不穏な雰囲気のあるお話でしたね。

    『色にいでにけり』坂井希久子
    こちらも初めましての

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    2025年10月28日
  • 雲を紡ぐ

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    自分は通り過ぎてしまったからなんとでも言えるけど、小学生から高校生までって学校が世界の全て、みたいなところがあるから学校でうまくいかなかったらとても辛いと思う。これで家にも居場所がないとなったら最悪だと思う。
    美緒は岩手のおじいちゃんのところに逃げることができてよかったと思う。
    ほぼ会ったことのないおじいちゃんとの生活はどうなんだろう?と思ったけどうまくいっているようでよかった。人の顔色を伺って相手の気持ちを勝手に考えてしまうのは、私もしてしまうことだからなんとなくわかる。相手の気持ちなど、相手にしかわからないのに。
    岩手でのおじいちゃんとの生活の中で少しずつ自分がしていきたいこと、自分の色を

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    2025年10月26日
  • 娘が巣立つ朝

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    予想外のラストに少しモヤモヤ。
    結婚が決まった娘と、その父親、母親の目線から話が進む。都内で一人暮らしをしていた娘が結婚までの半年、色々訳あり郊外の実家に戻ってくる。最後の家族水入らずの3人での生活。その中でそれぞれに色々悩みがあり、お互いに気を遣い、すれ違ったりする。花嫁のドレスの仮縫い場面はかなりショッキングで印象に残った。いつも緩やかなフワフワしたイメージの娘真奈が義母にハッキリとした凛とした態度をとったところは最高!でも後にエピローグで涙ぐむ真奈と母智子、義母マルコにこちらまで涙を誘われた。それぞれ生きてきた環境が違うし、勘違いや、上手く思いが伝わらないこともあると思うけれど、女3人が

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    2025年10月25日
  • 鎌倉茶藝館

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    鎌倉×台湾茶×着物という好きなものがたくさん詰まった物語。
    台湾茶もお着物もそんなに詳しくないけど、その奥深さに惹き込まれて興味津々になってしまった。
    主人公の美紀は48歳にして、年齢もタイプの違う二人の男性からモテモテ。女性目線だと、これは完全に狙っているやつでは?と。身近にいたら仲良くなれそうにないわ。
    何よりすごいと思ったのは、男二人がライバルでありながらも、普通に一緒に仕事をしたり、美紀と相手が一緒に過ごすことを黙認していること。大人の恋ってこういう感じ?

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    2025年10月19日
  • カンパニー(新潮文庫)

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    伊吹有喜さん14冊目。文庫派の私としては、これでこの作者さんの文庫になっているものには追いついた(と思う、多分)。

    妻子に逃げられた47歳総務課長・青柳と、選手に電撃引退されたトレーナー・由衣。製薬会社のリストラ候補の二人が、出向先のバレエ団で世界的プリンシパル・高野が踊る「白鳥の湖」の公演の成功を目指して…というお話。
    全く門外漢の二人が次々発生する難題に見舞われながらも誠実に行動することでバレエ団の人たちの心を掴み、頑なだったプリンシパルの心も溶かしていく。バレエ団やダンサーたちのバレエにかける熱量やその裏にある経済的事情なども良く描けており、とても気持ちよく読めた。
    『いくらでも替えが

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    2025年10月11日
  • 地の星 なでし子物語

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    なでし子物語は、何冊かシリーズになっているのを知らずに、これを読んでしまったので、登場人物の関係性がうまく掴めなかった。

    シリーズの中でこの作品は、主人公が、名家に嫁いだが、自分の力で立っていたいという思いから、スーパーでパートを始めるところから始まる。
    働くことにやりがいや生きがいを見い出していくところが、夢があって、胸が躍ります。

    まあでも、現実は、こんなことはなく、、、お金のために働いている人がほとんどじゃないかな?
    やりたいことを仕事に出来たらサイコーなのに、と思っても、金になりそうなやりたいことが見つからないーーー。

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    2025年09月13日
  • 娘が巣立つ朝

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    ネタバレ

    他人と家族になるということの難しさ、熟年夫婦のすれ違いなどとてもリアルに描写してあり、読んでいて、重苦しさを感じました。

    読書に何を求めるかにもよりますが、私は、どうせ読むなら、明日も頑張ろうとか、人生捨てたもんじゃないとか、前向きになれる作品を読みたい派なので、その観点からはこの小説は好みではなかったです。

