伊吹有喜のレビュー一覧

  • 情熱のナポリタン BAR追分

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    シリーズものの第三弾。
    食べ物のタイトルに惹かれて読み始めました。
    主人公は脚本家の卵。
    お話の初めの方は面白味を感じませんでしたが、徐々に主人公と周りの登場人物に感情印入していき、最後にはシリーズ最初から読み直したくなっていました。
    第一弾から出直します。

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    2022年02月18日
  • 情熱のナポリタン BAR追分

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    シリーズ第三弾。

    「ねこみち横丁」振興会の管理人をしながら脚本家を目指す宇藤君。コンクール応募の為の原稿を書き上げて、昔の同級生に読んでもらったりしている最中、BAR追分に居合わせた売れっ子劇作家にその原稿を読んでもらう事に・・・。

    今回も美味しい料理が盛り沢山の連作四話でお送りする本書。全体を通して、宇藤君の進路といいますか、人生の岐路に立たされた彼の葛藤を軸にしつつ、BAR追分を訪れる人々の物語が絡んでくる展開です。
    個人的に第三話「蜜柑の子」が好きでした。特にラストで柊君が長距離バスの窓からメロンパンの入った袋を宇藤君に投げるシーンが印象的で、この場面を芥川龍之介の『蜜柑』とリンクさ

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    2021年11月11日
  • 地の星 なでし子物語

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    ネタバレ

    口コミで次作を先に読むべきか、
    出版順に読むべきかが議論されていたので悩んだが、
    出版順に読んでみることにした。
    そこに作者の意図があるのかも。

    まず、18年も経っていて、
    燿子は結婚し子どももいて(しかも相手は立海ではなく)、
    スーパーで働いていることにしばらくついていけなかった。
    燿子は高校生の頃かなり優秀で、海外で働きたいと思っているくらいだったが、
    あっさり結婚したらしい。
    そして自身が「おあんさん」に。
    遠藤家は更に没落していて、以前に働いていた人々は今は皆いない。
    まだ若いのに、何回も転回している人生だなあ。
    1作目のなでしこ物語から時間をあけずに読んだので、
    あまりにも違うスト

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    2021年10月18日
  • ミッドナイト・バス

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    重たくて深い心情を描いた話でズンと来た。
    リイチの焦ったいところや不器用さにイラっとしたが、まあ、それが人間なんだろうね

    「深夜バスは夜から朝に向かって走るバスだ」
    「夜明け前がいちばん暗い」

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    2021年10月11日
  • カンパニー(新潮文庫)

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    ネタバレ

    職を失ったら、どうなるのだろう。最近、始終思っている。働けない自分に価値はあるのだろうか。働けても働けなくなっても、自分に価値を見出してくれる人はいるのだろうか。それが家族だったのかもしれないのに、、。

    「 もしかしたらお役に立つかもしれない。そのためのグッズです。いつ、どこで、どんな状況であろうと、自分のところに来た球は必ず拾う。そのためのもの。気にしないでください」

    「 でも子供を産んだり、人を育てたりできる人は強い。どちらもできない人間は仕事とプライベートが行き詰まると、身の置き所が見つからない」

    「 あらたまった話じゃないんで、イチさんの席がいいです。みんなよく隣に座ってしゃべっ

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    2021年08月16日
  • なでし子物語

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    ネタバレ

    引き込まれる文章で最後まで読めた。
    面白かった。

    自己肯定感が低い主人公が、友や心ある大人によって、前向きに生きて行こうとするストーリーだ。

    ハイジ、赤毛のアンなどが思い浮かぶエピソード、設定もあり、オマージュ?なのかな?

    時代設定が1980年代だが、もっと昔のような感じがする。どうしてこの設定なんだろう?


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    2021年08月01日
  • 風待ちのひと

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    ネタバレ

    読み残してたデビュー作
    「心の風邪」この発想ができるからこその作品たちなのだなあと
    ガソリンスタンドのくだり、そうやってくしか生きていけない感じはあるけど、キンコなら前を向いて生きててほしかったような

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    2021年04月12日
  • カンパニー(新潮文庫)

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    「雲を紡ぐ」が良かったので伊吹さんをもう一度。
    一番大事な場面を書かずに想像させるのね。世界で戦うソリストとバレリーナとダンサーがつくる世界。サラリーマンは会社から言われたらなんでもできる。強く心惹かれる場所で生きる。

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    2020年12月14日
  • カンパニー(新潮文庫)

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    11月-10。3.5点。
    会社が合併し、リストラの対象になった主人公。
    スポンサーになっているバレエ団の公演を手伝うことに。
    一方、マラソン選手のトレーナーの女性、選手が妊娠、引退しバレエ団の手伝いへ。

    ただの再生物語かなと思ったが、そこはさすが。
    ヒネりながら、上手くまとめて盛り上がる。

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    2020年11月11日
  • 天の花 なでし子物語

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    8月-28。3.5点。
    なでし子物語完結編。
    高校卒業と同時に、峰生を出ようとする耀子。その理由と、立海との関係を描く。

    第二弾、地の星の前日譚。地の星での疑問点が腑に落ちた。
    複雑な事情だが、よくぞ強くなったな、という感じだった。

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    2020年08月31日
  • 地の星 なでし子物語

