伊吹有喜のレビュー一覧
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数年前に,「なでし子物語」を読んで非常に感動し,続きが読みたいと思っていました。
最近,続編が出ていることを知り,早速手に取りました。
本書では,耀子が立海ではなく,龍治と結婚していましたが,「龍治」って誰よというのが正直なところで,全く印象に残っていません。
なぜ,あんなに強い絆で結びついていた立海が結婚相手ではないのか,意味が分かりませんでしたが,物語自体は面白く,一気読みでした。
耀子が龍治と結婚するまでを描く物語も既に出版されているとのことで,読むのが楽しみです。
なぜ時系列ではないのか疑問はありますが,きっと作者の何らかの意図があるのでしょう。
ラスト近くの立海とのやり取り, -
Posted by ブクログ
マダムがね、更年期を
「思春期ならぬ『思秋期』の到来ね。おめでとう」って。
更年期をおめでとう、って。
私がこの本を読んで良かった、と思った部分です。
一般的に更年期って、もう嫌なイメージしかないじゃないですか。ホルモンバランスが崩れて、いろいろ症状が出てきて。やっと月経を完結させた(ある韓国のラジオで言ってたこの表現が好き)と思ったら、体に不調が出てくるし。
この小説では閉経によって、子供が持てなくなるというところに主人公の美紀は落ち込むんだけど、そこにこの言葉。
その後に
おめでとう、の意味を「それはね、さなぎから蝶になるための時期だから...」って。
長い長い人生の中で更年期なん -
Posted by ブクログ
馴染み深い鎌倉が舞台なので、読んでいて情景が浮かんで楽しめました。
中国茶の豊かな味わいや茶藝館の建物、鎌倉の空気感、着物の質感などが素敵に描かれていて、読んでいてうっとり。
ザ湘南!な海側より鬱蒼とした山側の鎌倉の方が好きので、常連客ヨシノさんが語る「湿度と翳りと緑があるところに、あの世とこの世がつながる扉がある。ほんの一瞬、私たちの世界と交差する空間が」という言葉に深く頷いてしまった。
そういう全体的な雰囲気はとても好きなのだけど、途中から軸が恋愛に移って行って、美紀がどんどん美女扱いになっていったことには違和感がありました。
文庫本になったら、この本を持って鎌倉散策したいなと思いま -
Posted by ブクログ
スミレ、桜、紫陽花、花火…。今年もこれから巡るであろう季節の鎌倉を読むことができます。電車に乗ってる時には、ここで読んで大丈夫か不安になるような場面もありましたが…(*ノェノ)キャー
伊吹有喜さんの大人な恋で、デビュー作「風待ちのひと」を思い出しましたが、「鎌倉茶藝館」の方が読みやすかったです。
『「お茶も人も似たようなものでしてね。何煎でも飲めるし、そのたびに味わいが深まっていく。…香りや味が薄れても、よいお茶はどこまでも美しい味わいを残すのですよ。女が死ぬまで女であるように。」-霜降の青竹 生態東方美人-』
ジャスミン茶や烏龍茶を飲むことはあっても、大体ペットボトルだから、何度も煎じて -
Posted by ブクログ
ネタバレ素敵なお店に、情緒豊かな鎌倉の風景、物語の背景としては私好みのはずですが、ストーリー自体は、著者の他の作品ほどには入り込むことができず…。
夫の姪が、ドン引きするぐらい性悪なのと、元恋人の息子であることを隠して、美紀に求愛する直哉の行動が理解しがたかったからか。紫釉さんが、余裕ぶって、若い男をつまみ食いしてみたらと言うのも、残念に思ってしまいました。
マダムはとても魅力的に描かれているので、主人公がマダムと関わり合いを持つ中で、自分の人生を見つめなおし、紫釉さんとの仲を深めていくというストーリーであった方が私好みではありました。
他方で、一煎毎に違う景色を見せてくれる、お茶の楽しみ方はとて