    マルコさんの発言は、天然とかいう問題ではないし、それに対する真奈の発言は私は支持しますが、互いにそこまで言われて、今後、親戚として果たしてやっていけるのだろうかと、色々、考えさせられました。
    相手を傷つける可能性のある不用意な発言には気をつけないといけないですね。

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    2025年09月14日
  • 風待ちのひと

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    ネタバレ

    アラフォーの男女の恋愛が、ゆっくり進んでゆくストーリーですが、ところどころ違和感が⋯

    喜美子が全体的に39歳とは思えぬ所作や話し方だったのが気になって気になって⋯苦労の多さを鑑みても老けすぎてて60歳くらいの描写に感じられてしまった。10年以上前の作品とはいえ⋯

    また、主人公の妻が分かりやすい悪役すぎて、ちょっと男性視点だけのご都合主義に見えました。

    まあ最後までスルスル読みやすかったのは良かったかな。

    3.4

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    2025年08月31日
  • 四十九日のレシピ

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    淡々とゆっくり穏やかな語り口はこれまでに読んだ伊吹さんの作品と同様ですが、ストーリーは違っていました。
    家族の温かさが描かれる一方で、ボタンの掛け違いによるすれ違いも。
    49日のシーンでもいろいろありますが、最終的にはほっとしました。
    亡くなっても皆に慕われるような人生を送ることができたら素敵だなと思いました。

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    2025年09月01日
  • 鎌倉茶藝館

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    生きる気力をなくし、ふと訪れた鎌倉で暮らし始めた
    美紀は、古い洋館の台湾茶カフェ「鎌倉茶藝館」で
    働き始める。そこには、新たな出会いやときめきが
    あった。そして…。

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    2025年11月03日
  • BAR追分

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    新宿追分と呼ばれた街の一角にある
    昼はバール、夜はバーの「BAR追分」
    「追分」は道が左右にわかれるところ。
    人生の追分にそこを訪れた人たちは
    おいしい定食やカクテルを楽しんだ後
    自然と気持ちが落ち着いていく…。

    商店街の管理人として
    BARの上に住まう宇藤くんを狂言回しに
    バールのほうの店長モモちゃん
    バーのバーテンダー2人
    謎の美女オーナー遥香さんなど
    魅力的な住人たちが集う場所。

    シリーズ化しているようなので
    また続きも読んでみようかな。

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    2025年08月22日
  • 常夏荘物語

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    久しぶりに小説をじっくり読んだ。
    『彼方の友へ』に感激したので、その伊吹有喜さんだ!と思って勇み足で購入したら⋯⋯
    何か、とても前日譚を匂わせて⋯⋯
    読み終わって巻末を見たら、シリーズ物の4作目だったのか!

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    2025年08月14日
  • ミッドナイト・バス

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    長距離バスの運転手が主人公

    まぁ家族がばらばらで、お互いに何をやってるんだよ…と呟きたくなるような
    でも、私の家族だってそんなに一致団結しているのかと聞かれればそうではないと思う

    家族のことは、よく知っているようで、よく知らないもの
    自分自身が、自分らしくいられる場所が家族であるなら素晴らしいと思うけれど、そうではないこともある

    ちょっとその後が気になる終わり方でした

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    2025年08月05日
  • 娘が巣立つ朝

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     伊吹有喜さんの小説は大好きで、8~9割方読んでいる。この物語、悪くはないけれど、今まで読んだお話に比べるとちょっと物足りなさを感じるところもありました。

     タイトルから、娘が結婚するまでのことを著した物語と思って読み始めたけれど、それだけではない。

     娘の結婚、格差のある相手の家族、友人関係、そして夫婦関係。

     最後までどっちに着地するのだろうかと分からなく、そのあたりは楽しめたけれど、スッキリする結末が個人的には好き。

     ただ、夫婦関係の描写のところは、もうものすごく共感。それを最後に口に出して言えた智子は強いと思う。そして、それを、一瞬たじろぎはするけれどかっとすることなくどうし

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    2025年07月29日
  • 注文の多い料理小説集

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    料理にまつわるアンソロジー。
    柚木麻子さん、伊吹有喜さん目当てだったけど、柚木さんは既読だった。
    好きだったのは伊吹さんの「夏も近づく」。
    お料理小説の中でも、こういう温かい感じがする家庭料理のものが好みみたい。
    葉月のその後を描いた物語も読んでみたいと思った。

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    2025年07月27日