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    8月-27。3.5点。
    なでし子物語、続編。
    大人になった耀子中心に描かれる。
    娘と共に常夏荘にきた耀子。スーパーで働き始めるが。

    前作のメンバーも多く出てくる。読みやすい。

    ここに至るまでのストーリーが少なく、情報が欲しかった。
    次作で穴が埋められるのかな。

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    2020年08月31日
  • カンパニー(新潮文庫)

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    面白かったです。誰かの為や夢に向かって頑張ることを思い出させてくれました。もう少しロマンス的な場面もあれば、と思いました。

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    2020年08月01日
  • 天の花 なでし子物語

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    ネタバレ

    2020/6/11
    伊吹さん好きやけどこのシリーズだけはストレスがたまる。
    子供時代のはすごくよかったんよ。
    でも2作目で大人になってて龍治と結婚したって?え?年の差!?え?リュウカ君は?ってなったやん。
    そしてその間に何があったのかが本作。
    ヨウヨが花開く前に摘み取ってしまったようで、龍治の印象はすごく悪かった。
    大人が子供をだましたように思ってたけど龍治は龍治で好きになってしまったんだね。
    わかるけどでもハッピーではない。
    落ちたところで咲きましょうみたいなことなのか。
    ヨウヨは咲いているのか、これは。
    リュウカ君も龍治もこれでいいのか。
    この後どうなるんやったけな?
    自分の記憶のなさが嫌

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    2020年06月11日
  • 注文の多い料理小説集

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    私は昔から食が細く、料理もあまり得意ではありません。でも食べ物が出てくる話が大好きなので、わくわくしながらページをめくりました。
    特に「夏も近づく」は何度も読みました。高級食材や珍しい調味料なんか使わなくても、経験と少しの手間で身近な食材を美味しくいただく術を知ってる拓実はすごく生命力の強い人だと思う。そんな拓実と暮らす葉月がどう成長していくのか楽しみで、読むと爽やかな気持ちになりました。

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    2023年12月23日
  • カンパニー(新潮文庫)

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    失敗するとリストラが見える中で、出向先で頑張ってね、という話。出向先はバレエ関係業務。

    物語と関係無いが、総務課で言われた仕事を完遂できる能力を評価されなくて左遷の候補に挙げる会社ってすごいなぁ。

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    2020年05月10日
  • 風待ちのひと

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    今の世の中の空気感で、自分の心も疲れている実感があり、少しほっこり楽な気持ちになれそうな本を読みたくなり、手に取った。

    心に傷を持った、39歳の哲司とキンコ(喜美子)が、夏のひとときに出会い惹かれていく。
    正直、第一印象は、哲司は少し偉そうで、キンコは元気と下品を取り違えてるオバチャンみたいで、微妙に感じたのだけど、
    一見、全く交わることがなさそうな二人が、いつの間にか、距離が近づいていくと、交わす言葉に、優しさや、哀しみを隠した明るさや、温度みたいなものが感じられるようになる。すると、不思議。二人ともが魅力的に思えてきて。こう言う二人が、これからの人生を支えあっていけたらいいな、と思う気持

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    2020年04月20日
  • 天の花 なでし子物語

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    『なでし子物語』『地の星』に続く三作目。どうやらこの続きも『常夏の光』として連載中のようです。

    天竜川の上流、かつて林業で財を成した財閥・遠藤家の大邸宅・常夏荘を舞台にした物語。
    どこかバーネットの作品『小公子』『小公女』『秘密の花園』等を思い出させるなかなか良い雰囲気で始まった『なでし子物語』。その20年後、没落した遠藤家を支える若い女主人の奮闘を描く『地の星』。でもねぇ、その方法が余りに小ぢんまりとした手作りお菓子製造であり、その過程もご都合主義満載のお仕事小説で少々がっくり。三作目にはなかなか手が出なかったのです。
    で、この三作目『天の花』。
    時系列的には『なでし子物語』に続く10年間

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    2019年08月05日
  • 天の花 なでし子物語

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    ネタバレ

    耀子がどうして立海じゃなく龍治と結婚したかが描かれている。
    遠藤家から自立するためにあの母親を頼って横浜は行くがまた裏切られ…売られたと言った方が適切かな。幸薄い内容だけどギリギリで龍治に助けられて浮上。だけど本当の幸せかわからない。ちょっとモヤモヤが残った。続きが楽しみ

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    2018年10月21日
  • BAR追分

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    ネタバレ

    *かつて新宿追分と呼ばれた街の「ねこみち横丁」の奥に、その店はある。BAR追分。昼は「バール追分」でコーヒーやカレーなどの定食を、夜は「バー追分」で本格的なカクテルや、ハンバーグサンドなど魅惑的なおつまみを供する。人生の分岐点で、人々が立ち止まる場所。昼は笑顔かかわいらしい女店主が、夜は白髪のバーテンダーがもてなす新店、二つの名前と顔でいよいよオープン! *

    優しい空気感が漂う作品です。
    それぞれ少し訳アリな人々が、触れ合いながらゆるゆると前に進んでいく、と言った感じでしょうか。
    「ボンボンショコラの唄」は少しだけひねってあるのが楽しい。
    タッチも軽く、さらっと読める短編集です。

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    2025年06月28日